23 avril 2011

『魔法少女まどか☆マギカ』最終話 ネタバレ考察メモ 2

ネタバレ注意。

なぜさやかは新世界でも死ぬか?

メインキャラの中で魔女化した唯一の魔法少女なので魔法少女として死ぬことは予定済み (魔女化して死ぬ → 希望とともに死ぬ に置き換えられただけ)
さやかを魔法少女にしなければさやかの命は救われるが、上条の手が回復しない → 上条の演奏をもう一度聞きたいというさやかの願いが無になってしまう
但しどちらにせよさやかは上条の演奏を聞くことができないので、まどかが魔法でさやかの魂に上条の演奏シーンを見せてあげた
さやかは自分の命より上条の手の回復を選ぶことに同意したし、恋心に踏ん切りをつけて納得のうちに死んだので、さやかとしてはハッピーエンド
メタ的な理由として、『人魚姫』の物語を下敷きにしているから必ず悲恋で死ぬ

なぜほむらは新世界で魔法少女になったか?

まどかの記憶を保持しているため
「まどかを守りたい」という祈りは変わっていない。まどかが世界そのものになったので、「世界を守りたい」に置き換わった
すでにまどかが時間を超越した存在になっているため、時間跳躍能力は必要ない → 魔法能力が変わった

新世界の始まりはどこか?

さやかが死んだ瞬間。それより前の歴史は整合性があるように書き換わっている
(魔女化した魔法少女は戦死扱いになり、魔女に殺された魔法少女は殺されていないことになった)

新世界でほむらが死ぬとどうなるか?

説1 ほむらが死ぬと世界の維持に支障が出る場合、「まどかを守る」という祈りが成立しなくなる → 原理的にほむらは死なずまどかと一対の永遠の存在
説2 ほむらが死んでもまどか(=世界)が守られる場合、果てしない戦いから解放されて安らかに死ねる → ラストカットは死亡 (消滅)してまどかのもとへ行ったことを示す

ラストシーンの意味

説1 いずれ来るであろう、ほむらの最後の戦い → 勝てばまどかとの再会は遠のくのに「頑張って」と言われると可笑しいので笑った / 負けてもまどかと再会できるので希望を抱いて死ねる満足の笑み
聞こえてきたまどかの声は幻聴かもしれないし、死が近づいているので聞こえたのかもしれない
説2 異空間あるいは心象風景であって必ずしも現実の光景ではない

英文はほむらに向けたメッセージでもあり、視聴者に向けたメッセージでもある

鹿目まどかという名前の意味

鹿目 → かなめ → 要
まどか = 円 (全てを内包するもの、始まりも終わりもないもの、永遠なもの、因果)
ほむらにとっては、時間の「円環」(まどか)の「中心」(かなめ)
因果の中心

なぜまどかは自己犠牲に満足なのか?

そもそもまどかは、魔法少女になれたらそれだけで十分に幸せで、自分が他人の役に立つ存在になり得るということが嬉しいので願い事を決めることができないといった主旨のことを第2話で語っている
まどかの父の発言「生き方そのものを夢にする」の影響

注意

まどかは比喩的な意味で神になったが、意図的に歴史を改変することはできない。できることは「魔法少女の希望を守るためにあらゆる時空において魔法少女の魔女化を防ぐこと」。新世界での変更点は、まどかが意図してそう変えたのではなく、結果的にそうなっただけ。

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コメント(4)

考察1・考察2の見解感服いたしました
ぶっちゃけ自分の考察と近いからというのもありますがw

とくに考えさせられたのは「ラストシーンの意味」についてです。ほむらが黒い翼を画面いっぱいに広げて戦う様子を見てあれは自分の最期に持てる力をすべて開放したことを表現したものではないかと考えます
根拠はさやかが新世界で戦死した際に、最後に持てる魔力をすべてぶつけて魔獣を滅したと仲間から評されていたからです

よって「新世界でほむらが死ぬとどうなるか?」というのでは自分は説2を推したいです

ただしこの見解だとラストシーンのバック(見渡すがきりの荒野)なのが少し引っかかりますが、あれはほむらがまどかに近い永遠の存在になって荒廃した世界をさまよっているのではなく直前の英文メッセージとあわせて考えると荒廃した世界そのものに深い意味はなく「たった独りでも信念を貫き通し闘ってきたほむら」を表現した心象描写だと思います

