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août 12, 2008
資料:ひぐらしのなく頃に
下記はノベルゲーム『ひぐらしのなく頃に』シリーズ主要8話のエッセンスです。
ネタバレ需要があるようなので記すこととしましたが、本作が持つ緊張感やトリックの妙味を全て損なってしまうので、本作未読の人は読まないことを強く推奨します。
PC 版を元にしており、PS2 版やマンガ版、小説版と設定が異なる場合があります。
なお、あらすじは「ひぐらしのなく頃にwiki」各項目より引用しました。
物語の著作権は「07th Expansion」代表の竜騎士07氏にあります。
鬼隠し編(出題編第1作)
ストーリーあらすじ
注:時代は昭和58年6月
岐阜県某所辺りをイメージしたと思われる田舎の雛見沢村。主人公・圭一は都会から雛見沢に引っ越してきた少年。彼はその村のほのぼのとした雰囲気や仲良くなった少女達(同級生のレナ、一つ上の魅音、下級生の沙都子、梨花)との交流により、のんびりとした雛見沢の生活を楽しむようになる。
ところが雛見沢村は国のダム計画により水没の危機に瀕した事があった。住民達は反対運動を繰り広げ、魅音の実家(ヤクザや地元の有力者とのつながりの深い旧家)がある方法で当時の担当大臣に相当の圧力をかけ計画を撤回させていた。その後、ダム工事現場で働いていた人間の中でバラバラ殺人も発生。後味の悪さを残してダム計画は完全に立ち消えていた。圭一はふとしたことからその事件のことを知るが、いつもは屈託の無い友人達もその事に関しては口を閉ざしてしまう。妙に思いながらも圭一は追求をやめるのだった。
数日後、村では年に一度の綿流し祭が行われる。祭りを楽しんでいた彼らは以前から仲が良いカメラマンの富竹に出会う。この祭りの後、都会に帰ると言う富竹に圭一達はシャツに寄せ書きをする。
そして祭りの翌日、圭一は富竹が喉を掻き毟って死んだ事を知る。長年、魅音の実家の負の部分を暴こうとしていた警官大石は驚く圭一に巧みに接近。圭一に魅音達への疑念を植えつける。事件を調べる圭一はバラバラ殺人が発生した年以降の綿流し祭の日に毎年誰かが殺され、誰かが行方不明(鬼隠し)になっている事を知る。犠牲者になったのは3年前が沙都子の両親、2年前が梨花の両親、1年前が沙都子の叔母と兄である。彼らは、ダム計画に関して賛成派もしくは中立を保っていた人達だった。
雛見沢村に隠れた血生臭い過去に恐れをなした圭一。しかし真の恐怖はここから始まった。大石との接触を知ったレナは圭一を厳しく詰問。明るくて人懐っこかったレナの豹変に驚愕する圭一。その後、レナは圭一をストーキングしたり、突然家に押しかけたりと妙な行動を繰り返す。更に魅音がくれたおはぎの中に針が入っていた事で、圭一は魅音とレナが自分を脅迫していると感じるようになる。やがて大石からレナの過去を知らされた圭一。レナは雛見沢に来る前にいた学校で、突如仲が良かった男子生徒を滅多打ちにして重傷を負わせたうえ、窓ガラスを何枚も割った事があったのだ。精神鑑定を受けていた時、レナは何故か「オヤシロ様」という雛見沢の守り神の名前を口にしていた。
圭一はますますレナ達への警戒感を強め、自衛のために登下校の際に金属バットを持ち歩くようになる。そして圭一の両親が出かけた運命の日。レナは「圭一君を助けてあげる」と言いながら斧(アニメなどは鉈)を手に圭一を追いかける。逃げた圭一はダムの廃棄場で謎の2人組に襲われ昏倒。気づいた時、彼は自宅に寝かされ、目の前には心配そうな顔で彼を見つめるレナと魅音の顔があった。 2人が自分に危害を加えなかった事に一安心する圭一。しかしその時、2人は圭一を押さえつけ注射器を取り出した。「何をするのかと叫ぶ圭一に魅音は「富竹さんと同じ目に遭ってもらう」と言い放つ。それを聞いて圭一の意識が飛ぶ。気づいた時、彼の目の前には血まみれで地に伏す2人と血痕の付いた金属バットを持つ己の姿があった。混乱した圭一は、己の知りえた全ての情報をノートに書き、レナ達が持っていた注射器と共に時計の裏に隠して逃亡する。
そしてその日の夜。大石に圭一からの電話が入る。切羽詰った口調で謎の言葉を残すと電話は切れてしまう。やがて警察の捜査でレナと魅音の撲殺体、そして喉を掻き毟って死んだ圭一の遺体が発見され、時計の裏から圭一のノートが見つかった。しかし何故か、圭一のノートは一部が欠けて、しかも一緒に隠したはずの注射器は跡形も無くなっていた。
真相
- 雛見沢村には、土着の病気「雛見沢症候群」があった。強いストレスによって発症し、周囲が自分に対して攻撃を加えてくるという妄想を抱くようになる。症状が悪化すると疑心暗鬼、認識障害、他者への攻撃性が亢進する。末期(「L5」)には殆どの場合、自分の喉を掻き毟って死んでしまう。村人は全員「雛見沢症候群」の病原体に感染していると考えられている。雛見沢村から離れると発症のリスクが高まる。
- 圭一は不幸にも雛見沢症候群を発症してしまった。
- 魅音がくれたおはぎに入っていた針とは、悪戯で入れたタバスコの辛味を圭一が誤認したもの。
- レナ達が圭一を取り押さえて注射をしようとしたシーンは、シャツに油性ペンで「早く元気になってね」と書こうとしたのを圭一が誤認したもの。
- レナは両親の離婚により母に引き取られ雛見沢村を去ったが、母が早々に恋人を設けたことで母との関係に亀裂が入ったため「雛見沢症候群」を発症もしくはそれに近似した精神状態に陥り「オヤシロ様」の幻覚を見た。帰郷によって症状は表面上沈静化している。
