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octobre 30, 2005
『ルパン』を観た
今年2005年はジュール・ヴェルヌが亡くなってから100年目にあたるのだが、フランス娯楽小説のもう一人の雄、モーリス・ルブランの「アルセーヌ・リュパン」シリーズ第一作が世に出てから100年目でもあるという。
それにあわせて製作されたのかどうかは知らないが、そのリュパンが映画化されたというので観に行ってきた。
その名も『ルパン』( Arsène Lupin )。
ストレートな題名ですな。
私はモーリス・ルブランの原作小説は読んだことがなくて、おそらく多くの日本人(の若者)と同様、孫の方が遥かに馴染み深い。
「じっちゃんの若い頃の大冒険」という感覚で観た。
舞台は19世紀末から20世紀初頭、「ベル・エポック」の時代のフランス。
幼いアルセーヌ・ルパンは貴族である母親の姉の邸宅で、母とボクシングの教師をしている父とともに暮らしていた。
ところが父の正体は泥棒。
正体が露見して父は馬を奪い逃亡するが、密かに舞い戻って母親の家の財宝、「マリー・アントワネットの首飾り」を盗むようアルセーヌをそそのかす。
アルセーヌは父の指示に従って首飾りを盗み出し、父に手渡す。
父が泥棒ということで母とともに邸宅を追放されたアルセーヌだったが、その道すがら、馬と顔を潰された死体に遭遇する。
その死体の指には、父の指輪があった。
15年経ち、アルセーヌは立派な泥棒に成長。
従姉妹のクラリスと再会したアルセーヌは名前を変え、かつて暮らしていた邸宅に武術の教師として戻ってくる。
クラリスと相思相愛の仲になったアルセーヌだったが、ある日クラリスの父が秘密の会合に参加しているところに遭遇。
そこで彼は王政派が、フランス王家の隠し財宝の在り処を示す十字架を集め、その財宝の力で王政復古を狙っていることを知る。
さらにその会合ではかつて十字架の一つを盗んだカリオストロ伯爵夫人ジョセフィーヌが弾劾され、彼女は処刑されることになる。
ジョセフィーヌを救出したアルセーヌは彼女の色香に惹かれ、クラリスそっちのけで十字架集めに乗り出す。
アルセーヌの前に立ちはだかるのは、かつてジョセフィーヌと関係を持った王政派のメンバー、ボーマニャン。
彼の言葉によってアルセーヌはジョセフィーヌに疑念を抱くようになる。
果たして父の死の真相は?
財宝の在り処は?
ジョセフィーヌの正体は?
謎を追いながら物語は進んでいく。
絢爛な時代劇の上にアクションあり、ロマンスあり、ミステリーありと娯楽性たっぷり。
空撮や CG を駆使したカメラワークはまるでハリウッド映画みたい。
俳優陣もいい味出した役者揃いだ。
ルパン役の兄ちゃん(ロマン・デュリス)は最初違和感があったけど、話が進むにつれてその濃いツラが馴染んでいって「こいつこそルパンだ!」という気にさせられた。
特に顎のラインが「孫」を思い出させてくれる。
カリオストロ伯爵夫人役の人(クリスティン・スコット・トーマス)も胡散臭さ溢れるオバハンそのもの。
クラリス役の姉ちゃん(エヴァ・グリーン)も、いかにもヒロインっていう清楚な美人っぷり。
短いシーンだけどナース姿がたまりません。
ボーマニャン役のおっさん(パスカル・グレゴリー)はブルース・ウィリスとショーン・コネリーを混ぜ合わせたパチモンみたいな感じのツラ。
どっかで観たことがあるなあという気がしたのだが、キャスト紹介を読んだら『海辺のポーリーヌ』に出演していたというじゃありませんか。
早速学生時代に使っていたフランス語の教材(『海辺のポーリーヌ』のシナリオを抜粋して教材にしている)を見たら、確かに居る!
というか若っ!
これが髭ヅラのハゲ親父になってるんだから、ポーリーヌ役のアマンダ・ラングレもきっと悲しいことになってるんだろう。
あのピチピチムチムチしたアマンダ・ラングレは可愛くてエロかったんだが。
そんなわけで『海辺のポーリーヌ』の DVD が欲しくなってきた私であった。
投稿者 Dormeur : 07:45 PM | コメント (2) | トラックバック
octobre 26, 2005
千葉ロッテマリーンズ日本一!
おめでとう千葉ロッテマリーンズ!
