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juillet 25, 2005

『リマスター版 トップをねらえ!』を観た

リマスター版 トップをねらえ! 《1年間期間限定商品》

『トップをねらえ!』は1988年から1989年にかけて制作・販売された全6話構成のアニメーションドラマだ。
監督・制作は『新世紀エヴァンゲリオン』で一躍有名となった庵野秀明と GAINAX。
当時としてはまだ数少ない、TV 放送ではなくビデオ・LD での販売を目的に作られた作品である。

中学生の頃だったろうか、夏休みともなれば大阪のローカル TV 局、読売テレビでは午後4時や深夜あたりの時間帯に「アニメだいすき!」と銘打って、ビデオ売りのアニメーションドラマをしばしば放送していた。
その中で『トップをねらえ!』を観たことがあるのだが、残念ながら観ることができたのはクライマックスとなる第6話だけ。
それでも感動的なラストシーンは強く頭に刻み込まれたのだった。

その後庵野秀明監督が出世を果たし、数々の記事に『トップをねらえ!』が参照されたため、作品の概略は知ってはいたのだけれど、長らく全編を通して観ることは叶わなかった。
しかし作品が世に出て15年以上経ち、ようやく観る機会を得た。
製造期間限定のリマスター版 DVD-BOX の発売である。
第1話から第6話までの全編に加えて、数多くの特典映像をふんだんに収録し、単品売りのDVD を買い揃えるよりも5,000円ほど安価となっている。
私は DVDirect にて、送料無料の10,483円で購入した。

そもそも作り手がオタクの集団 GAINAX だけあって、SF や 特撮映画、アニメ、マンガ作品からの数多くの引用から成り立っている。
そもそも「トップをねらえ!」という題名からして、往年のスポ根(スポーツ・根性)ものアニメーションドラマ、『エースをねらえ!』にちなんでいることは一目瞭然だ。

物語も序盤はスポ根のパロディである。
主人公タカヤ・ノリコは、宇宙軍の宇宙戦艦ルクシオン号の艦長を父に持つ少女。
西暦2015年、父の率いるルクシオン艦隊は航行中に地球外生命体、宇宙怪獣の襲撃を受け壊滅してしまう。
父を亡くしたノリコは、宇宙怪獣の襲撃に備え設立された宇宙パイロット養成学校「沖縄女子宇宙高等学校」に進学し、パイロットを目指す。
戦闘用の人型ロボットを満足に操れないノリコだったが、ルクシオン号から生還したコーチ、オオタ・コウイチロウに素質を見出され、特訓の中で才能を伸ばしていく。
乗り込んだロボットが腕立て伏せや腹筋運動、シャドウボクシングやタイヤ曳きを行う様は爆笑ものだ。

ノリコは生徒たちに「おねえさま」と慕われるアマノ・カズミとともに、学校を代表して宇宙怪獣討伐のための戦士として、宇宙戦艦エクセリオンに乗り込む。
技量不足のためカズミにパートナー解消を告げられたノリコだったが、艦内で出会った青年、スミス・トーレンとの出会いと別れを通じて、ノリコは成長する。
宇宙怪獣の攻撃を受け、絶体絶命のピンチのエクセリオン艦隊。
単身、最終兵器ガンバスターに乗り込んだノリコは、見事宇宙怪獣を撃退するのだった。

ここで制作当初予定されていた4話は終わるのだが、好評だったため続く2話が制作されたという。
物語はよりシリアスに、より感動的に展開していく。

光速に迫る航行を行っていたため、エクセリオン艦隊が地球に帰還した頃には既に地球では10年が経過していた。
再会を果たしたノリコの親友、ヒグチ・キミコは既に26歳で一児の母である。
そんな折、宇宙怪獣の大集団が地球を目指して太陽系へ接近する。
病に蝕まれたオオタコーチを残し、ノリコとカズミは宇宙怪獣撃退作戦のためガンバスターで出撃する。
作戦から帰還する頃には、地球では半年が過ぎ、余命僅かなオオタは死んでいるかもしれない。
オオタを愛するカズミは耐えかねて作戦を途中放棄しかけるが、ノリコの説得に目を覚ます。
作戦を成功させ帰還したカズミはオオタと結ばれるのだった。
この第5話、ガンバスターの強さは圧倒的である。
これまで登場したどんなロボットアニメのロボットよりも強く、格好いい。
そして笑える。
「なんで防御がマントやねん!」「なんで地上に降ろした手の上に乗って降りてくるんじゃなくて、手の横からドアが開いて降りてくんねん!」とツッコミまくりだ。