- 雛見沢村にある診療所の実体は、「雛見沢症候群」を医療と軍事利用の両面から研究する秘密施設である。施設には研究をサポートする工作活動を行う自衛隊の特殊部隊が所属しており、表向きには造園会社を装っている。
- 富竹の正体は政財界の要人で結成された秘密結社「東京」の連絡員を務める自衛隊関係者で、彼は診療所の「雛見沢症候群」研究の監査のために雛見沢村を定期的に訪れている。人為的に「雛見沢症候群」の症状を引き起こす薬品「 H173 」を鷹野に投与され謀殺された。富竹の存在は鷹野の計画遂行の邪魔になるし、薬殺によって「東京」に対し鷹野の犯行を入江の犯行と偽装できるからである。(全編共通)
- ダムの工事現場で圭一を襲った二人組の男は、発症した圭一を保護しようとする特殊部隊の隊員と思われるが未確定。
- 圭一のノートを改竄し注射器(実は油性ペン)を持ち去った人物は明らかではない。大石刑事、圭一の両親、研究所関係者など諸説あり。
綿流し編(出題編第2作)
ストーリーあらすじ
注:時代は昭和58年6月
部活動の一環のゲーム大会で景品(女の子が欲しがるような可愛い人形)をもらった圭一だが、彼はそれを男っぽい魅音ではなく可愛いもの好きのレナにあげてしまう。その後、圭一はひょんな事から妙な格好(メイド服+バニースーツの様なコスチューム)でバイトをしている魅音を発見。しかし彼女はいつもの快活な態度とは裏腹に大人しい声音で魅音の双子の妹の詩音と名乗る。圭一は魅音が別人の振りをしているのだと考えて、それに合わせる振りをした。その後、何度か詩音に会う圭一。だがある時に圭一は魅音と詩音が一緒にいる現場に遭遇。魅音の双子の妹、詩音は実在したと知って驚愕する彼と、いつのまにか2人が知り合っていることに驚愕する魅音をからかう詩音。その後圭一は、詩音が実家のある雛見沢ではなく隣町の興宮に住んでいる事や園崎一族(魅音の家で近辺に強い影響力を持つ旧家)の中で微妙な立場にいる事を知る。
やがて綿流し祭りの日、梨花の演舞を見ようとしていた圭一に詩音と富竹と鷹野(富竹の恋人の看護婦で雛見沢の伝承に強い関心を持っている)が接近。彼らは言葉巧みに圭一を誘って村人が梨花の舞に集中している合間を狙って、一般人は絶対に入ってはならないとされる祭具殿に潜入した。退屈そうにしている圭一に鷹野はうれしそうに己が調べた雛見沢の伝承について語りだした。雛見沢はかつて鬼ヶ淵(鬼の住む村)と呼ばれ、村人は人を食う鬼の血を引いているというのだ。この地方に伝わる「鬼隠し」とは村人の中の鬼の血が騒いで我慢できなくなるのを沈めるために、人を攫って食う事を指しているのだった。そして綿を川に流す「綿流し」とは、鬼に攫われて食われた犠牲者の内臓(腸)を川に流す事を示唆している。よって綿流し祭りの日に誰かが死んで誰かが行方不明になるのは、鬼に食われたからだという恐怖が雛見沢の住人の心に巣食っていた。そして祭具殿の中で彼らが目にしたのは数々の拷問用具だった。人間を生きたまま解剖して貪り食らうというおぞましい風習が今でも密かに受け継がれているのではないか、という鷹野の言葉に圭一と詩音は青褪める。
やがて舞の時間が終わり祭具殿から出る一同。富竹と鷹野と別れて魅音達との待ち合わせ場所に行こうとする圭一に詩音は問うた。祭具殿の中でずっと聞こえていた物音が気にならなかったのか、と。しかし圭一はそんな音はしなかったと言い返す。釈然としないまま二人は別れ、圭一は仲間と合流する。
そして次の日の夜、詩音からかかってきた電話で圭一は、喉を掻き毟って死んだ富竹の死体と鷹野の焼死体が発見された事を告げられる。彼らが殺された理由は祭具殿に侵入したからとしか考えられない。 2人は身辺に気をつける事と、毎日電話で情報を交換する事を約束した。夜が明けて学校に向かった圭一を待っていたのは雛見沢の村長が失踪したというニュースだった。危機感を強める圭一だが、休みの時間に更なる衝撃が彼を待っていた。梨花が2人っきりになった時に綿流しの日の舞の時間に彼が何をしていたかを問いただしてきたのだ。重圧に耐え切れなくなって婉曲的に祭具殿に入ったことを認めた圭一に梨花は笑って「守ってあげる、だから死んだ二人のことは忘れなさい」と告げる。
罪悪感に苛まれながらも帰宅する圭一。だが詩音からの電話が再び圭一を恐怖のどん底に叩き落した。行方不明になっていた村長は実は詩音から祭具殿の件で相談を受けていたのだ(村長と詩音は昔から仲が良かった)。電話を切ると圭一は慌てて梨花の家に向かうが時既に遅く、梨花は同居していた沙都子ともども行方不明になっていた。
翌日学校が終わって家に帰る途中に圭一は大石と会い、彼から詩音が綿流し祭りの翌日に失踪したと告げられる。その日の夜にかかってきた電話でその事を詩音に尋ねると、詩音は謎の奇声を発して電話を切る。電話の主は詩音ではありえない。詩音の代わりが務まるのは魅音しかいない事に思い至った圭一は翌日レナとともに魅音の家に向かう。
2人の追及に魅音は犯行を告白。詩音がまだ生きていることを告げて詩音がいる地下の拷問部屋に圭一を案内する。そこで詩音の姿を見た瞬間、圭一は魅音のスタンガンで昏倒させられて拘束される。自身を鬼と称し、鬼の目覚めたきっかけは「人形を魅音に渡さなかったこと」と言い放つ魅音に対して圭一は悔恨の涙を流す。圭一を拷問にかけようとする魅音だが、圭一の必死の叫びに我に返ると彼女は詩音を連れて逃亡。直後踏み込んできた警官によって圭一は助け出される。その際に魅音は「今後わたしの姿を見ても、決して近づいては駄目。その時、私は魅音ではなくただの鬼に成り下がっているから」と圭一に告げた。魅音は行方不明となり、詩音は保護されて興宮のマンションに移った。
