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novembre 26, 2006
宇治観光
10月15日。
何となく宇治に行きたくなったので行ってみる。
京阪の淀屋橋駅から特急に乗り中書島駅で宇治線に乗り換え、宇治駅で降りるという道のり。
宇治線は初乗車。
盲腸線的な路線ながら複線化されていて、京都・大阪のベッド・タウン的な位置づけで整備されているような感じ。
宇治駅はここ10年くらいに改装されたのか清潔でモダンな印象。
駅舎にアンスリーとミスタードーナツが入居している。
しかしプラットフォームの柱に延々「うじ」と記されているのを見ると体がかゆくなってくる。
傷口からうじ虫が!出てくるの!掻いても掻いても!助けてオヤシロ様!


駅舎を出るとロータリーがあり、すぐ右手前方が宇治川にかかる宇治橋。
京阪宇治駅側のたもとには平安時代から続くという老舗の茶屋、通園茶屋がある。
喉が渇いていたので早速抹茶アイスと茶団子を頂く。
茶団子は苦味があるので、あまり沢山頂こうという気にはなれない。
茶菓子にほどよい。
ちなみにこの店は禁煙なので、喫煙したい人は屋外の腰掛で。
宇治橋を渡り左手に折れると平等院への参道。
参道の両端には茶屋、茶店が立ち並び、お茶の香ばしい香りが漂っている。
料亭、旅館もある。

参道はそんなに長くはなく、すぐに平等院に着く。
敷地に入るには拝観料が必要。
拝観料は宝物を収めた「平等院ミュージアム鳳翔館」の入場料込みである。

参道側の入口から真っ直ぐ進むと、天下に名高い鳳凰堂のたもとに着く。
鳳凰堂の拝観は別料金になっており、一定時間ごとに拝観客を入れ替えるツアー形式になっている。
橋を渡り手前側の建物で履物を脱ぎ、阿弥陀如来像が安置されている中央部に入る。
創建当時は極楽浄土を地上に再現すべく作られたということで内部は極彩色に飾られていて、阿弥陀如来像が黄金色に輝きそれはそれは絢爛であったそうだ。
今や塗装は全て剥げ落ちてるし、天蓋や仏像背後の飾り(名前忘れた)や台座が修復のため取り払われている。
代わりの台座の上にぽつんと鎮座していて非常に地味な印象を受ける。
ちなみに鳳凰堂と呼ばれるようになったのは後世からで、本来の名前は阿弥陀堂というらしい。



鳳凰堂の見学を終え、その流れで堂の写真撮影を試みる。
記念写真を撮る人が多く、なかなかいいポジションを得られない。
木が写りこむので、堂全体を綺麗に写すのは難しい。


裏側に回ると、観光写真ではあまりお目にかかれない姿を見ることが出来る。
「平等院ミュージアム鳳翔館」は最近作られた様子の綺麗な宝物館で、斜面を利用して建てられている。
地下から入り地上へ出る見学路になっていて、なかなかセンスのよい建築物だ。
梵鐘や、鳳凰像の実物(鳳凰堂の上に設置されているのは複製品)、池からの発掘品、阿弥陀如来像を取り囲む菩薩像(だったっけ)などが展示されている。
地上部分はミュージアムショップになっている。
平等院を出て宇治川べりへ出る。
川岸は親水公園として整備されている。
川の中にある中の島にも橋で渡ることができ、この島を経由して向こう岸まで歩ける。


中の島で一旦休憩して、川の流れと野鳥をしばし眺める。
橋を渡るとすぐに宇治神社がある。
こじんまりとした神社だ。
実は道をさらに登っていくと国宝の宇治上神社があるのだが、気づかなかった。
今度は朱印帳を持って訪れることにしたい。
京阪宇治駅の方に進んでから住宅の間を山側へ歩いていくと、「源氏物語ミュージアム」という博物館がある。
源氏物語ゆかりの土地ということで建てられた博物館のようだが、内装が綺麗ではあるもののしょぼさが否めない。