そしていよいよ第6話。
すべてモノクロで撮影され、人類最後の決戦の悲壮感とスケールの壮大さを見事に表現している。
結婚直後にオオタと死別し、15年の月日を過ごしていたカズミ。
沖縄女子宇宙高等学校でコーチを務めていた彼女だったが、銀河中心に巣くう宇宙怪獣殲滅作戦のため、ブラックホール爆弾のパイロットとして出撃。
「銀河中心殴りこみ艦隊」に搭乗するノリコと再会を果たす。
ほとんどを宇宙で過ごしているノリコにとっては、第1話から1年も経っていない。
だが親友キミコの娘は既に沖縄女子宇宙高等学校の生徒となっていた。
時の流れに一人取り残されてノリコは涙する。
銀河の中心に到達した艦隊は、宇宙怪獣の猛攻を耐え抜き、ブラックホール爆弾を発動させる。
しかし宇宙怪獣の捨て身の攻撃のため、不発。
人類の命運もこれまでか?
そこでノリコとカズミはガンバスターでブラックホール爆弾へ向かい、ガンバスターの備える動力炉でブラックホール爆弾を起爆させるのだった。
その後の二人の運命は……観てのお楽しみ。
泣き出す人もいるに違いない。

『トップをねらえ!』を面白いと思う人というのは、オタクな人か、オタクの素養がある人に限られるかもしれない。
展開に性急なところがあるし、絵も今時のアニメーション作品からすればいかにも1980年代的で古臭い。
だけど、一般人を巻き込んで話題となった『新世紀エヴァンゲリオン』よりは一般人にも娯楽作品として楽しめる可能性がある。
少なくとも日本アニメーション史において押さえておくべき良作であると私は信じる。
近頃はアニメーション作品が乱発されて、私なんかもう訳が判らないが、そんな状況で楽しんでいるオタクな青少年諸君には是非『トップをねらえ!』を観て欲しい。
安価に手に入る今がチャンスだ!
買うほどのお金がない人はレンタルビデオかブロードバンド配信で観ろ!(もはや命令形)

ところで今回 DVD で『トップをねらえ!』を観て個人的に衝撃的だったのは、タカヤ・ノリコが大阪市立三稜中学校出身だということ。
無茶苦茶私の家の近所やんけ!
区役所の隣やで!

あとはヒグチ・キミコの主婦姿にグッと来ました。
待ってろ2032年!

関連サイト

GAINAX公式サイト
http://www.gainax.co.jp/anime/top/index.html

『トップをねらえ!』年表
http://www.biwa.ne.jp/~buj/top/history/history.htm

トップをねらえ!引用大全
http://www4.airnet.ne.jp/eggplant/gainax/top/top-p.htm

トップをねらえ!大辞典
http://www2j.biglobe.ne.jp/~maberick/top/top.html

時間の伸び縮み--ウラシマ効果
http://homepage3.nifty.com/iromono/kougi/timespace/node28.html

PS2 ゲーム『トップをねらえ!』
http://www.bandaigames.channel.or.jp/list/ps2_top/

PS2 ゲーム『トップをねらえ!』攻略
http://www.geocities.jp/kinggain/

投稿者 Dormeur : 01:13 AM | コメント (8) | トラックバック

juillet 24, 2005

「 KOSS THE PLUG 」を試す

KOSS の「 THE PLUG 」は一般に「カナル型」と呼ばれるタイプのヘッドフォンだ。
名前どおり、音の出る先端部分を耳栓のように耳穴にねじ込んで使う。
2000円から3000円程度と安価なのが魅力なのだが、このヘッドフォンを巡っては改造の話題が欠かせない。

THE PLUG の耳穴にねじ込む部分(イヤーピース)は黒いゴムスポンジで出来ている。
プリンのような形をしていて、真ん中に音を通すための細い穴が鉛直方向に開いている。このゴムスポンジの耳穴への付け心地が悪いため、付け心地のよいものに交換しようというのである。

2ch BBS 発祥で流行ったのが、ギボシ端子カバーを装着して SONY の カナル型ヘッドフォン、MDR-EX70/51/71 用のイヤーピースを代わりに使うというもの。
また、三協特殊無線は THE PLUG 用に、真鍮アダプターと独自のイヤーピースを販売している。