数日後の深夜、圭一は自分の家の前にたたずむ魅音の姿を発見。切羽詰った口調で別れを告げる魅音に彼はあの日渡せなかった人形を渡そうとする。しかし思いは届かず、態度を豹変させた魅音は圭一を刺し、意味深な台詞を残しつつ逃亡するのだった。
なんとか一命を取り留めたものの入院する事になった圭一は自分が刺された日の大体同じ時間帯に、詩音が死んだはずの魅音を相手に口喧嘩を繰り広げた後に自殺した事を知る。だが見舞いに来た大石は更に驚愕の事実を告げてきた。魅音は数日前に既に死んでいる事(詩音と魅音を区別する背中の刺青が彫られていた事から死体は魅音に間違いない)。焼死体となって発見された鷹野の死亡時間は綿流し祭りが始まる前になっている事。一連の事件で「死体が動きすぎている」(大石談)のだ。それを知った圭一は今回の事件の背景にあるであろう雛見沢に潜む闇が何も解決されてなどいない事を知る。その時、ベッドの下から現れたのは・・・
真相
- 祭具殿で聞こえた物音は、少女の姿をした土着の神「羽入」が鷹野の発言に抗議する意味で地団太を踏んだために発生したもの。常人は羽入を感知できないが、「雛見沢症候群」を発症した患者は気配を感じることができる。梨花だけは羽入の姿を見て会話することができ、長らく梨花のパートナーであった。ファンタジー設定だが、雛見沢村連続怪死失踪事件とは無関係。
- 富竹の死因は全編共通。
- 鷹野の焼死体は、鷹野の部下(特殊部隊「山狗」)による偽装。「東京」に入江の犯行を想起させるための工作である。全編共通。
- 詩音は鷹野のオカルト研究ノートにそそのかされ、雛見沢村連続怪死失踪事件の黒幕は園崎家であると信じ込んでいたが、それが元で「雛見沢症候群」を発症することになる。
- 綿流しの祭りの夜に園崎本家に泊まった詩音は当主をスタンガンで脅迫し真相を聞きだそうとするが、当主はスタンガン一撃で死んでしまい何も聞き出せなかった。詩音は魅音を地下室の牢に監禁し、自らは魅音に成りすまして外出。村長、沙都子、梨花を屋敷に招きいれ地下室に監禁したのち殺害した。
- 元々、詩音は魅音として育った。たびたび妹と入れ替わって大人たちをからかっていたが、入れ替わっていたときに妹が魅音に与えられるべき「当主の刺青」を彫られてしまったため元に戻れなくなり、以後詩音としての人生を歩まざるを得なくなった。
- 詩音は魅音と衣服を交換したのち魅音を地下道の穴に突き落として殺し、「魅音に監禁された被害者である詩音」を演じて警察に保護された。
- 詩音は雛見沢症候群が悪化し発狂。魅音の格好で圭一と面会し圭一を刺した。圭一を殺したと思い自宅に戻ったが、ベランダから足を滑らせ転落死した。
祟殺し編(出題編第3作)
ストーリーあらすじ
注:時代は昭和58年6月
魅音やレナ達との弁当製作対決にぼろ負けした圭一(口先の魔術でビリは免れた)だが、その料理の腕の拙さをどうにかするために自炊に慣れている沙都子が圭一を指導する事になる(圭一の両親はお出かけ中)。それを機に2人は以前よりも仲良くなり、沙都子は圭一を「にーにー」と呼ぶ(以前は失踪した沙都子の兄、悟史がそう呼ばれていた)。けれどそんな穏やかな日々はすぐに終わりを告げた。かつて沙都子を虐待していた叔父が雛見沢に帰ってきて沙都子を梨花の所から引き取っていったのだ。(叔父は叔母が殺された事件で恐れをなして雛見沢から逃亡。しかし逃亡先でもある事件が起きたために再び雛見沢に帰ってきた)
学校を休みがちになり、叔父にこき使われて心身ともにぼろぼろになっていく沙都子。だが現実的な法律の壁により沙都子を叔父から引き離す事が出来ずに、周囲の手助けは沙都子の許へは届かない。(公的機関への連絡も空振りに終わる。沙都子自身は叔父の虐待は失踪した兄が帰ってくるまでの試練だと思い込んでいる為か事情聴取にも非協力的だった。)
しかしついに彼女が性的虐待を加えられたと思しき反応を見せた時に、圭一の理性は決壊。彼は1人、叔父の殺害を決意する。殺害計画を練った圭一は土砂降りの雨が降りしきる綿流し祭の夜に、金属バットで叔父を殺害して穴に埋めて証拠を隠蔽する。だがその帰り道、彼は偶然にも鷹野と会ってしまう。成り行きから彼女の車に乗って自宅にかえる事になる圭一。警戒しながら言葉を交わすうちに圭一は鷹野から自分と同じ殺人者の匂いを嗅ぎ取っていた。互いに会った事を秘密にしようと約束して別れる2人。圭一は立ち去る鷹野を見ながら、死んでしまえと呪った。
翌日、これで沙都子も楽になれると思って明るい気分になる圭一だが彼を待ち受けていたのはとてつもなく奇妙な現象だった。祭りに行かなかった圭一に仲間達は昨日は楽しかったねと声をかけてくるのだ(鬼隠し編の祭りの描写がレナや魅音の口から語られる)。まるで自分が本当に祭りに参加していたかのように話す皆の様子に戸惑いながらも、圭一は沙都子に声をかけた。けれど沙都子の目は相変わらず死んだ魚のように濁りきっていた。そして彼女の口から、今朝も叔父に虐められたと聞かされた圭一の混乱は頂点に達する。自分は狂っているのかと思って入江に相談する圭一はその弾みで、彼に叔父殺しを告白する。だが入江は圭一を理解する振りをしながら、看護婦に圭一は精神異常をきたしていると言った。それを盗み聞きした圭一は逃亡。その際に鷹野が死んだ事を知り、入江も死んでしまえと呪う。