展示物には平安時代の貴族の調度品を再現したものや、光源氏の邸宅の再現模型がある。

宇治十帖で薫が宇治の大君を見初めたシーンを蝋人形で再現したセットもあるが、どうみても覗きをしている変質者です。
本当にありがとうございました。
さらに中には小さな映画館があり、宇治十帖の登場人物、浮舟の人生を描いた人形劇が上映されている。
薫と匂宮との間で揺れて宇治川への入水自殺を図った彼女の声を演じているのは葉月里緒奈。
なんとなく納得。
閉館時刻になりミュージアムを出て京阪宇治駅方面と戻るが、空腹を耐えかね宇治橋西詰にあるサイゼリヤで夕食。
安くてうまいサイゼリヤのありがたみを実感し、膨れた胃袋を抱えてJR宇治駅から奈良経由で大阪まで戻りましたとさ。
投稿者 Dormeur : 06:28 PM | コメント (0) | トラックバック
novembre 25, 2006
『チェコアニメ映画祭2006』を観た
日本各地で行われている『チェコアニメ映画祭2006』。
10月8日、全4プログラムのうち日程の都合で一つだけだけど観てきた。
チェコは日本みたいなマンガ的作品ではないもののアニメ作りが盛んで、児童向けの絵本的なお話とか、児童文学のアニメ化のみならず大人向けのアートでハードな短編も作られている。
プログラムもそういった諸作品織り交ぜて構成されていた。
『カバのティリーネック』
絵本的な鮮やかな色彩と、紙のような動きのキャラクターが特徴的な一作。
自分の容貌の醜さを気にするカバの少年が、魔法の花に頼んで様々な生き物に変身させてもらう。
しかし散々な目に遭って自分がカバであることの良さを痛感し満足を得るという教訓話。
『くじらのらじく』
パペット・アニメ。
学校のテストのことを教わろうと、4人の少年たちが不思議な森の中に入り込んで物知りのクジラに会いに行く。
ようやく会えたクジラは確かに物知りだったが、知識が偏っていて少年たちには何の役にも立たないというお話。
『おじいさんは40人』
おばあさんと二人暮しのおじいさんがある時魔法の壷を発見する。
物を入れるといくつも同じものを取り出せるという壷だ。
その壷におじいさんが落ちてしまったため、おじいさんが40人に増えてしまった。
しかもそのおじいさんが皆同じ行動をとってしまうので、生活のあらゆる面で困難を来たすという騒動を描いた台詞なしの作品。
『反復』
クロッキー風の絵で描かれた作品。
犬を連れて歩く男、自殺しようとしては失敗する男、妻に食事を与えられる男などが繰り返し描かれる。
だがある時犬が逃げてしまい、繰り返される内容の組み合わせがずれてしまう。
それでもずれたまま、生活は繰り返される、という内容の台詞のない一編。
『カフェ』
モノクロの実写で映し出されるカフェの人々。
若い男女やおばさんグループが談笑している。
何事もなさそうな彼らが実際に考えているスケベ心や人物評価などがアニメーションの絵による比喩で毒気豊かに描かれるコミカルな作品。
『共存』
結婚した男女。
幸せなはずの結婚生活だが、レース編みに没頭する妻に夫はうんざりしてしまう。
夫は息詰まる生活から逃げ出そうとするが、妻の編むレースが次々と彼の行く手を阻み囲い込んでしまう。
レースをアニメーションに使うという珍しさと、結婚生活を皮肉った展開にニヤリとさせられる一作。
『ある粉屋の話』
戦争に出かけた息子が、10年ぶりだか20年ぶりだかに帰ってくる。
兵士姿ですっかり見た目が変わった彼だが妹はすぐに兄だと気づく。
いたずら心で両親には正体を隠して家に一泊させるが、正体に気づかない両親は所持金に目がくらんで息子を殺し川に捨ててしまう。
娘から真相を告げられた両親は悲嘆にくれて死ぬ。
実写の怪人が登場して話を読み上げるという構成の教訓話なんだけど、不気味で暗い色調やクローズ・アップが子供たちのトラウマになること必至だ。
『郵便屋さんの話』
郵便局で居眠りをしてそのまま夜を迎えた郵便配達の男が目を覚ますと、郵便局に住む妖精たちが仕事をしていた。
封を開けずに中身を知ることが出来る妖精たちが、あて先も差出人の住所も判らない恋文を見つける。
男はその手紙を届けるため各地を歩き回り、ついに手紙を届けるというお話。
妖精が出てきたところでカレル・チャペックの童話集『長い長いお医者さんの話』にある一編ってことに気づいた。