私はカナル型のヘッドフォンを使ったことがない。
ギボシ端子カバーの代わりに独自でプラスチックアダプターを開発し、THE PLUG 本体と MDR-EX70/51/71 用のイヤーピースをセットにして販売している人を偶然 Yahoo! オークションで見かけたので、「こりゃ手っ取り早くていいや」と早速取り寄せてみた。
送料込みで3610円だった。

PICT0511s.jpg

上記写真の手前にある黒い部品がイヤーピースを嵌めるためのアダプター。
THE PLUG 本体の背面穴を塞ぐためのプラスチック片も付属している。

まず、普通に付属のゴムスポンジを装着して聴いてみる。
耳穴に嵌めるのに手間取って面倒くさい。
うまく嵌めても、耳穴に強い圧迫感がある。
音はというと、明らかにモリモリ低音が響いてズンドコしている。
そして、音が篭っているような感じがする。
なるほど、改造が流行るのももっともだ。

そのまま使うのは諦めて、SONY のイヤーピースに交換。
耳穴への圧迫感は軽減された。
低音と音の篭り具合も軽減されたような気がする。
それでも、常用している SENNHEISER の MX500 と比べると低音が明らかに強く感じる。

イヤーピース自体が耳栓なので、周囲の雑音がそこそこ遮断される。
電車の中で使うと、「ゴーッ」という走行音が弱くなる。
さすがにまったく聴こえないという程ではない。
車内アナウンスは、曲の静かな部分であれば「台詞は聞き取れないが何か喋っているのは判る」という程度。
雑音に負けじとボリュームを上げて耳に負担をかけたり、盛大に音漏れを起こして他の乗客に迷惑をかけたりすることがないのはいい。
ただ、装着している時に歩くと、歩行の衝撃やコードが服と擦れるのが音になって耳に響く。
これはカナル型ヘッドフォンの構造上、やむをえない。

少し試した限りでは、ハードロックやヘヴィメタルが向いているようだ。
もう少しいろいろなジャンルの曲を試してみようと思う。

投稿者 Dormeur : 10:32 PM | コメント (0) | トラックバック

2005年プロ野球オールスターゲーム第2戦

球場で初めてプロ野球を生で観てから20年。
初めてオールスターゲームを生で観る機会を得た。
チケットを確保して下さった先輩に感謝、である。
舞台は阪神甲子園球場だ。

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座席は全席指定で、身動きが取れないほどぎっちり埋まっている。
ゲーム開始直前に到着したので、座席にたどり着くだけでも大変だった。
観客が詰まりすぎて、飲み物や食べ物の売り子も通路の左右の人くらいにしか商品を渡せない。
折角のお祭りゲームだし、ビールでも飲もうかと思ったけれども、とても買える状況ではなかった。
ホームからセンター方向に風があって、そんなに暑くなかったのがまだ幸いだった。

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座席位置はレフトのポール際。
パ・リーグのレフト、我らがマリーンズのイ・スンヨプが目の前に。
去年の体たらくから考えれば、まさかイ・スンヨプがオールスターに選ばれるとは思いもしなかった。
パ・リーグの先発外野手はレフトがイ・スンヨプ、センターが平野恵一、ライトがマット・フランコと、誰も本職が外野ではないという地獄外野陣である。
それもこれも SHINJO がオールスター直前に死球で負傷してしまったからだ。

PICT0514s.jpg

ゲームはパ・リーグ先発の杉内が、ご当地タイガース勢に滅多打ちを食らっていきなり3点を献上。
イ・スンヨプが見事に2ランホームランを放って1点差に詰め寄り、城島もソロホームランで加点するが、小刻みに加点するセ・リーグに追いつけない。
結局、5対3でセ・リーグの勝利に終わった。

パ・リーグは選手交代するたびにスコアボードがマニアックになっていき可笑しかった。
先発ピッチャー杉内はいいとして、小林宏之、帆足、吉武、薮田というリレーである。
球場は9割方がタイガースファンで埋まっている。
セ・パ交流戦があったとはいえ、彼らはほとんど「この選手誰?」と思ったに違いない。
今年のセ・リーグはタイガースのプレイヤーが多く選出されていて、タイガースのプレイヤーの打席が回ってくると大盛り上がりだったが、岩村とか井端とか荒木とかに打席が回ってきたときの静寂が露骨にタイガースファンというものを表していたと思う。