↑祝勝会
投稿者 Dormeur : 10:20 PM | コメント (12) | トラックバック
octobre 24, 2005
ここ半年で読んだマンガ 2005.10.23
二ノ宮知子『のだめカンタービレ』(第2巻―第7巻、講談社コミックキス)
amazon.co.jp にばっかり金を落とすのは既存の書店が可哀想だと思って、『のだめ』はオフラインの書店で買うことにしている。
有名過ぎるけど一応説明しておくと、音大を舞台にしたコメディ。
吹奏楽をやってた頃の楽しさやしんどさを思い出させてくれる。
羽海野チカ『ハチミツとクローバー』(第1巻―第7巻、クイーンズコミックス)
2005年に入ってブレイクした『ハチクロ』。
美大を舞台にした青春若者群像的ラブコメディだ。
『のだめ』と同じく「本屋でちまちま買っていくぞ」と妙な決意で買い進めている。
連載されている雑誌は女性向けなのに、すんなり嵌れてしまう。
女性向けの恋愛マンガを読むとかなり疲れるんだけど『ハチクロ』は全然疲れない。
主に男性視点の成長物語的だったり、みんなが片思いで修羅場が生まれなかったり、コミカルな描写で中和されたりするからか。
TV アニメの DVD もコツコツ買い進めております。
水木しげる『総員玉砕せよ!』(講談社文庫)
太平洋戦争末期、南太平洋における日本軍の凄惨な戦いが、著者の実体験と創作とを交えて語られる。
そこには戦争の大義だとか愛国心だとかに酔う余地はない。
兵士たちは虫けらのように死んでいく。
水木しげるの飄々とした絵柄が一層それを際立たせている。
自衛隊を解散しろなんて言う気は更々ないけれども、戦争は嫌だ、と素直に思う。
よしんばあの戦争が欧米の帝国主義から生き残るためのものであったと正当化するにしても、自国民の命を無闇に失わせたという責任は追及されるべきだろう。
石田敦子『アニメがお仕事!』(第1巻―第3巻、ヤングキングコミックス)
石田敦子って聞いたことのある名前だなと思ったら、TV アニメーションの『魔法騎士レイアース』のキャラクターデザインをやってたあの石田敦子だった。
アニメ業界を離れてマンガ家に転向してたんだなあ。
そういうわけで勝手知ったるアニメ業界を舞台に、アニメーターとして働く双子の姉弟の成長と恋愛模様を描いているのがこの作品。
さすが作画技術は大したもの。
広島カープのファンで広島弁が随所に現れる主人公(姉)には個人的に萌えます。
石田敦子って福山の出身なのね。
その縁なのか、同じく広島県出身で広島カープのファンのこうの史代が本の帯に推薦文を書いている。
作中、再放送の『天才バカボン』を観た小学生が主題歌を歌っていることから、アニメーターの一人が救われるというシーンがある。
それは作者が若かった頃の実体験に基づいているらしいのだが、その時の小学生って、ちょうど私くらいの年代じゃなかろうか。
私も小学生の頃よく観てて、『元祖天才バカボン』の哀感漂うエンディングテーマは結構トラウマなのだ。
何だか勝手に因縁めいたものを感じてしまう。
投稿者 Dormeur : 01:19 AM | コメント (2) | トラックバック
octobre 23, 2005
ここ半年で読んだマンガ 2005.10.22
意外に量が多くて二つじゃ収まりそうにない。
志村貴子『敷居の住人』(全7巻、Beam comix )
主人公のちあきは、髪を緑に染めタバコを吸いゲームセンターに入り浸る中学生。
童顔の美少年で女子生徒の人気絶大だが、本人は気にも留めていない。
ある日ちあきはゲームセンターの対戦格闘ゲームで、キクチナナコという美少女に出会う。
また、ちあきの学校に彼と瓜二つの顔の教師、兼田が赴任してくる。
兼田に恋するキクチナナコ。
キクチナナコに恋する主人公の友人、村上。
ちあきに恋する同級生、中嶋。
ちあきと知り合う少女、ゆか。
親しくなってちあきが恋心を抱いたのも束の間、狙いは村上だった少女、安達。
傷ついたり傷を舐めあったりする少年少女たち。
彼らに囲まれながら、ちあきはひたすらウジウジと中学・高校生活を過ごしていく。
端正な絵柄で脱力感のある独特な雰囲気のなか語られる物語。
坂口尚『 VERSION 』(上下巻、講談社漫画文庫)
梅田の紀伊国屋書店の隅っこに潮出版社版がひっそり売られてて、買わなきゃなーと学生の時から思ってたのに随分と時が経過してしまった。
いつの間にか文庫版が出てるやん、と気づき購入。
学習・記憶し自己増殖を行うバイオチップ「我素」の開発者が「我素」を持ち出し失踪。捜索依頼を受けた私立探偵は開発者の一人娘と出会い、共に彼の行方を追う。
さらに「我素」が人類を新たな段階へ導くものとし、「我素」を手に入れようと謎の教団が二人の前に現れる。
その中で浮かび上がってくるのは人類に繁栄と苦悩の両方をもたらした「自我」と「言葉」の問題なのだった。
そんな壮大なテーマを描いた SF 長編作品。
人類の知のルーツを語っている点では『2001年宇宙の旅』を、人間の自我とコミュニケーションをめぐる物語という点では『新世紀エヴァンゲリオン』を思い出させてくれる。
坂口尚『12色物語』(講談社漫画文庫)
12の色のイメージから生み出されたという12本の連作短編集。
「珠玉の短編」って言葉はこの人のためにあるね。
坂口尚の長編作品は人類全体を見据えてて、ある種の説教臭さがあるけれど、それが苦手って人にはこちらがお勧め。
坂口尚『坂口尚短編集』(第1巻、チクマ秀版社)
剣と魔法の世界じゃない方のファンタジー的作品が多く収められている。
1970年頃、芸術マンガといった感じの感覚的・文学的表現が模索されていた時期の作品もあって興味深い。
全巻揃えたいけど高いのよね。
その代わり紙はマンガ本においては最高クラスだと思われる上質なものが使われてて、永久保存版ではある。
小栗左多里『ダーリンは外国人』(第1巻、第2巻、メディアファクトリー)
外国人の男性と事実婚をしている著者のエッセイマンガ。
外国人と暮らすことによるカルチャーギャップよりも、国籍・民族に関係なく夫のトニーの愉快なキャラクターが面白さの主因じゃなかろうか。
安野モヨコ『ラブ・マスター X 』(上下巻、宝島社文庫)
閉塞感のあるニュータウンを舞台に様々な恋愛模様が絡み合う。
それは舞台同様、実は極々狭い範囲の人間の間で生まれた恋愛の坩堝だった。
怒涛のテンポで動いていく物語に突き動かされて一気に読んでしまった。
実は安野モヨコのマンガは『働きマン』くらいしか読んだことがなかったのだけれど、こりゃ大した技量だわ。
雁えりか 『バンパイアドール・ギルナザン』(第2巻、ZERO-SUM コミックス)
ギャグあり、感傷あり、の2巻目。
ひぐちアサ『おおきく振りかぶって』(第4巻、アフタヌーン KC)
いよいよ夏の甲子園の第一試合が始まるってところでこの巻は終了。
アフタヌーン本誌はすっかり読まなくなっちゃったんで、第5巻が出るのが楽しみ。
