3 mai 2009

聖地巡礼 熊野詣 その2

「岬めぐり」をカーステレオで鳴らしつつ、潮岬東側をぐるりと周って国道42号線へ再合流。
しばらく走っていると、「橋杭岩」という看板が現れ、右手の岸辺に岩の柱が立ち並ぶ光景が広がる。
少し通り過ぎてから、写真を撮っていこうと引き返して、駐車場に入れた。
駐車料金は無料。

写真には映っていないけど、右手に更に岩の柱がどんどん続いていく。
かつて弘法大師が「朝までに紀伊大島まで橋をかけられるか」と天邪鬼に賭けを持ちかけられ岩を置いていったら、天邪鬼が鶏の鳴き声の物真似をして妨害したので柱だけ残った……そうな。
誰が信じるんだそんな与太話。
岩の傍には温泉が出ていて浴場もあるらしいので、今度来るときはゆっくり楽しみたいところ。

橋杭岩を発ち、国道42号を勝浦へ向かって快走して、捕鯨で名高い太地町へ進入。
時間は11時ちょっと前くらい。
昼ごはんに鯨を食べるってのもいいな、と思ったので国道からそれて、太地に寄ることにする。
海沿いの道を走っていくと、町立くじらの博物館に到着。
舗装された駐車場は満杯だったが、原っぱにロープで区切っただけの駐車場所がたっぷりあった。

入場料は1050円。
ちょっと高いけど、鯨やイルカの飼育に金がかかることを考えれば妥当なところだと思う。
展示内容は、本館2階が生き物としての鯨の説明と標本など、そして本館3階が江戸時代から現代に至るまでの捕鯨道具や捕鯨の様子のジオラマなど。

1階にはどでかい鯨の全身骨格標本が吊り下げられている。
写真左手にある黒い突起は、セミクジラのオスの生殖器。
でかすぎだろオイ。
竿がこれなら睾丸もスーパーサイズでございます。

11時15分からイルカショーがあります、と受付のお姉さんに言われたので、到着早々、イルカショーを見学。

水中からジャンプ。

鼻先でフラフープ。

棒高跳び。

水中からジャンプしてボールを鼻先でタッチ。

わんぱくふりっぱぁ。
身体能力も凄いが、よくここまで調教できるもんだ。
大したもんだぜハンドウイルカ。
プール内を猛スピードで走る、という芸もあったけど下手なモーターボートより速い上に小回り抜群だった。
ショー終了後、お金を払えばイルカと握手できるとアナウンスが流れる。
商魂たくましい。

イルカショーのプールの隣には屋外展示として、シロナガスクジラの全身骨格のレプリカがある。
これまたバカでかい。
捕鯨華やかし頃、機械を使うとはいえ船に乗っけるのは大変だったろうな。

これは機械がなかった江戸時代の捕鯨船を再現したもの。
こんなんで熊野灘を航行するばかりか、鯨と一戦交えたんだから大したものだ。
命がいくつあっても足らんよ。

岸に博物館が立つ入り江は堤防で区切られて広い生簀になっており、イルカと鯨が飼育されている。
桟橋が開放されていたので、近くに寄ってみた。

みんな気だるそうに水面まで浮かび上がって呼吸をしている。
目は眠そうというか、死んでる。

オキゴンドウ。
見かけは可愛いが、歯を見るとケダモノだ。
もちろん、人間を襲うことはない。
歯は鋭くても咀嚼する能力はない。

このハナゴンドウは、もともとこんな文様なのではなく、仲間の歯でガリガリされて傷だらけになったらしい。
かわいそうに。

この桟橋では鯨のショーが行われるらしいが、時間が合わず見ることができなかった。
桟橋の奥には新しめの建物があり、腹びれのある珍しいハンドウイルカが展示されている。
退化してなくなったはずの後足が、突然変異で復活したと考えられているらしい。
撮影禁止だったので写真はない。
有料で記念写真を撮ってもらえるそうで、デジタルな撮影機材が置かれていた。
2階では、イセエビとかシャコとかセミエビとかが水槽で展示されている。
食べたい……。

本館で展示を見ていると、シャチショーの時間になったので再び入り江へ。
生でシャチを見るのって、小学生のときに白浜のアドベンチャーワールドで見て以来だから、20年ぶりくらいかな。
ちなみに日本の水族館のイルカショーとかシャチショーとかに登場する面々は、大体がここ太地町の沖合いで捕獲されたものらしい。

さすが海の王者シャチ、体はでかいけど身体能力抜群。
ジャンプすればイルカをはるかにしのぐダイナミックさ。

ゆっくり泳ぐ姿も風格がある。

ぐるっと泳いで桟橋の近くでジャンプ。
着水したとき桟橋に鼻先ぶつかりそうだったぞ。

そしてイルカよりも高く掲げられたボールに向かってジャンプ!