とはいえ、オールスターゲームは「外野応援派」にとっては楽しいものだと再確認した。
自分の贔屓のチーム以外の、特色ある応援歌を持つ選手を気兼ねなく応援できる機会である。
タイガースファンであっても清原の打席のときに「とんぼ」を歌ったり、相手チームなのにフランコの打席のときにジャンプしたりする。
レギュラーシーズンに横目で見てたものを自分でもやりたかったのである。

リードする応援団も悪乗りする。
7回には近鉄バファローズを追悼して「炎えろ!近鉄バファローズ」「近鉄バファローズの歌」を演奏。
さらには、多くのプレイヤーが選出されたマリーンズのトランペッターがディアスの応援歌を吹いたかと思えば、西村、横田、酒井、初芝の応援歌をメドレーで吹き、山本和範の応援歌も飛び出す。
私を含めた横4人はパ・リーグ好きばかり。
イーグルス、マリーンズ、バファローズのユニフォームシャツに身を包み、立ち上がって盛り上がる。
壁を形成してしまい、後ろの観客は共にパ・リーグを応援するか、諦めるか二者択一であった。
どうもすみませんでした。

オールスターゲームはじっくり観るにせよ、騒いで観るにせよ、一人で行くよりプロ野球ファンと連れ立っていくのが楽しい。
またいつか、揃って観に行きたいものだ。
それまでプロ野球がありますように。

投稿者 Dormeur : 04:41 PM | コメント (0) | トラックバック

juillet 20, 2005

『 Creative Muvo TX FM 1GB 』を買った

今更解説するまでもないことだけれど、近頃の携帯オーディオプレイヤー市場を席巻している、いわゆる MP3 プレイヤーは曲データの記憶方法によって2種類に分けられる。
フラッシュメモリ型と HDD 型だ。
それぞれに一長一短があって、一方が一方を打ち倒すという訳でもなく、勢力を二分している状態である。

HDD 型の長所はその容量の多さで、多くの曲データを収めることができる。
20 GB だとか 40 GB の容量を持つ機種となれば、手持ちの CD ライブラリ分を全部一台に収め、持ち運ぶことができる。
携帯オーディオプレイヤー史上、革命的な利便性をユーザにもたらしたといえる。
ただ、HDD の分どうしても本体が大きく、重くなってしまう短所がある。
本体サイズが大きくなる分、大きい液晶画面を搭載するスペースを稼ぐこともできるのだが。
また、HDD 自身が衝撃に非常に弱い部品のため、丁寧に扱うことが要求される。
うっかり手から地面へ落としてしまうと大変だ。
更に、HDD を駆動させるに当たって電力を多く消費するので、どうしても再生時間が短くなる。

一方、フラッシュメモリ型は、今のところ1GB 程度の容量が上限となっている。
しかしメモリチップに記憶させる分、本体を非常に小さく、軽く作ることができる。
駆動部品がないため、衝撃に強く、多少手荒に扱っても平気だ。
電力消費も少なくて済む。
ただ、小さく、軽く作ることができるということから、実際の製品も小さくて軽いものが多い。
そうなるとその分液晶画面が小さくならざるを得ないし、バッテリー容量も小さくなるので再生時間も HDD 型と比べてそんなに長くはないのが実際のところ。

これらの長所と短所を踏まえて、Creative の Muvo TX FM 1GB を購入した。
フラッシュメモリ型の MP3 プレイヤーである。
Amazon.co.jp にて週末特価15,980円。
Creative MuVo TX FM 1GB [CNMVT1GF] (メモリープレイヤー)
20%の還元つきなので2ヵ月後に同サイトで3,000円分の買い物を出来ることを考慮に入れれば、実質12,980円であり、1GB のフラッシュメモリ型の MP3 プレイヤーとしては最安クラスとなる。

フラッシュメモリ型を選んだ理由

私は SONY の PDA、CLIE TH-55 を所有している。
メモリースティックに曲データを保存して差し込んでおけば MP3 プレイヤーになる。
じゃあわざわざフラッシュメモリ型の MP3 プレイヤーなんか買わなくてもいいんじゃないの、ということになるが、ここでフラッシュメモリ型の特徴、「軽い」「手荒に扱っても平気」という部分が重要なのである。
運動不足解消のため体を動かしている間音楽を聴きたくなってきたのだが、PDA を身に着けるのはかさばるし、落として液晶画面を割ってしまう恐れがある。

