『オー・シャンゼリゼ』の歌詞をめぐって

フランスといえばパリ。パリといえばシャンゼリゼ大通り。シャンゼリゼ大通りといえば、日本では歌「オー・シャンゼリゼ」が有名です。強引な導入部ですね。無視して進めましょう。私も高校の音楽の授業で習いました。

街を 歩く 心軽く 誰かに会える この道で
素敵な あなたに 声を かけて こんにちは僕と行きましょう
オー シャンゼリゼ オー シャンゼリゼ
いつも 何か 素敵な ことが あなたをまつよ シャンゼリゼ

あなたを 連れて 遊びに 行こう みんな集まるあのクラブ
ギターを 弾いて 朝まで 歌う 楽しく騒いで恋をする
オー シャンゼリゼ オー シャンゼリゼ
いつも 何か 素敵な ことが あなたをまつよ シャンゼリゼ

きのう までは 知らない どうし 今日から二人恋人さ
道を 行けば 世界は ゆれて 愛するあなたと私のため
オー シャンゼリゼ オー シャンゼリゼ
いつも 何か 素敵な ことが あなたをまつよ シャンゼリゼ

オー シャンゼリゼ オー シャンゼリゼ
いつも 何か 素敵な ことが あなたをまつよ シャンゼリゼ
オー シャンゼリゼ オー シャンゼリゼ
いつも 何か 素敵な ことが あなたをまつよ シャンゼリゼ

ところで、この「オー・シャンゼリゼ」の「オー」を感動詞「おお」と思っている人が結構いるようです。(実は私もそうでした)

しかし、原文のフランス語では「Aux Champs-Elysées」となっていて、「オー」は「シャンゼリゼ大通り」を意味する「Les Champs-Elysées」の先頭の冠詞「Les」に、場所を表す前置詞「à」が結びついて縮まった形「Aux」なのです。日本語に訳せば、この歌の場合「オー・シャンゼリゼ」は「シャンゼリゼには」となります。

ちなみに、元のフランス語による歌では題名は「Les Champs-Elysées」です。さらに付け加えるならば、実はこの歌は元々フランスの歌ではなく、作詞 Michael Wilshaw、作曲 Michael A.Deighanによるイギリスの歌「Waterloo Road」にPierre Delanoëがフランス語の歌詞を付けたものです。

日本語訳は、フランス語版の歌詞の意味をくんでメロディーに合わせたものとなっています。フランス語版の歌詞をメロディーに関係なく訳すと、次のようになります。日本語版の歌詞と見比べてみてください。

ぼくはシャンゼリゼをぶらついていた、知らない人に心を開いて
誰にでも「ボンジュール」と言いたかった
その誰にでも、というのが君だった、君にどんなことでも言った
君と親しくなるには君に話しかけるだけで充分だった

 (ルフラン)
 シャンゼリゼには、シャンゼリゼには
 お天気でも、雨でも、真昼でも、真夜中でも
 欲しいものは全部あるよ、シャンゼリゼには

君は言った「地階でおかしな人たちと会う約束があるの
一晩中朝までギターを手に暮らしているおかしな人たちと」
それで僕は君に付いて行った、僕らは歌った、僕らは踊った
だからキスしようと考えもしなかった

 (ルフラン)

ゆうべの二人は知らないどうし、そして今朝はシャンゼリゼで
二人は長い夜を過ごしてぼうっとなった恋人どうし
エトワール広場からコンコルド広場まで、千の弦楽器編成のオーケストラで
夜明けの鳥たちの全てが恋を歌う

 (ルフラン)

能天気さは変わりません。でも、フランス語版では女の方が男を連れて行くんですね。


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