だんだんと狂気に犯されていく圭一。殺したはずの人間が存在して、いないはずの自分が祭りで遊びまわっている奇妙な世界に悲鳴を上げながら、彼は昨夜の晩に死体を埋めた場所を掘り起こそうとする。穴を掘っている途中、圭一は待ち伏せをしていたかのように現れた大石によって窮地に立たされる。逃げるわけにもいかず、大石の前で穴を掘り続けた圭一だが、結局死体は出てこなかった。
もう一度叔父を殺さなければいけないと決意して叔父の家を訪れる圭一だが、叔父はおらずに叔父の虐待で脱水症状になりかけていた沙都子を発見する。治療のために診療所に沙都子を連れて行こうとする圭一だが、診療所には警官が何人もいるようだった。様子を伺う圭一はそこで入江が睡眠薬服用により死んだ事を知る(遺書はなく、自殺は他殺かは不明)。圭一はそれと共に大石が行方不明になっている事を知り、ここが狂った世界であり、死ねと望めば人が死ぬ世界だと確信する。
とりあえず梨花の家に向かう2人だが、神社の前で2人はまたしても信じられない事実に遭遇する。神社の賽銭箱のそばに、腹を引き裂かれて内臓をぶちまけられて死んだ梨花の姿があったのだ。逃げる沙都子を追う圭一。つり橋のところで対峙する2人だが、沙都子は「圭一はきっと何か悪いものに乗り移られてしまったんだ。お前なんか消えてしまえ」と言いながら錯乱して圭一をつり橋から突き飛ばして川に落とす。絶望しながら墜落して意識を失う圭一はその刹那、こんな狂った雛見沢など滅びてしまえと念じた。
けれど圭一は死ななかった。川辺で目覚め、傷を負いながらもとりあえず戻ろうとするする圭一だが、村中に腐臭が漂っている事に気が付く。学校に到着すると圭一を出迎えたのは自衛隊の人間達だった。隊員らが持っていたラジオのニュースより、圭一は信じ難い事実を目の当たりにする。彼が気絶している間に火山性と思われる猛毒のガスが発生して雛見沢の住人の殆どの命を奪っていたのだ。何百という死体の山を見ながら圭一の意識は途切れてしまう。(死者1200名。行方不明を除けばキャラクターの中で生き残ったのは圭一と興宮に住んでいた詩音のみ。詩音は数ヶ月後に自殺する)
エピローグ。記者と精神異常をきたしていた圭一との会話。記者によると圭一が気絶していた場所は毒ガス発生地と予測されている鬼ヶ淵との位置関係により、毒ガスが必ず通る事。圭一が生きていることはありえないとの事。圭一は取材の翌々日に原因不明の高熱で死亡する。
真相
- 北条悟史は昭和57年に「雛見沢症候群」を発症して叔母を殺した後、おもちゃ屋でぬいぐるみを購入した。ぬいぐるみが巨大なため自転車では運べず、入江の車に乗せてもらい持ち帰ることとなったが、途中で末期症状に至りそのまま入江診療所に保護された。周囲を見境無く攻撃してしまうため、診療所の地下にて眠らされている。全編共通。
- 沙都子の叔父を殺していたため祭りには参加していなかった圭一があたかも祭りに参加していたかのように同級生たちが話したのは、異常を察した同級生による口裏合わせであり、沙都子の叔父の死体が消失したのは園崎家によって密かに処分されたものと推察されるが未確定。
- 圭一が叔父を殺したのに沙都子が叔父に虐待され続けていると語ったのは、沙都子が「雛見沢症候群」の末期患者だからである。沙都子はかつて家庭の不和によるストレスから「雛見沢症候群」を発症し、父母を崖から突き落として死なせた(2年目の惨劇)。その後入江診療所にて「雛見沢症候群」の末期と診断されたが、研究中の治療薬を梨花が定期的に投与することにより症状を押さえ込んでいた(本人は発病も兄の所在も告げられていなかった)。だが叔父のもとに沙都子が引き取られてしまったため治療薬を投与できなくなり、末期症状が発現したのである。末期症状により沙都子は錯乱し、圭一を橋から突き落とした。
- 入江が死亡したのは、鷹野による偽装殺人(横領が発覚し富竹・鷹野両名を殺した挙句の自殺、と偽装)もしくは鷹野の犯行計画を知った末の自殺と推察されるが未確定。
- 梨花は鷹野によって殺された。鷹野の理論では、「雛見沢症候群」の「女王感染者」である梨花が死亡すれば48時間以内に村人全員が「雛見沢症候群」を発症し殺人鬼の暴徒と化すものとされていた。(綿流し編で梨花死亡後も村に異常がないことから判るように、この理論は実際には誤りである)
- 鷹野は梨花を殺害したのち、特殊部隊を指揮して雛見沢村を封鎖したうえでガス災害を偽装して村人を学校に避難させ、毒ガスや銃器を使って村人を皆殺しにした。川原で気絶していて隊員に発見されなかったため、圭一は難を逃れたのである。
- 鷹野は「雛見沢症候群」発見者の養女(本人の認識では義理の孫)である。養父は戦時中に雛見沢村出身の兵士の異常行動から「雛見沢症候群」を発見したが、「雛見沢症候群」の実在を認められず失意のうちに亡くなった。鷹野は養父の研究を世に知らしめるため医師となり、政財界の要人で構成された秘密結社「東京」とのコネクションを得て、診療所を装った「雛見沢症候群」の秘密研究施設を設立。自らは研究の進捗管理・機密保持と情報操作の任に就き、特殊部隊を指揮して非合法活動に手を染める。病原体の発見、治療薬・予防薬の試験開発の成功、と順調に研究は進むが、彼女の後ろ盾となっていた有力政治家が亡くなり「東京」の派閥の力関係が変じた結果、研究の打ち切りが決定してしまう。打ちひしがれる鷹野は政敵打倒を目論む「東京」の一派にそそのかされ、「雛見沢症候群」の実在を永遠に歴史に刻み込むべく、村ごとの「滅菌」を実行せざるを得ない状況に政府首脳を追い込んだ。村人の皆殺しは鷹野にとって、村人に祟りを与えることにより自らが神と等しい存在になるという儀式でもあった。