キャラクターもヨセフ・チャペックによる挿絵のデザインをそのまま使っている。
こんな感じで、なかなかお目にかかれないものを観ることが出来て興味深かった。
他の3プログラムではどんな作品が上映されたのか、気になるところ。
投稿者 Dormeur : 07:05 PM | コメント (0) | トラックバック
大阪人の精神を形づくったものたち
はぎや整形
http://www.youtube.com/watch?v=vVNPptw5jwY
ロケ地はグアム
はぎや整形(探偵!ナイトスクープ再現版)
http://flyfort2.hp.infoseek.co.jp/madcm/madcm.html
加美乃素A
http://www.youtube.com/watch?v=PdV8gHNPNeA
最後のお姉さんは何で街の中で加美乃素Aを持っているのかといつも思う
洋菓子のグリン
http://www.youtube.com/watch?v=X3Z-NwAtBYU
見なくなったなあと思ったらいつの間にか倒産してた
パルナス
http://www.youtube.com/watch?v=TIcK8RWKPMA
生涯に1回しか生で観たことがないけど歌える
ホテル紅葉
http://www.youtube.com/watch?v=3ZinR3-tFA4
30秒バージョンは初めて観た
日本船舶振興会
http://www.youtube.com/watch?v=6_iTZbg-xKA
週刊新潮のCMとごっちゃになりやすい
岩田呉服店
http://www.youtube.com/watch?v=79CfvQj-5Hw
歌詞が未だに聞き取れない
薬ヒグチ
http://www.youtube.com/watch?v=97TtiprFE1Y
目標は達成されたのか
ハナテン中古車センター、梅田の洞、心斎橋筋TVだより、大島屋のり、他大量詰め合わせ
http://www.youtube.com/watch?v=adC5kYbW6JY
セイント・フォーが京阪牧野ヤングプラザに来るよ!
(おまけ)
ZAGZAG
http://www.youtube.com/watch?v=TfdlN5wUH8U
岡山のローカル CM だけどシリーズで笑える
(おまけ)
プロ野球名投手集
http://www.youtube.com/watch?v=1uGGc1i3gd4
これまた懐かしい
投稿者 Dormeur : 12:05 PM | コメント (5) | トラックバック
novembre 19, 2006
上野幻影譚
10月9日。
何となく上野まで遊びに行ってみました。
天王寺から JR で東へ向かう列車に乗ります。
長い道行です。
加茂から気動車に乗り換え。
関西本線の非電化区間に乗るのは10年ぶりでしょうか。
笠置駅を過ぎて数分でしょうか、例の心霊スポット「笠置ホテル」の姿を車窓から確認できました。
川沿いとはいえ駅前の温泉街から離れていて、一つ尾根を越えたあの場所では客が入らず廃ホテル化するのも納得です。
そうこうしているうちに、あっさり上野に着きました。
あれ、おかしいなあ。
名古屋や熱海は何時の間に過ぎたのでしょうか。
上野駅の周りは田んぼだらけで、高層ビルは見当たりません。
東京砂漠というくらいのもので、砂漠化のあと緑化されて今の状態になったのかもしれません。
なぜか近鉄の路線があり、これに乗ると市街地に行けるようです。
ワンマン運転の電車に乗り込みます。
路線が悪いのか、走行中に隣の車両との連結部を見ていると、隣の車両が揺れまくってジャンプしています。
程なく、上野市という駅に着きました。
どうやら荒廃した東京は上野を中心に復興して市制を敷いているようです。
上野公園はどうなっているのでしょうか。
駅から歩いてみますと、市役所の向こう側に緑の豊富なところがありました。
どうやらここが上野公園のようです。
動物園はどこにも見当たりません。
博物館は残っているようですが、職員はなぜか皆、忍者の格好をしています。
久しぶりに博物館に入ろうと思いましたが、先に腹ごしらえをすることにしました。
食事が出来る場所は、近くの蕎麦屋だけです。
味は悪くありませんが、値段が全体的に高めでした。
博物館は木造の建物とコンクリートの建物です。
木造ではありますが、回転ドアがついています。