あずまきよひこ『よつばと!』(第4巻、電撃コミックス)
相変わらずいい仕事してますな。
あずまきよひこ『あずまんがリサイクル』(電撃コミックス EX )
あずまきよひこが『あずまんが大王』でブレイクする前、アニメ『天地無用!』『バトルアスリーテス大運動会』のビデオなどの付属冊子に描いていたマンガをまとめたものの再版。
元ネタ作品のキャラクター設定の知識はあったのでそこそこ楽しめたが、知らない人には辛いだろう。
『あずまんが大王』に通じる雰囲気はしっかり備えているので、『あずまんが大王』ファンはコレクターズアイテムとして持っていてもいいと思う。
陸奥A子『ハーパーの秘密 陸奥A子 collection 1』( YOUNG YOU 特別企画文庫)
1990年ごろの作品。
陸奥A子の乙女チックなマンガに触れた少女が20歳そこそこになったけど、まだ乙女チックなところに留まっている――そんな読者を対象にしているような感じ。
2005年の現在にあっては、この作品に描かれるような女性たちは現実感に乏しくて、同年代の女性の共感は得られないんじゃないかな。
ただ、だからこそ私みたいに少女幻想に逆行しがちなオタクでも抵抗なく読めるのだが。
陸奥A子『紙のお月さま 陸奥A子 collection 3』( YOUNG YOU 特別企画文庫)
古本屋には「1」と「3」があって間の「2」は欠けていた。
森真之介『HAPPY・LESSON ママ先生は最高! 』(第1巻―第2巻、電撃コミックス)
柔らかくて可愛らしい絵柄だったので古本屋で「ジャケ買い」してみた。
天涯孤独な高校生である主人公に同情して、5人の若い女性教師が母親代わりに同居を始める――という終末感漂う設定。
しかもそこに至る経緯は殆ど説明がされない。
仕方ないので調べてみると「電撃 G's マガジン」の企画が原作で TV アニメにもなった作品らしく、このマンガはその原作設定を元にマンガ化したものらしい。
なるほど、『シスタープリンセス』みたいなものか。
それぞれのキャラクターに萌えれればそれでよし、ってことね。
同じ職場の同僚と生活を共にするのに葛藤はないのかとか、職員5人が同じところに転居したら事務員経由で学校にばれるぞとかいうツッコミはするだけ野暮なのだ。
続きがあるらしいのだが単行本第3巻は未刊。
折角だから続きを読みたいのに……売れなかったのかな。
原作:片山恭一、作画:一井かずみ『世界の中心で、愛をさけぶ』(フラワーコミックススペシャル)
こいつも古本屋で見つけたので買った作品。
原作は言わずもがなの大ヒット作だけど、私は原作の小説を読んでいないし、映画版も TV ドラマ版も観ていない。
大衆迎合は嫌だ、みたいな中学生じみた感情があって、原作は古本屋の100円コーナーに並んでるのを見つけたら買おうと思っている。
有名作品だけに「恋人が不治の病で死ぬ」という筋書きらしいとは聞いていた。
映画『劇場版 AIR 』の感想で「セカチューの二番煎じ」「不治の病ものは食傷」なんて言う人もいたし。
しかし私は『 AIR 』の方が原作も映画も好きだ(ちなみに『 AIR 』の原作は2000年発売、『世界の中心で、愛をさけぶ』は2001年発売)。
原作の小説はもっといいのかもしれないけれど、少なくともこのマンガ版では切なさを感じこそすれ、あまり心を揺さぶられなかった。
ヒロインを病院から連れ出して結局死期を早めるだけに終わり、しかもその行動の馬鹿馬鹿しさに屈託のない主人公には興醒めしてしまう。
不治の病→病院脱出という物話の展開上、どうしても『 narcissu 』と比較してしまうのだが、『 narcissu 』の方が断然グッと来る。
『世界の中心で、愛をさけぶ』『 AIR 』『 narcissu 』を三つ並べて思うのは、男はヒロインの死に際して、とことん無力だということだ。
『 AIR 』の原作では主人公は鳥となってヒロインに殉じ、映画版ではヒロインの「ゴール」を見届ける。
『 narcissu 』では、もはや恋愛すら発生せず、ヒロインは自ら人生を選び主人公はそれを見届ける(そして主人公も早晩死ぬことになっている)。
男って悲しいな……。
投稿者 Dormeur : 03:52 PM | コメント (0) | トラックバック
octobre 22, 2005
ここ半年で読んだマンガ 2005.10.21
量が多いので二つに分けます。
小村あゆみ『ハイブリッドベリー』(第二巻、マーガレットコミックス)
男子に混じって実戦で野球をやることになったヒロイン。
全くの素人だった彼女が、彼女ならではの無茶苦茶なやり方で守備に打撃に開眼。
初の対外ゲームも盛り上がって終了し、マネージャーも加わって、いよいよ甲子園目指して公式戦が始まるのだが……この巻であっさり完結。
全国高校野球に女子生徒は出場できないから当然だけど。
この作品で野球の面白さを知る女の子が少しでも増えてくれたらうれしいな。
こうの史代『ぴっぴら帳』(アクションコミックス)
「ぴっぴら帳」と書いて「ぴっぴらノート」と読む。
『夕凪の街 桜の国』でブレイクしたこうの史代の作品。
風呂なしアパートで貧乏暮らしな20歳前後のヒロインとインコの「ぴっぴらさん」が共に過ごす日常を描いた4コママンガである。
スクリーントーンを殆ど使わない、どこか懐かしい感じの絵柄がほのぼのした空気を醸し出している。
こうの史代『ぴっぴら帳 完結編』(アクションコミックス)
『ぴっぴら帳』の第二巻目にして完結編。
いきなり装丁も厚さも一変してます。
ラブコメ度がアップ、ジャンボセキセイとカナリアが加わってギャグもアップ。
こうの史代『こっこさん』(宙出版)
小学生の女の子、やよいはある日の帰り道にニワトリに出会う。
彼女はそのニワトリに「こっこさん」と名づけて飼い始めるが、可愛げの欠片もなく凶暴で傲慢なこっこさんに振り回されるばかり。
そんなやよいとこっこさんを中心に展開するドタバタコメディであり、ちょっと心温まる日常ドラマでもある。
コマの使い方のうまさは流石、キャリアの長さを感じさせる。
こうの史代『長い道』(アクションコミックス)
甲斐性なしで貧乏な男、荘介のもとに、いきなり道という名の女性がやってくる。
酔った勢いで彼女の親が二人の結婚を決めてしまったのだ。
何故か結婚を受け入れている、暢気で変わり者の道。
道は全然好みのタイプではないが家事要員に使えると思い結婚を承諾した荘介。
基本は緩やかに流れる二人のおかしな夫婦生活を描いた1話4ページほどのコメディ。
しんみりした展開になったかと思えばオチがつく。
だけどどこかノスタルジックでもあり切なくもある。
もはや職人芸と言っていいだろう。
田中ユキ『神社のススメ』(第1巻-第2巻、アフタヌーン KC)
神社の神職として働き始めた青年を主人公にしたラブコメディ。
一般になかなか馴染みのない神社という業界の内情が描かれていて勉強になる。
おりもとみまな『魔法少女猫 X 』(全2巻、角川コミックスドラゴン Jr.)