暇潰し編(出題編第4作または番外編)
ストーリーあらすじ
舞台はまだダム工事の中止が決定していなかった昭和53年の初夏、主人公は赤坂衛という新米の公安部の刑事になる。建設大臣の犬飼の孫(小学生)が誘拐され、その捜査の為に新米刑事の赤坂は雛見沢へと派遣された(雛見沢はそれほど怪しいとは思われていなかった為に新米の赤坂1人だけが派遣された)。現地に赴いた赤坂はダム反対運動を行っている鬼ヶ淵死守同盟(園崎家が主体)が脅迫や機器の破壊等のヤクザ紛いの過激な手段に出ている事を知る(しかも住人ぐるみで隠蔽やアリバイ工作をするために現行犯以外の逮捕は不可能な状態)。
大石と出会って彼の協力を得た赤坂。彼は観光客に扮して雛見沢へと足を踏み入れ、そこで梨花と知り合う。無邪気で愛くるしく振舞う梨花を微笑ましく見守る赤坂だが村内を観察していた彼に梨花は、「ダム計画は今年で必ず頓挫する」と予言めいた言葉を呟き、突如雰囲気と口調を一変させると「東京に帰れ、さもないとお前はひどく後悔する事になる」と告げた。だが元に戻った梨花にその言葉の真意を問いただしても彼女は首を傾げるばかりで何も覚えていない様子だった。
その後、大石の紹介で情報屋と接触した赤坂は、彼から園崎家が公安以外の警察組織にすら極秘にしていた大臣の孫の誘拐を知っている事を聞かされて驚愕する。また彼らは公安から新米が1人、雛見沢へ派遣された事すら知っていたのだ。
翌日、彼は大石から大臣の孫が持っていた財布が雛見沢で発見された事を告げられ、死守同盟が誘拐に関与している事を確信する。あまりに出来すぎな状況に園崎家に誘導されているのではないかと思いながらも、赤坂は大石と共に財布が発見されたという奥地へと向かった。そこで赤坂と大石は誘拐犯と孫を発見。立ち回りの末に赤坂は撃たれ犯人を逃してしまうものの孫の救出に成功する。
病院で意識を回復し、大石との友情を深める赤坂。事件解決により妊娠して病院に入院している妻に電話をかけようと外に出て公衆電話を探す赤坂はその途中に梨花と出会う。梨花は「電話を探してももうどうにもならない」と謎の言葉を告げる。結局電話をかけられずに病院に戻る赤坂に梨花は、これから毎年血なまぐさい事が起きる、と言ってまたしても予言を始める。
彼女が言うには、来年の今日にダム工事の現場監督が殺されてバラバラにされる事、 2年後の6月に沙都子の両親が突き落とされて死ぬ事(或いはこれは不幸な事故かもしれないとの事)、 3年後の6月に梨花の両親が殺される事、 4年後の6月に沙都子の叔母が頭を割られて死ぬ事、そして5年後の綿流し祭りの日かその数日後に梨花自身が殺されるとの事。(それまでの死を受け持っていた連中は最後の死を否定しているとの事、にも関わらず彼女は自分の死を予感していた。)赤坂にそこまで告げると梨花は寂しそうに「死にたくない」と言った。
だが東京に帰った赤坂は知らぬ間に不幸が訪れていた事を知る。梨花が「東京に帰れ」と忠告した日の翌日(事件解決の日の夕方)、赤坂の妻が事故で死亡していたのだ(赤坂の捜査によると他殺の可能性はないとの事)。
その7年後(昭和60年)、赤坂は定年退職した大石と北海道で再会。綿流し関連の事件について彼と情報交換をした。雛見沢は祟殺し編と同様の事件とガスが発生して壊滅していた。その中で赤坂は途方もない事実を目の当たりにする。あの時、梨花から伝えられた予言がすべて的中した事。梨花がガス発生直前に惨たらしく殺された事。梨花が彼にあの予言を伝えたのは、自分を助けて欲しいと願っていたからだという事。赤坂と大石は事件の再検証と真相究明を誓った。後年、赤坂と大石は彼らが事件について調べた事をまとめて本にして出版した。その本の題名は
『ひぐらしのなく頃に』
真相
- 建設大臣の孫の誘拐事件は、鷹野の部下の特殊部隊の手によるものだった。ダム建設により村がダムの底に沈んでしまえば「雛見沢症候群」の研究を続行できなくなってしまうために妨害工作を行ったのである。
- 梨花による雛見沢村連続怪死失踪事件の予言は、羽入の神通力で羽入とともに梨花が自分が殺される前までの記憶を保持したまま精神のタイムスリップ(ループ)を繰り返しているため可能だった。ファンタジー設定だが、事件とは無関係。なお、梨花は鷹野が犯人とは気づいていない。
作者から読者に課せられたテーマ
昭和58年6月の雛見沢村に惨劇をもたらす、シナリオ上の3つのルールを明らかにすること。犯人を当てる必要はない。但し、作者は読者に課せられたテーマを出題編の段階では明らかにしていない。
- ルールX:梨花の友人が暴走し殺人を犯すこと
- ルールY:強い意志と目的のもとに富竹、鷹野、梨花が殺されること
- ルールZ:神の祟り又は園崎家の仕業として惨劇を容認する雰囲気が醸成された、雛見沢村という環境
雛見沢村連続怪死失踪事件の真相
1年目(昭和54年)
工事現場監督が「雛見沢症候群」を発症し末期状態となって作業員たちに襲い掛かったため、作業員たちは返り討ちにして殺害した。右腕を持って逃走した作業員は、「雛見沢症候群」の末期状態を呈しているところを鷹野の部下の特殊部隊によって発見され、入江診療所に保護された。「雛見沢症候群」の病原体は患者が死亡すると速やかに消失してしまうためこれまで発見されなかったが、鷹野に説得された入江が作業員を生体解剖し病原体の発見に成功した。解剖後の遺体は秘密裏に処分されたと思われる。2年目(昭和55年)