かつて回転ドアに子供が挟まれる事故があったせいか、回転ドアを子供が利用する際は職員が付き添っていました。

安全対策は徹底しているようで、いざというときは職員が床から刀を取り出し、不審者から子供たちを守ってくれるようです。
建物の脇では、芝居が行われておりました。
前説のお兄さんはすごく声の通りがよく、気持ち悪いくらい子供に対し丁寧です。
演目は真剣で藁を一閃したり、手裏剣を畳に向かって次々と命中させたりと、熟練の技を披露するものでした。
若い女優も登場し、その端整な顔に似合わず俊敏な動きを見せておりました。

博物館からしばらく歩きますと、堀が目の前に広がりました。
かなり高い石垣です。
いつの間にか皇居のあたりまで来ていたのでしょうか。

天守閣が復元されているようです。
休日だからか、屋台がいくつか並んでいます。
天守閣の中に入ってみますと、食器や武器防具など、江戸時代の品々が展示されていました。
松尾芭蕉ゆかりの建物というのも近くにあったのですが、ギリギリ入場時刻に間に合わず、入れませんでした。
大人しく帰ることにします。

駅に戻ると、悪趣味なデザインの電車が入線してきました。
もののけの類らしく、これに乗れば1時間もかからずに神戸まで行けるようです。
これ幸いと乗り込み神戸に到着。
神戸の駅も高架であるはずが、地上駅になっています。
これは忍者のあやかしの術が見せる幻影でしょうか。
しかし、考える暇もなく、鶴橋まで乗り換えなしで行けるという黄色い塗装の電車が入線してきたので慌てて乗り込みました。
鶴橋で下りますと、見慣れた風景です。
大阪は変わらずありました。
投稿者 Dormeur : 11:29 PM | コメント (2) | トラックバック
novembre 10, 2006
「プラド美術館展」を観た
9月30日、プラド美術館展を観覧。
天王寺公園から天王寺動物園を巡って『ジョゼと虎と魚たち』の真似事などをしてから大阪市立美術館に至るコース。
天王寺公園に入るのって、小学生の頃にやってた「天王寺博覧会」のとき以来かもしれない。
近所に住んでるのになあ。
スペイン絵画の傾向として、「暗い色調の画面の中に明るい部分を少し置いて際立たせる」という画面作りをした作品が多い気がした。
時に背景あるいは人物の衣服が真っ黒で、その黒というのが液晶 TV の宣伝文句に出てくる「引き締まった黒」という表現を使いたくなる深みを湛えていた。
あと、誰の作か忘れてしまったけど、展示されていた静物画の質感が激ウマだったのに驚嘆したことを強く覚えている。
投稿者 Dormeur : 10:47 PM | コメント (0) | トラックバック
novembre 09, 2006
北海道旅行 4日目
わずか4日で北海道とお別れ。
その4日目。
さすがに旅の疲れか、予定時刻を寝過ごしてしまったもののしっかり朝食を摂って宿を発つ。
今日もひたすらベタに北海道観光だ。
宿から札幌駅に着くまでの間にどんどん巡っていきます。
まずは大通公園。