ロリコンエロマンガかと見紛うカバーイラストで、部屋に連れ込んだ女性の目に触れれば退かれまくること必至。
出版にあたって出版社の内部規定に引っかかり、編集者に台詞を改変されたことを作者が自らの web サイトで公開して話題になった。
基本はエロ度の高いラブコメギャグ。
突然変異により人間の姿で生まれる動物「獣人」が社会に溶け込んで暮らしているという設定で、表紙の少女はあくまで主人公の飼っている「猫」である。
女の子が首輪をつけられようが、乳が出ようが下半身が丸出しになろうが、動物だから許される。
動物だから人権はなく、主人公が平気で彼女の顔面を拳で殴ったりエルボードロップを入れたり、ボディーブローを入れるのも大丈夫。
……ということなのだが、暴力はあまり愉快なものではない。
成人指定のない雑誌・単行本で流通してしまうのはちょっとまずいような気がする。
大高忍『すもももももも ~地上最強のヨメ~』(第1巻-第2巻、ヤングガンガンコミックス)
押しかけ女房もののラブコメディ。
主人公は武術家の名家に生まれながら、武術をせず検事を目指す普通の高校生。
しかし武術家の親同士の勝手な約束で、可愛らしい外見とは裏腹に常人を超える戦闘力を持った少女、もも子を許婚として迎えることになってしまう。
一方的に主人公に惚れこんでいるもも子に煩わされる中、さらに彼は武術家の勢力争いに巻き込まれ、刺客に命を狙われる羽目になる。
テンポのよいギャグと、萌えを誘う女性キャラクターたちが魅力的。
秋山はる『すずめすずなり』(第1巻、アフタヌーン KC)
「朝6時半に住人一同が集まって朝食を摂る」という奇妙なルールのあるアパートに入居した主人公と住人たちの人間模様をコメディタッチで描いている。
職場の女性に恋して足掻く主人公と、主人公に恋する大家の娘(中学生)の運命やいかに。
水兵きき『みかにハラスメント』(ガンガンコミックス)
ヒロインが半裸で生活させられたり、犬耳・首輪をつけられて犬の格好をさせられたり、幼児服やおむつを着せられたりする表題作は少年誌に掲載されたとは思えないほどエロマンガ風味。
ってことで発売直後は印刷部数が少ないところへ客が殺到したので、入手困難だった。
やぶうち優『ないしょのつぼみ』(第1巻、ちゃおコミックス)
小学5年生の女の子、立花つぼみを主人公にした性教育マンガ。
学習雑誌の「小学五年生」に連載された作品だから対象読者はまさに主人公と同じ。
つぼみと彼女の友人たちの恋心に、つぼみの母の妊娠、第二次性徴の戸惑いが絡んでいく。
医学的な説教くささや露骨さは巧みに回避しつつ、押さえるべきポイントはきっちりと押さえられている。
しかし少女マンガ的恋愛描写が読んでてこそばゆい。
かずといずみ『貧乏姉妹物語』(サンデー GX コミックス)
母は死別、父は借金を作って失踪したため、風呂なしボロアパートで二人きりで暮らす15歳と9歳の姉妹の日常を描いた作品。
普通は児童福祉施設なり生活保護なりが絡んでくるはずだが、二人は保護者なしに姉のアルバイトのみで生計を立てていて、行政が全く介入していない。
近所の住人に生活を助けられている様子もない。
「法律が変わって中学生以上から大人と同様に働けるようになった」というご都合主義的な設定で済ましているが、これって実は「小さな政府」がもたらす福祉切捨てのディストピア的社会なのでは?
健気な9歳の妹には萌えるが、その辺の残酷さが気になる。
陽気婢『日本の裸族』(ヤングマガジンコミックス)
街で見かけたとある女性に恋した主人公の大学生。
彼女と話す機会を得て、いい雰囲気になったと思うのも束の間、彼女には小学生の娘みかさがいることが発覚。
しかもみかさは全裸になると超人的な力を発揮する不思議な少女だった。
全裸生活を提唱し社会運動を行う集団にみかさは狙われ、主人公もまた彼らの引き起こす騒動に巻き込まれていく。
1980年代末ごろのノリを多分に残した表現が懐かしい。
投稿者 Dormeur : 03:24 PM | コメント (0) | トラックバック
octobre 20, 2005
恋愛アドベンチャーゲームによくあること
ノベル型の恋愛アドベンチャーゲームを連続してプレイして、脳みそがゲーム脳になっているうちにメモ。
なお、下記は男性をプレイヤーと想定しているであろう作品に限る。
キャラクター設定
- 主人公は男性
- 主人公は高校生でも一人暮らし
- 主人公の父母は仕事のため主人公を残して遠方に居住しているか、既に死亡している
- 主人公は一人暮らしでない場合、親戚の家に住んでいる(その家に男はいない)
- 主人公に兄弟姉妹はいない
- 主人公には幼馴染で現在も仲の良い少女がいる
- 主人公は幼い頃女の子と一緒によく遊んだが、すぐ離れ離れになってしまったという過去を持つ(そして気づかないうちに再会する)
- ヒロインの父親は主人公と対立する存在
- ヒロインの父親は、ヒロインが小さい頃に死んだか、離婚してヒロインのもとから去っているか、ヒロインと折り合いが悪いか、物語に元から登場しない
- ヒロインの母親は主人公を歓迎するか、物語に元から登場しない
- ヒロインには同年代の女性の友人がほとんどいない
- 主人公の現環境には父性が欠如しているか極めて希薄
- ヒロインの母性で主人公が救済される
物語展開
- 主人公がヒロインと出会う(あるいは旧知の仲) → 一緒に過ごす時間が増える → ヒロインが主人公に好意を深めていくが主人公は鈍感なので気づかないか、気づいていても曖昧な態度でごまかす → トラブル発生 → ヒロインに対する気持ちを確信する主人公 → トラブル解決 → 主人公とヒロインが結ばれる
主人公とヒロインが遭遇するトラブルの例
- ヒロインが突然転居することになる
- ヒロインの父親が交際に反対する
- ヒロインが主人公は別の女の子が好きだと疑って主人公を避けるようになる(逆の場合もあり)
- ヒロインに隠されていた彼女の出自が明らかになる(そしてヒロインは主人公の前から去る)
- ヒロインが隠していた彼女の過去や人間関係や職業が主人公にばれる(そしてヒロインは主人公の前から去る)
- ヒロインが病気か事故で死に掛ける
- ヒロインが記憶喪失になる
- ヒロインに別の男が交際を迫る
- 主人公に惚れた別の女の子が主人公を巡ってヒロインと喧嘩する
- 主人公に惚れた別の女の子が主人公に交際を迫り、ヒロインが身を引こうとする
- 誤解が元でヒロインがグループ内で仲間はずれになる
投稿者 Dormeur : 12:56 AM | コメント (0) | トラックバック
octobre 17, 2005
千葉ロッテマリーンズ優勝!
