山田克哉『核兵器のしくみ』(講談社現代新書)
ISBN:4061497006
原子の構造から始まって、核兵器、原子力発電、核融合までを読みやすい文章で丁寧に解説してくれている。
オススメできる一冊。
山辺健史『マンガ世界の歩き方』(岩波ジュニア新書)
ISBN:4005004814
岩波ジュニア新書の本を読むのは中学校以来だ。
しかもその時読んだのが水玉螢之丞がイラストを描いている『ナウなヤング』なんだから、未来が決定されてたようなものである。
トホホ。
著者は映画学校を卒業後、映画の仕事を2年でやめて古本屋で働くフリーターの青年。
マンガマニアではない彼が駆け出しライターとして、路上マンガ販売、コミケ、週刊誌の編集長、貸本屋などを取材していく。
読者にとってそれは彼の成長過程を見守るものでもあって、だからこそ岩波ジュニア新書というシリーズから出版されてるといえる。
山田真哉『<女子大生会計士の事件簿>世界一やさしい会計の本です』(日本実業出版社)
ISBN:4534037384
確かにやさしい会計の本。
資本、資産、費用、収益をそれぞれ水、木、火、金に喩えて会計を説明している。
何故か挿絵は萌えイラストで、収録されている小説「女子大生会計士の事件簿」とあいまって、ライトノベル的雰囲気が少々。
森村誠一『人間の証明』(角川文庫)
ISBN:4041753600
西条八十の詩(「母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?」のアレ)が有名なのって、この作品(と映画版)がヒットしたからなんだなあ。
謎解きは面白かったのだが、説明的な文体が素人っぽくて気になってしまう。
別役実『思いちがい辞典』(ちくま文庫)
ISBN:4480034471
不条理なエッセイ。
どこからどこまで本気でどこからどこまでがジョークなのかよくわからん。
呉智英『現代マンガの全体像』(双葉文庫)
ISBN:4575710903
現代って言っても元々は1986年に出版された本である。
前半は当時の的外れなマンガ評論に対する攻撃になっている。
攻撃対象となっている評論家は今となっては忘れられた存在で、出版当時は意味があったんだろうけど、今の読者としては「そこまで必死にならなくてもいいんじゃないの」と失笑してしまう。
マンガ評論の歴史を垣間見るという意味での価値はある。
後半はマンガ史の概説と作品論で、堂々、今でも有用な資料だ。
別役実『ことわざ悪魔の辞典』(ちくま文庫)
ISBN:4480035885
最初から最後までボケっぱなしでツッコミ無し。
辛い。
バリー・ユアグロー『一人の男が飛行機から飛び降りる』(新潮文庫)
ISBN:4102209115
悪夢のようなイメージを描いた短編を149本収めた作品集。
こんな発想を見せられては、私みたいな凡庸な人間は諸手を挙げて降参するしかない。
佐野正幸 『1988年10・19の真実―「近鉄‐ロッテ」川崎球場が燃えた日』(知恵の森文庫)
ISBN:4334783201
著者は西本幸雄監督ファンが昂じて近鉄百貨店に入社し、近鉄バファローズの関東応援団長を務めたのち、現在スポーツライターをしている人。
日本プロ野球史上に残る伝説的ゲーム、1988年10月19日のオリオンズ対バファローズ戦のフィールド上の出来事を記した文章は世に数多くある。
この本の白眉なのは、著者が応援団長としてこのゲームを迎えた過程と、客席から見つめたゲームの模様を描いているところにある。
「1988.10.19」はフィールド上のみならず、フィールドの外にもまたドラマを作り出していたのだ。
プロ野球ファン必読の一冊である。
残念なのは、このゲームの初戦に先発したピッチャー、小川博が殺人犯になってしまったことだ。
折角の名勝負も、この汚点のせいで永久に封印されてしまうかもしれない……。
橋本治『宗教なんかこわくない!』(ちくま文庫)
ISBN:4480034951
オウム真理教が摘発された数ヶ月後に出版された本。
オウム真理教を軸として宗教を論じている。
面白いんだけどこれはあくまで日本国内における個々の日本人に関する限りの論考。
イスラム世界相手に現実に対処する武器にはならない。
加藤寛一郎『エアバスの真実―ボーイングを超えたハイテク操縦』(講談社プラスアルファ文庫)
ISBN:4062566346
エアバスというと、1994年に名古屋空港で中華航空のエアバス機が着陸時に墜落事故を起こして、その操縦設計がコンピュータ主導だと日本では随分非難を浴びたものである。
この本では航空機メーカー出身の研究者である著者がエアバス本社を取材する。
そしてその設計思想に感嘆するとともに誤解を恥じ、日本の航空界の貧しい現状を批判している。
エアバスは実にクールな会社だ。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『わたしが幽霊だった時』(創元推理文庫)
ISBN:4488572014
剣と魔法の世界じゃない方のファンタジー。
前半、主人公は自分が誰なのか分からないまま幽霊として彷徨う。
この部分が退屈で辛い。
後半に入るとドラマに緊張感が出て来るのだが……。
主人公の設定は新鮮だったけど、テンポの悪さのせいで全体としてはイマイチ。

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