文章力不足ゆえ無駄に長文になってしまいすいません

面倒くさがり故にちゃんとした文章にしていない記事にコメントいただきありがとうございます。

今のところラストシーンについて私が支持してるのは、ほむらが地上最強の魔法少女として地球の人類文明の最期まで生き残り、死ぬであろうところを示したという考え方です。
QBの理論からするとほむらの因果は宇宙の概念と繋がってるくらい深いですし、一般的な事実として、地球の文明は早ければ資源の枯渇、遅ければ太陽の巨星化によりいずれ滅亡するのが予想されているからです。
しかし描写が省略されている以上、おっしゃる通りほむらの最後の戦いの心象描写と考えても差し支えありません。
「必然的にこれこれこういう意味である」という確信が持てないので複数説思いついたところを書かせてもらいました。
『 lain 』みたいにシナリオ本が発売されれば、具体的にどういう状況なのか、あるいは具体性のない象徴的なシーンなのかが分かるでしょう。
流出した脚本のラストには落ちるリボンも魔法少女のシルエット大集合も映画のフィルムストップもないので、監督による演出・改変ということもありえますね。

心象描写でなければ"地球の人類文明の最期"を描いたものとも十分考えられますね
というかそれが製作者側の意図にもっとも近そうですね

自分の頭ではほむらといえど、人類文明の末期まで生き延びるのは不可能だろうと勝手に決め付けていましたがご指摘の通りほむらの因果の深さを考えてみれば人類滅亡の末期まで生き延びるだけの魔力を持っていても不思議ではありませんね

QBがほむらのそばにいないのもすでにQBが地球に愛想をつかして他の知的生命体にいる惑星に移動したと考えられますしほむらの絶望の原因も「世界を救いたい」というほむらの願いに対し既に守るべき人類が絶滅状態になっていたとかんがえられますね


あとここまできたら気になったことをもう少しだけコメントさせてください。スルーしていただいて結構ですw

新世界でほむらが死ぬとどうなるか?
説1についてですが、ほむらは改変後の世界で「まどかを守る」というようなイレギュラーな願いをしていないと思います

新世界のはじまりはさやかが死んだ瞬間に違いありませんが、とすればすでに願いをかなえて貰う段階は過ぎ去っているため、改変後の世界では、改変前の事情をおりこんだ願い(概念になったまどかをサポートするために自分も永遠に近い存在になるような願い)をしていないことになっていると思います

よって説1は考えにくいかと。


新世界でほむらが魔法少女になった経緯については、まず3つのパターンを想定しました。

A.新世界でほむらは契約していない(ほむループ2周目以降と同じ)
B.まどかと類似した何らかの願い事をして契約したことになっている
C.脚本家はそんな細かいことを考えていない

Aの場合、契約した覚えがないはずのQBがほむらと友好的なのが不自然です。新世界のQBはほむらと契約したことになっているはず。
Bの説は、魔法少女の能力が願い事を反映しているというQBの説明に基づいたものです。まどかと類似した能力(弓と羽)を持っているのなら、願い事もまどかと類似点があるはずです。(ドラマCDの内容とは合致しませんが、ドラマCDのまどかが何を武器として戦ってるのか分からないので良しとします。)
Cは「とにかく世界は神によってそのように作られたのであって人知を超えているのだ」という思考停止した宗教の信者にも似た思考です。脚本家は作品の最高神とはいえ現実には人の子ですから脚本のミスはあり得ます。でもロマンチックではありませんし愛がない解釈です。

というわけで今のところ私が支持するのはB説です。ただし具体的な願い事の内容は描写が不足しているため判然としません。病み上がりほむらはまどか以上に自己評価の低い子でしたから、まどかが言及していたような、「人のために役立てる自分でありたい」みたいな漠然とした願い事でまどかとリンクしたのかもしれません。まあ、少なくとも他者の利益を目的とした願い事であり、さやかや杏子とは違うものだったでしょう。
願い事の有効期間はほむらの時間跳躍が契約の瞬間に留まらず複数回有効なことを考えると、内容によっては瞬間的に成就して終わりというわけではないのだと思います。
しかしここまで書いたのにアレですが、新世界のほむらが旧世界の記憶とまどかのリボンを持っているということ自体がとてつもなくイレギュラーなので、ほむらの契約の経緯が多少イレギュラーであっても許容されるべきなのかもしれません。

で、ようやくほむらが死ぬとどうなるかについてですが、まどかが「また会える」と言っている以上、二人が永遠に別個に戦い続けることはないしほむらが魔法少女として不死ということもないでしょう。
しかし大乗仏教的に解釈するならば、まどかを先に真如に達した如来、ほむらを六道で戦う地蔵菩薩とし、ほむらが魔獣との戦いを経て菩薩から如来へと解脱して生死を超越するという読み方もできます。
キリスト教文化とSFを前面に出しているこの作品には雰囲気的にマッチしませんけど。

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