「雛見沢症候群」を発症し錯乱した沙都子が崖に居た両親を突き飛ばした。その結果、両親は崖から転落した。「雛見沢症候群」の末期状態であったため生体解剖される予定だったが、入江は梨花に説得され沙都子の解剖を拒否。開発中の治療薬の試験投与により症状を押さえ込むことに成功し沙都子は正気を取り戻した(しかし治癒はしていない)。沙都子は自分が両親を死に至らしめたことも、病気に罹患していることも自覚していない。入江の依頼により特殊部隊が警察に圧力をかけ、警察は事故として処理する。3年目(昭和56年)
「雛見沢症候群」研究に不審を抱いた梨花の両親が研究の中止を求めたため、鷹野は特殊部隊を使って梨花の父を謀殺。梨花の母については自殺を偽装して生体解剖した。4年目(昭和57年)
「雛見沢症候群」を発症した悟史が叔母を撲殺。末期状態に陥った悟史は入江診療所に秘密裏に収容され治療を受けている。5年目(昭和58年)
鷹野が富竹を謀殺。更に特殊部隊に自らの身代わりの死体を用意させ、隣県で焼いた。入江の暴走に見せかけるための工作。まとめ
連続殺人失踪事件となったのは偶然と鷹野の猟奇趣味によるものである。神の祟りでもなければ信仰復活のための生贄でもない。園崎家は事件に関与していないが、村での権勢を維持するために、あたかも事件に関与しているかのような態度をとっていた。
ひぐらしのなく頃に解 あらすじ
目明し編(解答編第1作)
「綿流し編」とほぼ同様の展開を辿った場合の物語を、昭和57年から詩音の視点で描いたもの。
詩音は双子の姉「魅音」として生まれ名家の跡継ぎとなる予定だったが、妹「詩音」と入れ替わったまま戻れなくなり妹として本家から引き離され、冷遇されて育った。
そんな彼女の生活の救いとなったのが北条悟史との出会いだったが、悟史は劣悪な家庭環境により憔悴していった末、失踪してしまう。
昭和58年6月。圭一から女の子扱いされず景品の人形を貰えなかった魅音は傷つき、詩音に心情を吐露した。そのことにより、封印していた詩音の恋心が蘇ってしまう。
また、村の伝承を研究したノートを鷹野から受け取り読むうち、雛見沢村を牛耳る園崎家が悟史の失踪に関与したのではないかと疑念を深めていく。
園崎家への疑念と悟史への恋心が膨らむあまり真相を求めて詩音は暴走。魅音に成り代わり次々と人々を殺していった挙句、自滅する。
罪滅し編(解答編第2作)
主にレナの視点で描かれた物語。「鬼隠し編」と対になっている。
昭和58年6月の雛見沢村。
レナは父親と二人暮しであるが、父親と交際しているホステスの間宮リナが北条鉄平と組んだ美人局であることを偶然知ってしまう。
レナがゴミ捨て場で過ごしているとき、リナが現れる。詐欺を明かされ開き直ったリナはレナを殺そうとする。レナはリナを返り討ちにして殺害する。
父親を脅迫しに現れた鉄平もゴミ捨て場に誘い込んで殺害する。
遺体を処分しているところを圭一ら同級生たちに見つかってしまうが、レナの告白を聞き事情を理解した同級生の協力を得て遺体と殺人行為を隠蔽した。
平穏な日常が訪れるはずであったが、レナは鷹野から受け取ったオカルト研究ノートに傾倒するようになる。そこには「村に伝わるオヤシロ様信仰は、土着の寄生虫病と共存するための手段」という説が記されていた。富竹と鷹野の死亡を知り「寄生虫を凶悪化して散布し、信仰を復活させようとする狂信者が村にいる」「事実に接近した者を狂信者が消そうとしている」という妄想が進行して行く。
圭一もレナの妄想に感化されるが、魅音に否定され誤解が解ける。
圭一はレナを妄想から解き放とうと試みるが、圭一が雛見沢村に移住するきっかけとなった真の理由(受験勉強のストレスから、モデルガンで年下の少女たちを射撃し大怪我を負わせた)をレナが指摘し、衝撃を受ける。
圭一は魅音ら同級生を集め、過去の罪を告白し懺悔する。魅音らは動揺することなく圭一を受け入れる。そこで「鬼隠し編」の記憶が圭一の脳裏にフラッシュバックし、圭一は自らの犯した過ちを知り泣き崩れた。圭一は「鬼隠し編」でレナが圭一に対して行ったように、自らも命を賭けてレナを救おうと決意する。
レナは、生物兵器テロの陰謀を世に訴えるため行動に出た。学校に爆破装置を仕掛け同級生を人質にして立てこもり、入江診療所の強制調査を要求したのだ。しかし警察と内通していた圭一の尽力で同級生らは避難に成功し、圭一とレナは学校の屋上で一対一の戦闘を繰り広げる。
死闘を経てレナは自分の過ちに気づき、惨劇は回避された。
(二十数年後。国家による封鎖が解除された雛見沢村を、赤坂刑事が訪れる。
篭城事件翌日に梨花が殺され、更にその翌日、雛見沢村は「ガス災害」によって全滅していたのだった。)
皆殺し編(解答編第3作)
主に梨花の視点で描かれた物語。「祟殺し編」と対になっており、シリーズの主要な謎が明らかになる。
昭和58年6月の雛見沢村。
「綿流し編」「目明し編」同様にゲーム大会で圭一は人形を手に入れるが、魅音にプレゼントし惨劇を回避する。
また、「罪滅し編」同様にレナの父親は間宮リナの結婚詐欺に遭いかけていたが、レナが事情を魅音に打ち明け、父親と話し合うようアドバイスを受けたおかげで惨劇を回避していたことも明らかとなる。
更には詩音は沙都子と良好な関係を築き、こちらも「綿流し編」「目明し編」の惨劇を回避していた。