おめでとう千葉ロッテマリーンズ!
↑祝勝会
投稿者 Dormeur : 10:22 PM | コメント (7) | トラックバック
octobre 15, 2005
『想い出にかわる君 ~ Memories Off ~』をプレイした
「棚に積まれたゲームソフトをどんどん消化しようキャンペーン」を世の絶賛を受けることもなく行っている私。
新たに『想い出にかわる君 ~ Memories Off ~』をクリアした。
『想い出にかわる君 ~ Memories Off ~』は恋愛アドベンチャーゲーム『 Memories Off 』シリーズの第3作で、2002年に発売された作品。
物語の時代設定は『 Memories Off 』( 1st )の約2年後、『 Memories Off 2nd 』の約1年後で、前の2作と同じ鉄道沿線にある街を舞台としている。
また、前の2作の登場人物が脇役として数名登場し、時に物語の展開に重要な役割を果たしている。
物語の主人公である青年、加賀正午は、大学入学後1人暮らしを始めたが講義にはほとんど出ず、アルバイトもせず行きつけのカフェに入り浸る毎日を送っている。
そのカフェで彼はかつて付き合っていた女性、黒須カナタと再会を果たす。
カナタは高校生だった3年前、正午に何も語らないまま突然転校し、連絡を絶っていたのだ。
カナタのことをまだ少し引きずっている正午に対して、カナタの方は何事もなかったかのように振舞い、その後カフェや街頭で幾度となく顔をあわせるようになる。
シナリオはプレイヤーの選択によって途中から大まかに3つに分かれる。
もちろんこの手のゲームのお約束で、登場する女性キャラクターと恋仲になることがゲーム進行上よい結末ということになる。
対象となる女性キャラクターは、街頭で出会う少女が2名、大学で出会う女性が2名、カフェで出会う少女が2名。
それぞれのルートにおいて、2名が正午を巡って対立する。
平たく言えば嫉妬と奪い合いだ。
そこで彼女らがそれぞれ抑圧している「対人関係」、「親子関係」、「姉妹関係」の問題(順は上記に同じ)が表面化してくる。
正午が対応を誤ると目当ての女性キャラクターが正午の前から去ってしまうか、ぎこちない関係のまま物語は終わる。
6名すべてについて、それぞれ恋仲となるエンディングを達成すると、「トゥルーストーリー」と名づけられたシナリオへと進むことができる。
正午と6人の女性の一人、荷嶋音緒が恋仲になったのもつかの間、登場人物の一人が事故で死んでしまい、それを契機に正午の心は音緒とカナタとの間を揺れ動くことになる。
恋愛アドベンチャーゲームというと、およそ主人公が高校生で主人公を取り巻く人物も高校生であり、毎日が自宅と高校との往復ばかりというものが多い。
しかし本作の場合、主人公と恋仲になる女性陣こそ高校生あたりの年代である割合が高いが、主人公と主人公を支え導いていく脇役陣が高卒以上で固められている。
このため若者群像劇的な色彩を帯び、人生訓を含んだ会話がしばしば挿入されて、主人公と女性キャラクターの成長物語という側面が強い。
また、いわゆる「ギャルゲー」では扱いの悪い男性キャラクターたちも比較的魅力の高い人物となっている。
特にシリーズ3作連続で主人公の親友役として狂言回しを演じる稲穂信。
第1作の2年後にまさかこんな男前な奴になることを誰が想像できただろうか。
にもかかわらず全く恋愛に恵まれない彼が不憫だ。
それに比べて正午の頭の悪さが目立ち、感情移入を妨げる。
「ギャルゲー」の主人公を、女性キャラクターにアクセスするためのデバイスでしかないと割り切れば、主人公が鈍感だったり、傍観者的な態度を取ったり、没個性的だったりするのは理解できなくはない。
だが大学生とは思えないほど情緒面や知識面でレベルが低いのはいただけない。
主人公の親友役が「ギャルゲー」最高クラスな一方で、当の主人公は底辺クラスのダメな奴である。
感情移入を妨げるといえば、カナタのキャスティングもそうだ。
「 1st 」で重要な役どころであるヒロインの声が悪くて興醒めした悪夢が再来。
カナタの声が素人じみてて気分が萎える。
ひょっとしたら大人の事情があるのかもしれないが、納得できない。
カナタ自体のキャラクターはこの手のゲームにはあまりないタイプで面白いだけに残念。
(具体的に言うと、カナタは正午に「お前」と呼ばせず対等の立場であることを求めるし、正午から逃げて別の男と付き合っていた期間のことを物語の最後までほとんど語らないまま。また、男に媚びた態度を取らない。胸にはタトゥーを入れている。)
私の好みで言うと、本作はシリーズ3作中で一番好きだ。
しかし結局家庭用ゲーム機の作品だけに、登場人物たちの年代なら当然関わってくるであろうセクシャルな面が隠蔽されており、根本的な不満足感は解消されない。
投稿者 Dormeur : 11:53 PM | コメント (0) | トラックバック
octobre 10, 2005
最近聴いた CD 2005.10.10
CD はあまり買わずレンタルで済ますことが多かったのが、どういうわけか今年に入ってよく買うようになり、レンタル CD 屋には全く足を運んでいない。
音響機器に金をかけるようになって、更に買う枚数が増えている。
そんなわけで、ここ半年くらいで買って聴いた CD を挙げてみる。
既出のものは除外。
平沢進『魂のふる里』
この CD に収められている一曲「カムイミンタラ」目当てに買ったもの。
アイヌ民謡のサンプリングを織り交ぜつつ歌われる雄大なサウンドで、高校生の頃にラジオで聴いて非常に気に入った。
しかし平沢進はマイナーなアーティストだからレンタル CD 屋に置かれてないのだ。
勤め人になって CD 買うのに躊躇せずにすむようになって、ようやく CD を手に入れ大満足。
iTunes Music Store で「カムイミンタラ」一曲だけでも購入できるんで、是非聴いてみてほしい。