遠くに見えるのはさっぽろテレビ塔。
改修中のため、あまり美しくない。

大通公園といえば、焼いたとうきび(トウモロコシ)を売るワゴンが出ることで有名。
当然のように私もとうきびを食す。
カケラがこぼれるのを目当てに鳩が足元に集まってくる。
モテモテ状態。
そして実際にこぼれると奪い合いが発生した。
さくっと食べ終えて、テレビ塔に登る。
土産物店などがある3階に上がってから、エレベータを乗り換えて展望台に上がるという仕組み。
多分、名古屋のテレビ塔と同じような作りだ。

展望台からは札幌市内が一望できる。
東を眺めると、札幌ファクトリー、ファイターズの室内練習場、サッポロビール園の位置関係もよく判る。

テレビ塔の建っている場所は大通公園の東の端の方なので、西を眺めると大通公園と、それを横切る道路が整然と。
景色を眺めるのもそこそこに、土産物店に下りてお土産を買う。
今、大人気だというテレビ塔非公式キャラクター「テレビ父さん」グッズを買い込むのだ。
札幌に来たのは「テレビ父さん」が目当てと言っても過言ではない。
ちなみに「テレビ父さん」の緑の部分は腹巻みたいなものらしく、彼が風呂に入るときは外してから入る。

塔のたもとには専門店まで出来ていた。
ここでポストカードセットが売られていたので、つい全種類買い求めてしまう。
さて、そのテレビ塔から北西のビル街に入っていくと現れるのが、ガッカリ・スポットとして有名な時計台である。

高い建物がなかった昔はよかったのだろうけど、今や四方を高層ビルに囲まれているので、こじんまりとして場違いな感じがする。
観光写真や TV の映像を観て期待していたら、実物を観てがっかりするというわけだ。
もともとは学校の体育館で、後に札幌市の図書館となり現在は史料館となっている。
ご丁寧にも、「ここから写真を撮るといいよ」という案内表示がある。
記念写真を撮るならば素直に従った方がいい。



時計台から西の方へ歩くと、旧北海道庁に着く。

そばにローソンがあったので、北海道限定発売の乳酸菌飲料「ソフトカツゲン」を買って飲んでみた。
「マミー」系の味がする。
ちなみにこの辺りは路上喫煙禁止区域なので、ローソンの入口には灰皿がない。

旧北海道庁、通称赤レンガ。

昔の行政庁の建物はやはり美しい。
時間がないので中には入らなかったけど、土地柄蒸気暖房くらいしか装備されていないんだろうなあ。
現代ではメインに使うのは辛そうだ。
なお土曜日だからか、右手の方ではテントが並び市が立っている。
特設の喫煙コーナーもあった。
ここは路上じゃないからいいってことか。

旧北海道庁を辞して北へ歩き、札幌駅に着く。
みどりの窓口前で、またもダルビッシュと対面する。
ちなみに JR 北海道の TV CM にもダルビッシュが出演している。
宿の TV で観たのだが、マウンドでダルビッシュが自分に酔っているように大げさなフォームでピッチングをして、ダッグアウトからチームメイトに冷ややかな視線を送られる、という内容だった。
札幌駅から新札幌駅に移動し、そこからバスに乗って森林公園内にある「北海道開拓の村」を訪ねる。
駅からの距離で言えば、森林公園駅の方が近い。
駅前から公園の入口が見える。
とはいえ、「北海道開拓の村」は丘の上の森の中にあるので、バスを利用した方が楽だ。
新札幌駅から出ているバスは森林公園駅前にも立ち寄る。