だが「祟殺し編」同様に愛人の間宮リナを失った北条鉄平が雛見沢村に戻ってきて、沙都子を引き取ってしまった。しかし圭一が驚異的なリーダーシップを発揮し同級生さらには町会を煽動。園崎家に乗り込み、当主の協力をも取り付ける。
タイムスリップの繰り返しにより自分がいつも何者かに殺されることを知っている梨花は、いつしか運命に逆らうことを諦めていた。しかし次々と惨劇を回避していく奇跡的展開と運命を打ち破ろうと懸命な圭一の姿に感銘を受け、自らも運命に逆らう努力を貫こうと決意した。梨花だけが会話できる雛見沢の守り神「羽入」は、「徒労に終わって落胆する梨花の姿を見たくない」と忠告を繰り返した。
村ぐるみで行政に陳情という名の圧力を加え、「耐えることが兄に誇る勇気ではない」と梨花が沙都子を説得した結果、圭一たちは平和的に沙都子を救出することに成功する。一同は楽しい祭を満喫する。
梨花は富竹と鷹野に祭の夜に殺されることを警告するが、結局二人はそれぞれ死亡が確認されてしまう。鷹野が特殊部隊を指揮して富竹を謀殺し自分の身代わり死体を用意させるなど、既に計画を実行に移していたのだ。
特殊部隊のリーダー小此木から「黒幕は入江」と通報された梨花は不審に思い、警察に自分の警護を依頼して防備を固める。次に土着の感染症「雛見沢症候群」の存在、「女王感染者」である自分が死ねば48時間以内に村人全員が発症して暴徒と化すこと、入江診療所の正体、秘密結社「東京」の存在を圭一たち同級生に打ち明けた。圭一たちは容易く「黒幕は鷹野」と看破した。
一同が解散したのち、特殊部隊の隊員が梨花宅を急襲し、梨花の警護に当たっていた警官を殺害する。
梨花は沙都子とともに逃げ出し、待ち伏せていた圭一たち同級生と合流するが、一行は鷹野に追い詰められてしまう。
鷹野は梨花以外全員を射殺。梨花は生きながら腹部を切開され死亡した。
梨花の前に圭一たち同級生の亡霊が現れる。運命の打破を羽入だけが信じていなかったことが敗北の原因だとレナは指摘。一同は羽入を説得し仲間として受け入れる。
政府は「緊急マニュアル34号」(滅菌作戦)の実行を許可し、ガス災害を装って村人たちを皆殺しにした。
「雛見沢症候群」の実在を歴史に刻み、雛見沢村に祟りを下す神となった自分の偉業に鷹野は酔いしれるのだった。
祭囃し編(解答編第4作)
ハッピー・エンドを描くための物語。オールスター戦。奇跡の世界。完結編。
鉄道事故によって両親を失った少女、田無美代子が引き取られた養護施設は、児童虐待が横行する地獄であった。
美代子は施設を脱走し、父親の恩師である高野一二三に保護される。
高野は独自に進めていた「雛見沢症候群」の研究を政府関係者に示すが、戯言として嘲笑されてしまう。(実は「雛見沢症候群」は戦時中に軍上層部の関心を得ていたが、雛見沢村出身兵が盧溝橋事件を引き起こした「1発目の発砲」に関与した疑いがあるため隠蔽された。)
美代子は養父の無念を晴らすため勉学に励んで医師となり、有力政治家の後ろ盾を得て、政財界の要人らで構成された秘密結社「東京」とのコネクション作りに成功する。
彼女は鷹野三四と名乗り雛見沢村で「雛見沢症候群」を秘密に研究する施設の設立に漕ぎ着けた。
神社に立ち寄った鷹野は、そこで雛見沢村の神、羽入と対峙する。
羽入は鷹野に宣戦布告する。
ここで物語全体を俯瞰できる謎の超越的人物により、入江医師や大石刑事の過去、昭和58年まで雛見沢村の裏で進行していた断片的な出来事が明らかにされていく。
そして迎えた昭和58年の6月、梨花の人格が「皆殺し編」から移動してくる。
これまで傍観者に甘んじていた羽入は実体化して圭一たちのクラスメイトとして現れる。
羽入は圭一たちの部活に参加し、素早く仲間として溶け込んだ。
(梨花は独白する。羽入から教わったところによれば、羽入は太古の雛見沢村にやってきて鬼と呼ばれた流浪の民であり、人間と羽入の間に生まれた子の子孫が自分なのだ、と。羽入は人間と共存する代わりに、人間同士がなすり付け合ってきた罪を全て背負うことになった存在である、と。)
しかし梨花は「皆殺し編」の顛末の記憶に失敗していた。羽入に鷹野が真犯人だと告げられたものの、動機が判らない。
梨花は入江医師に相談するが犯行の可能性を否定される。
次に自分が執筆するマンガのストーリーという名目で圭一ら同級生に相談を持ちかけたところ、有力な推理が得られた。
梨花は入江と富竹を呼び出し推理をぶつけてみると、核心を突いていたことが判明する。
そこへ梨花らの密談を立ち聞きしていた大石刑事が現れる。東京での内偵調査から着想を得て雛見沢村を訪れていた赤坂刑事も姿を見せる。大石と赤坂は、雛見沢村で展開されている国家的陰謀を知ることとなった。
一団は今後の行動について計画を立てる。
富竹は鷹野と特殊部隊の調査に乗り出す。梨花は沙都子を連れて魅音宅へ潜伏。赤坂は梨花の代わりに梨花宅に潜伏。大石は雛見沢村連続怪死失踪事件に園崎家が無関係であったことに衝撃を受け、真相の壮大さのあまり決断を保留する。
入江は鷹野に疑念を持つことになる。翌日、鷹野との世間話の中で鷹野の出自と彼女が現況に抱いている心情を入江は知り、疑念が確信に変わる。
一方、梨花に真相を知らされた圭一たちは、鷹野の企みの弱点に気づいた。「女王感染者」である梨花が死んで48時間経過したことが明らかになれば、鷹野は計画を実行できないのだ。彼らは梨花の死を偽装する作戦「48時間作戦」を立て、大石に協力を依頼する。逡巡する大石だったが、同僚の協力表明や園崎家との和解を経て作戦への参加を承諾する。