イルカと同様、一つ芸をするごとに餌を与えている。
シャチは海の食物連鎖の頂点に居るので餌を選び放題なため、わざわざ人間を襲って食うことはないらしいが、漁船がシャチに転覆された事例が昔あったとのこと。
シャチにとってはじゃれ合いのつもりだったのではないかと考えられているらしい。

博物館のある岸辺を国道方面に数分歩くと、捕鯨船が静態保存されていて、内部が資料館として公開されている。
博物館の入場券で入れるってことを知らなかったので、中には入らなかった。
惜しいことをしたなあ。

捕鯨船の横の土産物店兼喫茶店にて、昼食。
クジラ丼。
ご飯の上にクジラ肉を煮たものと、ノリ、ネギ、生卵が乗っている。
クジラ肉を前に食べたのって、いつだったっけ……。
まあ、大分前だったことは間違いない。
味はしつこくなく、あっさりしたものだった。
900円とちょっと高めなお値段だが、サービスにアイスクリームが出てきた。
写真を撮ってたからかと邪推。
お昼時なのに、他にお客さんが居なかったからなあ。
近くにクジラ料理を出す綺麗なレストランがあったけど、1人あたりの予算が3000円くらいはかかりそうだったので諦めた。
クジラ料理が目的の旅行なら、そういう店もいいのだろうけど。
ちなみにこのお店の土産物ブースでは、クジラの生肉パックが売られていた。
釣り人が持っているような冷蔵ケースがあれば、お土産に買って帰ったんだけど、生憎とそんな準備はしていなかったので手を出せずじまい。

さて、太地町といえば、クジラ以外では「落合博満野球記念館」である。
落合って秋田県出身なのになんでこんなところにあるのか、というとオフのときに家族でここを訪れたら、夫人がとても気に入ったからだそうな。
看板にしたがって走っても見つけられず、カーナビを見たら随分とくじらの博物館から離れた場所にあった。
しかも現地に行ってみると、町道だか県道だかからそれて、農道みたいな細い道に入っていく。
海の方に向かって車を進めていくと、森の中を分け入って、建物に出た。

看板を見て、愕然。
入館料2000円!
高すぎだろ。
迷ったが、二度と来ることもないだろうと思い意を決して入場する。
建物は背番号にちなんで六角形をしているけど、住宅と同様の外装なので、「これって落合家の別荘だよな」と思ってしまう。
同じような外装の建物が裏手にあったので、実際の別荘はそちらだろう。

建物の中に入ると、落合自身が歌う謎の歌が音量こそ控えめながらエンドレスで流されていて、萎える。
展示物は、落合自身が野球人生で獲得した表彰状やら盾やらトロフィーやらペナントに、現役時代に使っていた野球用具など。
表彰記念品は野球連盟から送られるものだけじゃなくて、放送局や、スポンサー企業から送られるものもあるので、とてつもない数になる。
そりゃこんだけあったら家に収まらんわ。
記念館を建てようと思ったのもうなずけるとともに、プレイヤーとしても落合の偉大さも見て取れる。
まあ、税金対策の一面もあるだろうけど。

笑えるのは、若い頃の免許証や、東芝府中時代の組合員証、サンライズかバンダイから贈られた落合バージョンのガンダムなんてものまで展示されていること。
(広くは知られていないが、落合はガンダムマニアでガンプラ好きである。)
最年少で三冠王を獲得した頃のものだと思われるが、サクラカラーの新聞一面広告の写真の落合は、恐らくバッティング練習中の顔のドアップで、野性味が溢れてて格好よかった。
東芝府中時代の東芝の広告ポスターなんてレアなものもある。
ヒラメ顔のオッサンというイメージが強いけど、20代の落合はスリムで髪型も長髪気味で、結構格好よかったんだよなあ。

六角形の建物の真ん中には、全国から息子に贈られたというフィギュアとかゾイドとかが大量にガラスケースに納められている。
いらねえ!
これこそ家に置いてると邪魔だから持ってきましたってものだ。
あの息子を見て贈ろうと思う方も思う方だけど。

これで2000円か……館内は写真撮影禁止だし……と暗い気持ちになったが、最後に嬉しいサービスが。
落合が現役の時に着ていたユニフォームで記念撮影ができます、ですと。

早速撮影してもらう野球バカがここに。
この写真が撮れたから、2000円でも許してやる。
ジャイアンツのユニフォームやファイターズのユニフォームもあったけど、このロッテのユニフォームが三冠王を取ったときのものなので一番人気らしい。
バットも落合仕様のバット。
比較用に清原仕様のバットも置いてあったが、グリップエンドのところが清原仕様より細くなっていた。
しかしこの黄金色の半裸の落合像、悪趣味にも程がある。

このほか、数々の有名人のサイン色紙とか、手形とかも展示されていて、落合の交友関係の深さを伺わせた。

ちなみに私が見学していたとき、ほかに客はいなかった。
そりゃそうだろうな。
これで記念館のスタッフが2人いるから、経費を考えれば入館料が高くなるのもごもっとも。
公営の博物館みたいに赤字は税金から補填って訳にもいかんしね。

高すぎる入館料への怒りは、駐車場脇にある自治体設置の展望台からの眺めを見て忘れよう。

で、車のところに戻ってみると。

おいおい、社用車なんか持ってるんじゃねえ!
そもそも何に使うねん。
車を買って維持する金があったら入館料を下げろっての……。
ちなみに、写真の後ろに映っているのが今回の旅で使用したキューブ君です。

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コメント(1)

>岩の傍には温泉が出ていて浴場もあるらしいので、今度来るときはゆっくり楽しみたいところ。

 「弘法の湯」ですな、確か入浴可能な曜日が決まっていたように思うので、お出かけの際はご確認を。

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