「北海道開拓の村」は北海道開拓時代の建物を道内各所から移築し保存・展示している施設だ。
開拓時代の和人の生活模様が伺えるようになっている。
ここには開拓が先住民族の侵略であると言う観点は一切排除されている。
施設の玄関となっている建物は実物ではなく、かつての札幌駅を縮小して再現したもの。

敷地内には馬車鉄道が敷かれていて、実際に乗ることが出来る。

馬車鉄道線沿いが大通りになっており、その両側に建物が立ち並ぶ。

馬車に乗ってみた。
出発時間になると馬が現れ、車両に繋がれる。
御者が馬を促すと、力強く発進。
小柄な馬なのに、満員の車両を苦もなさそうに引っ張っていく。
ポイントもカーブも逆らわず、ちゃんと線路に沿って歩みを止めない。
与えられた仕事を黙々とこなしているような印象を受けた。

建物の内部には蝋人形が置かれており、当時なされたであろう会話の音声が流され和人の生活が再現されている。

農家は木造、屋根瓦もない。

森の中にはタコ部屋が建てられている。
囚人の仮設小屋よりは小奇麗だが、五十歩百歩だ。

写真館。

小腹が空いたので、食堂でいももちを食べる。
ジャガイモに片栗粉を加えて練り餅状にした、北海道の郷土料理だ。
素朴で旨い。

理髪店。
その他、商家、郵便局、新聞社、蔵元、鍛冶屋、養蚕所などの建物があった。
帰りはバスで新札幌駅に戻る。
新札幌駅から「快速エアポート」に乗り新千歳空港駅へ向かう。
新千歳空港駅は空港のターミナルビルの地下にあり、直結されている。
改札口を出て2階に上がれば、すぐに航空会社の受付カウンターがあるうえ、水産物や農産物も含めた土産物店が大量に集積している。
道内旅行中は一切土産物を買わず、土産物は帰りがけにここで買う、というのが旅行中の荷物を減らす賢いやり方のような気がした。
帰りの便は日本航空のボーイング767-300。
客席の通路が二列の機体で、内部は広々としている。
離陸前になされる緊急時の対処方法の案内も、乗務員による実演ではなく CG 映画によるもの。
ハイテクな感じだ。
今回はエコノミークラスの料金に1000円足した料金の「クラスJ」席を利用した。
幅広シートで快適だ。
しかも、ベテランのキャビン・アテンダントが一人一人の客に声をかけてくれる。
ついに機体は北海道の地を離れる。
窓から陸上を眺めると、整然と碁盤目状に並ぶ街灯が、まだそこが北海道の大地であることを教えてくれる。
しかし眺めは沿岸部から暗黒の平面へと変わっていく。
海だ。
そこに、明かりの粒が次々に現れる。
これはもしや?
そこにキャビン・アテンダントが登場し教えてくれた。
明かりの正体はイカ釣り漁船だった。
もう津軽海峡の近辺ということか。
さようならアイヌモシリ。
脳内 BGM は「きみのこえ」。
いつの間にか眠り込んでしまい、気がつくとどこかの海岸の上空だった。
アナウンスによれば間もなく神戸空港だと言う。
この狭い海みたいなのは琵琶湖だろうか?
上空を旋回する機体。
そしてそのまま着陸しようとする。
どうやら淡路島方面からの着陸ということだったようだ。
機体は海上を低空飛行する。
機内の画面に、機体の底に付けられたカメラからの映像が映し出されていることに気づく。
これまたハイテクな感じだ。
画面にコンクリートの地面が現れ、次いで体に衝撃が伝わってくる。
神戸空港に無事着陸した。

展望デッキからしばし滑走路を眺めた後、食事でもしようかとビル内に戻ったがことごとく店は閉まっていた。
所詮は地方空港、こんなもの。
神戸空港からはポートライナーに乗り三宮へ向かう。
恐らくポートライナーに乗るのは生まれて初めて。
乗車中、久しぶりに「メメント・モリ」の発作に襲われる。
楽しい旅行は、最悪の気分で締めくくられた。