「48時間作戦」が発動し、雛見沢村対鷹野・特殊部隊の戦いが始まる。
混乱する鷹野だったが、特殊部隊の隊長である小此木は罠を見破った。
特殊部隊は富竹を襲い診療所に連行する。
身の危険を感じた入江は診療所を脱出した。
入江を追跡し、逃亡先の園崎家を襲撃して梨花を手に入れた小此木だったが、梨花宅を脱出して駆けつけた赤坂に襲撃され、梨花を解放して退却する。
入江は詩音に悟史の生存と居場所を教えた。
圭一たちは陽動作戦を立案し、山でのゲリラ戦に向かう。
特殊部隊が山に出動した隙に入江・詩音ら一行は診療所を襲撃して富竹を救出、詩音は病室のガラス越しに悟史と再会した。
通信が断絶しており制圧部隊を呼ぶことが出来ないため、富竹と赤坂は雛見沢村を武装封鎖している特殊部隊を強行突破。救援要請の連絡に成功する。
山では沙都子が仕掛けていた無数のトラップと圭一らの心理戦にひっかかり、次々と隊員が戦闘不能に陥っていった。。
敗北を悟った小此木は、大将同士の一騎打ちを望む。魅音は応じ、小此木を倒す。
小此木は、鷹野に拳銃を使った自決を勧告する。鷹野は「東京」の派閥争いの駒として利用されていたに過ぎず、鷹野の計画が失敗した場合の筋書きが密かに用意されていたのだ。
制圧部隊が到着し、小此木ら隊員は投降した。
自決に踏み切れない鷹野は、羽入と対面する。一矢報いろうと羽入に鷹野は発砲した。弾は羽入を守るバリアーをも砕いたが、梨花が弾を掴んだため誰にも当たらなかった。
「皆殺し編」までの世界はカードが一枚欠けている「ジジ抜き」の世界であった。欠けていた羽入というカードが加わったこの完全な世界では、敗者は生まれないのだ。罪が一人に押し付けられることはないのだ。
鷹野は逮捕されかけるが、駆けつけた富竹の機転により「雛見沢症候群」の患者として保護される。
鷹野の計画は失敗に終わり、誰も死ななかった。
梨花は初めて昭和58年の7月を迎えるのだった。
作品のテーマ
- 思い込みと誤解が悲劇を招く。他者と信頼関係を築くことが重要。
- 一人で問題を解決しようとすると失敗する。他者と相談し協力することで解決への道が開ける。
- 殺人の否定。
- 人間社会における罪の擦り付け合いの不毛。
惨劇を回避する方法
- 鬼隠し編:圭一が仲間を信用する
- 綿流し編:圭一が魅音を女の子として尊重する
- 祟殺し編:平和的手段で沙都子を保護する
- 暇潰し編:赤坂が梨花の予言を受け入れ、梨花を助ける
- 目明し編:詩音が悟史から託された頼み(沙都子の保護)を守る
- 罪滅し編:レナが父親の問題を魅音に相談する
- 皆殺し編:羽入を表舞台に出す
- 全編共通:梨花の死を死後48時間以内に確認しないと鷹野が計画を発動できない点を突き、あらゆる人物の協力と奇跡的偶然の助けを得て計画を失敗させる
- 根本的解決:田無美代子の両親の事故死を阻止する
登場人物たちの罪
- 圭一:モデルガンによる狙撃事件、臆病
- レナ:父母とのコミュニケーション不足、独自の信仰への依存、過剰な自立心
- 魅音:園崎家が作り上げたシステムへの従属
- 沙都子:両親を致死、兄への依存
- 梨花:運命に抗うことを半ば放棄、独力での解決に固執
- 詩音:他者に対する激しい攻撃性、沙都子への逆恨み
- 悟史:叔母の殺害、過剰な献身
- 大石:父と慕う工事現場監督の復讐を誓い園崎家犯行説に固執、圭一らの猜疑心を助長
- 鷹野:非合法活動、高野一二三への過剰な依存
- 入江:非合法活動への加担
- 富竹:鷹野の心のサポート不足
- 赤坂:梨花の懇願の忘却
- 村の重鎮たち:保身のため園崎家が作り上げたシステムを維持
- 羽入:他者を傷つけることを恐れるあまり事態を傍観、運命に抗うことを半ば放棄
登場人物の真の位置づけ
- 主演:梨花(魔法少女)
- 助演女優:沙都子(救済対象)
- 助演男優:大石(狂言回し)
- 予定調和:富竹(時報)
- 悪役:鉄平(情状酌量描写皆無)
- 死の商人:悟史(バットを供給)
- スティーブン・セガール:赤坂(無敵)
- デウス・エクス・マキナ:羽入(鬼神)
祭りのあとの登場人物たち(勝手に妄想)
- 圭一:園崎家に養子入りして議員に
- レナ:母のトラウマから結婚せずに教育者に
- 魅音:園崎家の跡継ぎ
- 沙都子:入江と結婚
- 梨花:男への目が肥えすぎて婿養子選びに難航
- 詩音:悟史と結婚、診療所の看護師に
- 悟史:市役所職員
- 大石:北海道で隠居生活
- 鷹野:富竹と結婚
- 入江:地域医療に貢献
- 富竹:防衛庁職員
- 赤坂:警視庁幹部
- 羽入:失踪したふりをして村を見守る
祭りのあとの登場人物たち転落編(勝手に妄想)
- 圭一:性犯罪で死刑判決
- レナ:ゴミ捨て場で崩れてきたゴミに埋まり圧死
- 魅音:ヤクザの抗争に巻き込まれ死亡
- 沙都子:自ら作ったトラップにかかり死亡
- 梨花:交通事故であっさり死亡
- 詩音:悟史と沙都子の死亡のショックで自殺
- 悟史:回復しないまま死亡
- 大石:北海道に引越した途端脳梗塞に倒れ死亡
- 鷹野:口封じのため暗殺
- 入江:口封じのため暗殺
- 富竹:口封じのため暗殺
- 赤坂:捜査中に発砲され殉職
- 羽入:直系子孫断絶のため死亡
投稿者 Dormeur : août 12, 2008 06:36 PM
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