GOING STEADY『さくらの唄』
垣内哲也ー垣内哲也ー垣内哲也ーラララーラーラーラーラー。
つじあやの『風になる』
映画『猫の恩返し』の主題歌。
つじあやのはウクレレの弾き歌いとメガネで知られるが、『猫の恩返し』の主題歌を歌っていることは知らなかった。
映画館まで観に行ったのに……。
はじめは『風になる』を収めたアルバムを買おうと思ったのだが、CCCD だったので断念し、シングル CD で我慢。
私は CCCD なんて消費者を舐めた商品は買わないことにしているのである。
つじあやのは好きなだけに残念だ。
ちなみにこの曲、買いたてのヘッドホン SE-DIR2000C や ATH-AD1000 だとサビの部分でボーカルが音割れを起こしたのだが、最近はエージングが進んだせいか全然問題なく聴ける。
鳥肌実『鳥肌黙示録』
危険すぎて TV には出演しない既知外パフォーマー鳥肌実の歌、演説、寸劇を収めた CD。
演説がお気に入り。
鳥肌実『トリズム』
『鳥肌黙示録』同様のパフォーマンスを収めた CD。
GONTITI『 SPIRIT OF GONTITI 』
初期ゴンチチのベスト CD。
高校生の頃、レンタル CD 屋で借りてカセットテープに録音して何度も聴いたものだ。
TV の旅行番組やグルメ番組でよく流れる作品が収められているが、お気に入りは「 General Trend 」、「 Birth of Sigh 」あたり。
GONTITI『 BODY OF GONTITI 』
『 SPIRIT OF GONTITI 』と対を成すベスト CD。
これもカセットテープに録音してよく聴いたものだ。
GONTITI『 BEST 』
1990年代後半から2001年あたりの作品から選ばれたベスト CD。
CM に提供された曲やカバー曲が目立つ。
ルシード L の CM で流れていた曲「放課後の音楽室」が私のお気に入り。
GONTITI『 Black Ant's Life 』
ジャケットのデザインが非常にインパクトのある一枚。
「はじめてのシャンプー」、「北海道はどこにある?ここにある!」の2曲が懐かしい。
『タイプライター&トランペット吹きの休日 ルロイ・アンダーソン・ベスト・ヒット』
クラシック・コンサートの余興でよく演奏されるルロイ・アンダーソンの作品を収めた CD。
指揮はレナード・スラットキン、演奏はセントルイス交響楽団による。
私が中学生の頃に吹奏楽部で「タイプライター」や「シンコペイテッド・クロック」を演奏したことがあり、好きな作曲家である。
女子十二楽坊『女子十二楽坊 ~ Beautiful Energy ~』
十二人の女性から成る中国楽器中心の楽団、女子十二楽坊の CD。
私は中国楽器の音が好きなのだが、最近日本でヒットした CD ということもあり買ってみた。
悪くはないが全体的に派手目のサウンドで、ちょっと好みとずれるかな。
日本の歌謡曲のカバーが間に何曲も収められているが、興醒め気味になるのでボーナストラックとして一曲くらいに留めておいて欲しかった。
奥井亜紀『 Wind Climbing 』
奥井亜紀の 1st Album。
8月に高校の先輩の結婚式の二次会に出席した折、新郎新婦の入場テーマとして奥井亜紀の「晴れてハレルヤ」が流れたのをきっかけに買ってしまった。
この CD にも収められている「 Wind Climbing ~風にあそばれて ~」は1994年から1995年に放送されていた『魔法陣グルグル』のエンディングテーマで、私のお気に入りの曲のひとつ。
当時ラジオの CM でシングル CD の宣伝が行われていたのをよく覚えている。
ただ、TV 放送で使われていたものとアレンジが異なっていて、私は TV 放送版の方が好きだ。
『魔法陣グルグル』のサウンドトラックを買うしかないか……。
奥井亜紀『ヴォイス・オブ・ハレルヤ』
『魔法陣グルグル』の二代目オープニングテーマ「晴れてハレルヤ」が収められているが、それよりも注目すべきは「勇気の鐘~晴れてハレルヤII~」。
「晴れてハレルヤ」のメロディーに新たな歌詞をつけた、続編的作品だ。
「晴れてハレルヤ」は恋に落ちた少年の視点から恋の喜びを歌い上げているが、「勇気の鐘」では、結婚し新たな生活を始めるであろう二人を祝福する。
結婚式の余興で歌うのにぴったりである。
『 NieA's Blues 』
『 NieA_7 』(ニア アンダーセブン)で使われたブルース曲を集めた CD。
ブルースというものをじっくり聴いたことがないので、入門的に購入した。
古い作品が多いのか、録音状態が悪いことに閉口。
夏川りみ『南風』
沖縄出身の歌手が沖縄の風味を備えた歌を歌っている。
素晴らしく伸びのある歌声。
『夏の思い出 中田喜直抒情歌ベスト』
1980年代に朝日放送の高校野球中継で流れていた歌「君よ八月に熱くなれ」の CD 音源を求めて買った CD。
しかし再生してみると、かつて聴いたものとちょっと違う。
この CD に収めているのは、高岡健二の歌う初代版で、私が TV から聴いていたのは堤大二郎が歌っていたもののようだ。
さすがに高岡健二バージョンは古臭い。
堤大二郎バージョンは市場に流れていないらしい。
最近夏川りみがカバーしていたので、レコード会社様におかれましては、売り上げ低下の原因をP2P に求めている暇があるのでしたら高岡版・堤版・夏川版を一枚に収録したマキシシングルを発売していただけませんでしょうか。
『巫女みこナース M SINGLE. 』
「電波ソング」としてゲームの内容よりも名高い「巫女みこナース・愛のテーマ」の様々なアレンジを収録。
7月ごろ、携帯電話の着信メロディサービスの会社の TV CM で公共の電波に乗ってしまったのをきっかけに、つい購入してしまった。
普通の CD 屋では売ってないので注意。
