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août 19, 2008
『うみねこのなく頃に Episode2 Turn of the golden witch 』
サウンドノベル『うみねこのなく頃に』シリーズの第2話「 Episode2 Turn of the golden witch 」をプレイした。
「1986年10月4日から5日にかけて、絶海の孤島に建てられた洋館に集まった富豪一族が、碑文どおりに次々と殺され、不思議な状況で発見される」という大まかな流れは第1話と同じだ。但し、登場人物の行動や殺され方は第1話と大きく異なる。
第2話で特徴的なのは、まず1986年10月3日以前のエピソードがいくつか語られること。これで登場人物の一部が殺人事件当日に抱えていた心理が補完される。
次に、魔女ベアトリーチェが現実世界に堂々と登場すること。彼女が登場人物の目の前にやってきて魔法を披露している。殺人事件当日には、洋館の玄関から堂々と入ってきて突然の来客として遇される。その様子を一族の数人に目撃され、対応をめぐって一族の間に一悶着起こるという展開だ。
さらに、魔法で登場人物を殺害しようとするベアトリーチェに対して、洋館の使用人も魔法を発動させて対抗する。使用人の手から光の剣が生えてきたり、使用人の周りに光のバリアが張られたりと、中学生の妄想のようなファンタジーバトルが展開される。
これらの出来事を、魔女ベアトリーチェと、第1話で死亡した右代宮戦人が上位世界から俯瞰し議論する形で物語が構成されている。魔女は「事件を魔法によって起こした」と主張し、戦人は「事件は人間によって可能である」と反論する。この議論は「魔法を認めさせたい魔女と、魔法を否定する人間とのゲーム」と位置づけられている。
魔女は密室殺人を実行することで魔法の存在を主張しているが、「隠し扉が存在する」「鍵がかかった扉が扉ごと外れる」などと戦人に言い逃れされれば手詰まりである。戦人は人間が犯行を実行可能である可能性を指摘できさえすればよいのであって、根拠の提示は不要だからだ。そこで「魔女が赤文字で語ることは真実である」というルールが導入された。赤文字発言で事件現場の状況を限定することにより、反論可能性を狭めようというわけだ。なお、何を赤文字で語るかは魔女の裁量に委ねられており、魔女の不利になる内容を赤文字で語る義務はない。(もし義務があれば「犯行は魔法によるものではないと赤文字で言え」と要求されて即ゲームオーバーになってしまう。)
この第2話では、徹底したファンタジー描写と厳しく制限された犯行条件により、上位世界の戦人の反論しようとする意志を挫いていくことになる。
……といっても、戦人が「身内や使用人を疑いたくない」と自縄自縛してるだけで、そんな事情など関係ないプレイヤーにとっては「人間可能説」の余地はまだまだ残っている。
いくら魔法による殺人描写がなされたところで、死体発見者が死者の殺される瞬間を見ていないことに注意したい。使用人が魔法を使う場面においても、使用人本人と目撃者は殺されている。防犯カメラで魔法が録画されていて、生き残った人物がその映像を見た、というわけではない。そもそも「魔法犯行説」を立証するなら、「全部魔法で実行した」と魔女が赤文字で語れば一瞬で終わる。それは味気なさすぎるから禁じ手にするとしても、死体の発見状況は密室状態である以外は全然超自然的ではない。どうせなら「警察に死体が発見されたとき、死体は宙に浮いていて見えない壁で守られており、20年以上経過した現在でもそのままで腐りもしていない」くらいのことをやってほしいものである。
では、どうやって密室を「人間可能説」として説明するか。
私のとりあえずの説は、「登場人物たちが催眠をかけられてて、認識障害と記憶障害と行動障害を起こしている」。
これで全て強弁できる。
つまり、本人が知らず知らずのうちに自作自演しているというわけ。
つまらない説だけど、今のところ魔女の赤文字発言とは矛盾していない。
ともあれ、「ファンタジー描写はインチキ」との前提で延々とファンタジー描写を見るのは結構な苦痛を覚える作業である。何とかして欲しいのだけど、「思考放棄してもファンタジーものとして楽しめるようにする」というのが作者の方針らしく、また作者自身がファンタジーバトル好きであるように見受けられるので、とても望み薄なのだった。そもそも作者の意向と好みを最大限作品に反映させられるのが、アマチュア作品として販売する最大の利点なのだから。
投稿者 Dormeur : août 19, 2008 07:50 PM
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