フラッシュ内蔵、オートフォーカス、オートデート、フィルムのオートローディング、と数々の「世界初」なカメラを世に送り出してきたコニカだが、ミノルタと合併した挙句に2006年3月、写真事業から全面撤退する。
私にとってはコニカというと、写真機メーカーというよりも、「サクラカラー」「コニカカラー」の印象が強い。
野球場のフェンス広告や、プリントショップで手渡される写真の包装に描かれた文字の影響だろうか。
むしろ写真機というとミノルタだ。
テレビ CM で「バンッ…… MINOLTA 」と流れるのが、子供心にちょっと怖くて、ちょっと格好よく思えたものだ。
そんな感じでブランドイメージを刷り込まれて育った私が初めて買ったデジタルスチルカメラがミノルタの「 DiMAGE Xt 」。
トイカメラや PDA 内蔵カメラじゃなくて、記録メディア交換型のカメラ専用機、という意味で初めてとなる。

「 DiMAGE Xt 」は2003年4月に発売された薄型コンパクト機で、320万画素1/2.7型 CCD で光学3倍ズームを備えている。
一見単焦点カメラに見えるが、屈曲光学系レンズユニットを採用することでズームを実現している。
おかげで電源を入れてもボディからレンズが「うにょーん」と飛び出してくることなく、スタイリッシュなデザインを保っている。
このデザインが非常にお気に入り。
タバコの箱より1cmくらい幅が広い程度のコンパクトでスクエアなボディ形状。
しかも軽いので、服のポケットにも収まりがいい。
買ったのは2003年11月。
兄が結婚するので、結婚式の模様を撮るにあたってまともなコンパクトカメラを一つ持っておこうってのが購入の動機。
予備バッテリー1個が付属して33,742円(税・送料込)だった。
今となっては中古価格で13,000円くらいになっている。
日進月歩のデジタルスチルカメラ市場だから大幅な値崩れは仕方ないとはいえ、ちょっと切ない。
コンセプトとしてはスナップ写真専用なカメラである。
撮影は殆どフルオート。
シャッター速度優先 AE や絞り優先 AE といった撮影モードがないのはまあいいとしても、風景モードとか人物モードとか夜景モードといったシーンモードは一切ない。
マクロモードへの切り替えというのもなくて、シームレスにマクロモードになる。
ホワイトバランスや ISO 感度の設定はできるが、基本的には電源を入れてシャッターボタンを押すだけの操作だ。
楽チンだけど味気ない。
また、今時のデジタルスチルカメラと比べると、本体の液晶モニタは1.5型と小さい。
ピントがずれてたり手ぶれしたりしてても少々分かりづらいのだ。
手ぶれしやすいコンパクトカメラには必須機能となりつつある手ぶれ補正機能がないのも不満点。
もうちょっと凝った撮影が出来るカメラが欲しいなと思ってたところへ、コニカミノルタが写真事業から撤退するというニュースである。
最後の記念にコニカミノルタ機を買うか。
そう思ったのをきっかけに、先月から現行モデルを調査し始めた。
「 DiMAGE Xt 」の後継となる系列の最終製品は「 DiMAGE X1 」。
レンズが飛び出さない屈曲光学系ユニットを内蔵し800万画素1/1.8型 CCD を搭載。
シーンモードはあるし、スーパーマクロ機能はあるし、液晶モニタは2.5型。
手ぶれ補正機能もついている。
カタログスペックはなかなかよさそう。
しかし、店頭で現物を見てちょっと萎えた。
プラスチック然としてテカテカのボディが安っぽい。
そして指紋が目立って汚らしい。
なんで「 DiMAGE Xt 」みたいに金属っぽい仕上げにしてくれなかったんだろう。
丸みを帯びた形状は手になじみやすいものの、机の上に立てて置こうとすると倒れてしまう。
液晶モニタもサイズが大きくなったのはいいけれど、画素数11.8万で荒い。
ネット上でのレビューで「レンズが暗い」「感度が低くて頻繁にノイズリダクションが入る」という欠点が指摘されていることもあいまって、購入意欲が減退してしまった。
それでも投売りされたら買おうかなという気持ちはあって、ちょこちょこチェックしているのだけど、全然値下がりしない。
一昨日ヨドバシカメラの梅田店に見に行くと、ついに店頭から姿を消していた。
どうやら投売り祭りのないままフェードアウトということになりそうだ。
結局「 DiMAGE X1 」は買わずに別の機種を買ったのだが、その話はまた別の機会に。
ヒントは上記の写真のアスペクト比。
新しいのを買ったとはいえ、「 DiMAGE Xt 」は持ち運びしやすく気軽に撮影できる点でよいカメラ。
まだまだ活躍してくれるはずだ。
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