Amazon で売られているのが同一のものかどうかは知らない。
ちなみに「巫女みこナース・愛のテーマ」は作曲者が同人誌ルートで販売している『 Loser Kashiwagi is NOT dead 』にも収められている。
投稿者 Dormeur : 11:42 PM | コメント (0) | トラックバック
octobre 06, 2005
M-Audio Audiophile USB を買った
ヘッドホン ATH-AD1000 を SE-DIR2000C のトランスミッターにあるヘッドホン端子に接続すると、ホワイトノイズが乗る。
正確には、PC に挿している Soundblaster Audigy2 ZS Digital Audio からの光デジタル接続の音にホワイトノイズが乗るのだ。
Playstation2 からアナログ接続した音には乗らないのだが。
原因は Audigy2 ZS なのか、トランスミッターなのか。
これが気になるので、音源を Audigy2 ZS から変えてみたらどうかと思い、値段の割にヘッドホン出力に定評のある USB 音源、M-Audio Audiophile USB を購入した。
Amazon.co.jp で買うとやけに高いが、メーカーのオンラインショップや安売り店では1万円台で購入できる。
私が購入した店は日本橋の PC ワンズで、お値段は税込で16,750円であった。
これが現在のほぼ最安値。
Audiophile USB は 2ch BBS 近辺だけかもしれないが、通称 APUSB と呼ばれている。
PC で音楽を再生しヘッドホンで聞く場合のソリューションとして、しばしば名の挙がるデバイスだ。
出力は MIDI Out のほか、同軸デジタル( S/PDIF )と RCA (お馴染みの赤と白のピン端子)、そしてヘッドホンの4つ。
早速インストールして、ATH-AD1000 を Audiophile USB のヘッドホン端子に接続し、PC 上で音楽を再生してみる。
思わず唸ってしまった。
音に膨らみが出て豊かに響く。
特にクラシック音楽でそれが顕著だ。
どうやら今まで ATH-AD1000 の性能を十分に引き出せていなかったらしい。
次は Audiophile USB と SE-DIR2000C のトランスミッターを S/PDIF で接続し、ATH-AD1000 をトランスミッターに接続する。
やはりホワイトノイズが出てしまう。
これで SE-DIR2000C のトランスミッターが犯人と確定した。
Audiophile USB の音質には満足できたが、不満なところがいくつかある。
まず、PC 上でボリュームをコントロールできないこと。
ヘッドホン端子もしくは RCA からの出力の場合は、本体のつまみでボリュームを調節する。
S/PDIF からの出力の場合は、ボリュームの調節は出力先の機器で行う。
次に、入力をミックスしての出力ができないこと。
これは TV キャプチャーボードからの音声出力を Audiophile USB に入力しても TV の音が聴こえない、ということに繋がる。
TV の音を聴くためにはユーザーがミキシング用ソフトを用意して、ソフトウェア上でミックスを施してやらねばならない(また、これで PC 上でのボリューム調節が可能となる)。
ちょっと面倒だ。
次に、他のアプリケーションにより PC に負荷がかかるとノイズが混じること。
CPU にそこそこ負荷がかかる USB 音源では止むを得ないか。
私の場合、Audiophile USB は手を休めて音楽に浸るとき専用、ということになりそうだ。
投稿者 Dormeur : 11:55 PM | コメント (0) | トラックバック
octobre 05, 2005
『 Memories Off Duet 』をプレイした
『 Memories Off Duet 』は 『 Never7 』『 Ever17 』『 Remember11 』( Infinity シリーズ)を世に送り出したゲーム会社 KID が製作した、プレイステーション2用のノベル型恋愛アドベンチャーゲームである。
発売は2003年で、現在「 SuperLite2000 」シリーズに収められ、2,000円程度で購入できる。
中身は1999年に発売された『 Memories Off 』、2000年に発売された『 Memories Off Pure 』、2001年に発売された『 Memories Off 2nd 』、そして追加シナリオ『 Memories Off 雪蛍』から成っている( Memories Off シリーズ )。
美少女ゲームにありがちな、口癖によってヒロインのキャラクター性を強調する技法はないし、ヒロインは委員長や超能力者やメイドロボや宇宙人や武術家や巫女や身体障害者ではない。
「萌え」よりも物語性を重視した作りとなっている。
シナリオ製作には Infinity シリーズのシナリオを担当した打越鋼太郎が参加している。
Memories Off
順当に、初代作品からプレイしてみた。
物語は、主人公である高校生、三上智也が幼馴染の少女、桧月彩花と会話しているシーンから始まる。
彩花は智也をデートに誘う。
しかし場面は変わり、智也ともう一人の幼馴染の少女、今坂唯笑の二人が高校生活を過ごすシーンが続く。
そこに彩花はいない。
オープニングムービーの彩花には白い翼が描かれている。
ああなるほど、そういうことね。
冒頭のシーンでは智也も彩花も高校生ではなかったのだ。
そんなわけで過去を引きずっている智也と、それぞれの事情で過去を引きずっている少女たちとの恋愛模様が描かれることになる。
物語中で現れる選択肢をプレイヤーが選択することにより、智也は過去を克服して登場する少女たちとの誰かと結ばれる。
明確なバッドエンドはない。
唯笑と結ばれるルートでは過去のことでかなり葛藤に苦しむ智也だが、ヒロインの一人、霧島小夜美と結ばれるルートではあっさり過去を解決してしまっていて、首を傾げてしまう。
そもそも全体的に物語展開がぬるい。
「嫉妬に狂った唯笑が主人公を刺殺し、自分も首に刃物を突き立てて自殺、血の海のなか『これで永遠に三人は一緒だよ……』とつぶやく」みたいな凄惨な終わり方があってもよかった。
家庭用ゲームだから難しいだろうけど。
悪趣味ですみません。
また、要となるキャラクターである彩花を演じる山本麻里安の演技はお世辞にも上手とはいえない。
冒頭のシーンで初めて彩花の声を聞いたとき、「なんだこのちょっと上手な素人さんみたいな声は!」と思ってしまった。
お陰で彩花が登場するたびに興醒めしてしまう。
物語展開上、彩花を魅力的に描かないと主人公の葛藤や迷いが読み手に迫ってこないのに……。
山本麻里安は本作の主題歌も歌っているが、これも下手。
あまり満足できる作品ではなかった。
Memories Off Pure
『 Memories Off 』の主人公たちの中学生時代を描いた物語。
ここで主人公が彩花とくっつきさえしなければ、彩花と『 Memories Off 』の某ヒロインは、背中に翼が生えるようなことはなかったのだ。
感動するよりもむしろ呆れた気分になった。
Memories Off 2nd
『 Memories Off 2nd 』は『 Memories Off 』の続編で、前作のおよそ一年後が物語の舞台となる。
登場人物は全く異なるが、前作で狂言回しを演じていた人物が、こちらでも脇役で登場する。
また、前作でも物語の舞台が湘南地区をモデルにしていることを思わせていたが、今作ではそれがより明確になっている。
物語の冒頭から、主人公の少年、伊波健には交際中の彼女、白河ほたるがいる。
ほたるは健と同じ高校に通う少女で、年齢不相応な子供っぽい面はあるが聡明で快活。
ピアノ奏者として卓越した才能を持っている。
健はサッカー部を引退してから目標を見失っており、コンクールを目指して練習に打ち込むほたるに引け目を感じている。
そんな中、健は他の女性に心を惹かれていく。
健の浮気相手は健の同級生、健の通う高校の臨時講師、健のアルバイト先の同僚、ほたるの姉、ほたるの親友の計5名。
おかげで物語はドロドロして葛藤と修羅場を抱え、家庭用ゲーム機の恋愛アドベンチャーゲームとしては少し深みのあるものとなっている。
健が浮気せずに終わる展開も用意されている。
健が浮気相手のヒロインと親密になるシナリオに進んでも、選択肢によってバッドエンドに至ることがあり、これがなかなか楽しい。
バッドエンドは、ヒロインが海外へ逃亡したり、才能を開花させることのないまま主人公の前から去ったり、放火の末に自殺したり(ついでに主人公の親友は失踪)、電車に跳ねられて死んだりと、悲惨だ。
さすがにほたるは心優しい少女なので、嫉妬に苦しんでもヒロインを刺し殺したりはしないが、それはそれで切ない。
全体として、心変わりする自分への主人公の葛藤よりも、ヒロインそれぞれが抱える葛藤の方が強く、主人公のダメっぷりが目立つ。
こんな主人公のどこにヒロインたちは惚れるのやら。
まあ、恋なんて不可抗力的に落ちるもので、理由なんか分かりはしないんだけど。
いまいち感情移入しづらい主人公だが、心移りしてしまった後にほたるに対して主人公が抱く疎ましさは何となく同意できる。
贅沢なことだけど、自分の望まない好意を熱心にぶつけられるのって鬱陶しいんだよなあ。
ところで、本作では白河ほたるがピアノ奏者という設定から、音楽ネタが物語の味付けに使われている。
彼女がコンクールで弾くのがリスト作曲の「愛の夢 3つのノクターン 第3番 変イ長調 『おお、愛しうる限り愛せ』」( Liebestraume: 3 Notturnos No. 3 - O Lieb, so lang du lieben kannst )。
聞いたことがあるんだけど名前が分からなかったのが、このゲームのお陰で名前判明。
早速 CD を買ってしまった。
個人的にはこれだけでも収穫だ。
ともあれ、前作よりもドラマ性、キャラクター性、演出、グラフィックなど全てが上回っている。
一般大衆に受け入れられる程ではないけれども、家庭用ゲーム機での恋愛アドベンチャーゲームとしては優秀だと思う。
ちなみに本作には、公募によるおまけシナリオと公式のおまけシナリオが併せて20本あり、本編シナリオ全てと19本のおまけシナリオをクリアすると、最後の1本をプレイできるようになる。
このシナリオではキャラクターの着せ替えを楽しめるほか、ゲームを終わらせて現実に帰るようプレイヤーを諭し、作品を締めくくる。
メタフィクション的で親切な仕掛けが心憎い。
Memories Off 2nd 雪蛍
『 Memories Off 2nd 』の健とほたるの馴れ初めを三人称で描いた物語。
健に思いを募らせ奮闘するほたるの姿がいじらしい。
こんなドラマチックな馴れ初めなのに『 Memories Off 2nd 』で他の女に走る健は最低野郎だ、歯ァ食いしばれ!
この物語を読んでから『 Memories Off 2nd 』を振り返ると、健に捨てられるほたるが可哀想で切なさが増す。
読者にそういう風に思わせた点でこのシナリオは成功だといえよう。
このシナリオ一本で少女マンガ一冊作れそうだ。
まとめ
「萌え」要素が抑制されている分、オタクの世界ではマイナーな作品であるように思われるが、本作以後も毎年のようにシリーズ作品が発売されていることから、そこそこの人気を保っているらしい。
なるほど、恋愛アドベンチャーゲームをプレイしたことのない人にもお勧めできる程のレベルではないが、好んでその手のゲームをプレイする人には訴求力を持った作品だと思う。
2,000円という値段はお買い得である。

