それ以前に考えにあったのは、「そろそろ USB フラッシュメモリを買わなくては」ということだった。
昨今 USB フラッシュメモリはありふれた製品だけれど、私はまだ持っていなくて、職場や自宅で持っていれば役立つのに、という状況にしばしば直面していた。
単なる USB メモリを買うよりは、数千円足して音楽再生機能がついているフラッシュメモリ型を買えば、「スポーツ時に音楽を聴けてマァお徳ですわ奥さん」というわけだ。

では実物を見てみましょう

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Muvo TX FM はブリスターパックに収まって売られている。
安っぽいし箱を開けるときのワクワク感がないし、開封後の置き場に困るのでブリスターパックはあまり好きではない。

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内容物は本体に加えてイヤホン、ネックストラップ、単4電池、マニュアル、ドライバ CD である。

本体は バッテリーパックと USB フラッシュメモリという構成になっている。

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バッテリーパックに単4電池を入れて、USB フラッシュメモリ部分を差し込むと MP3 プレイヤーとして動作するという訳だ。
プレイヤーとして必要な回路や操作ボタン、液晶画面は USB フラッシュメモリ部分に集中しているので、PC の USB ポートに半ざしするとバッテリーパックがなくてもプレイヤーとして使える。
そんな状態では普通は PC で 音楽を再生すると思うけど。

そうそう、本体に USB 端子がある、というのが重要なのである。
USB オス端子のことだ(以下同様)。
世にフラッシュメモリ型の MP3 プレイヤーは沢山あるが、本体に USB 端子があるものは少なくて、大抵は USB ケーブルで PC と接続するようになっている。
PDA やら PC 用の ヘッドフォンの接続ケーブル、はたまた PHS やデジタルカメラの充電器等で PC 周りはケーブルがごちゃごちゃとなっており、更に接続ケーブルが増えるのは勘弁して欲しい。
それに出先で USB フラッシュメモリとして使う際にケーブルを一緒に持っていくというのも面倒だ。

本体に USB 端子があっても、端子にキャップをつけるタイプも却下である。
キャップなんていかにも紛失しそうな代物だ。
カバンの中でからまっている間に、あるいは手に持って操作中に弾みでキャップが外れて紛失、USB ポートに刺している間に外して置いておいたのを紛失……というパターンが容易に想像できる。
Muvo TX FM の場合、バッテリーパック自身がキャップの役割も果たしてくれる。
容易に外れることはないし、それなりにかさばるので USB ポートにフラッシュメモリ部分を刺していても見失いづらい。
バッテリーパックにストラップをつけるための金具がついているので、一層扱いやすい。

市場には USB 端子が本体に内蔵されていて、必要なときに端子を表に出すことができる機種もある。
ところが、そんな機種にも問題点があるのだ。
電源が内蔵充電池式ばかりなのである。
内蔵充電池は電気が切れると充電するまで全く使用不能になるし、1年から2年程度で劣化して蓄電能力がなくなる。
大抵の場合ユーザーが内蔵充電池を交換することは出来ず、交換するときはメーカーに交換を頼まなくてはならず、これがまた無闇に金がかかるのだ。
乾電池式ならば電気が切れた時にはコンビニエンスストアなり駅の売店で替えの電池を購入すればいい。
本体さえ壊れなければメーカーに高い金を払う金もなく長く使えるのである。
そういうわけで、乾電池式であることが条件となる。

そんな感じであれこれ注文をつけていくと、Muvo TX FM くらいしか選択肢がないのだった。
正直に言って、全身プラスチック然としたプラスチックで覆われていて無骨かつ安っぽいこのデザインは辛い。
近頃のフラッシュメモリ型の製品はアクセサリーとしても映えるよう、デザインを重視した製品が多く登場しているのに、Muvo TX FM と来たらあんまりな感じである。
Creative のロゴも格好よくないし。
所有することの喜びなんてものはないが、とにかく実用性重視ということで我慢だ。

使ってみる

日本製の MP3 プレイヤーとは違って、曲データの転送に専用アプリケーションは必要ない。
一般の USB フラッシュメモリと同様に USB ポートに差し込んで、Windows のエクスプローラなんかで曲データを移動させるだけで転送ができる。
ユーザに不便を強いる著作権保護機能なんてクソ食らえ、である。
特筆すべきは、Muvo TX FM は曲データがフォルダ分けされてても、ちゃんとフォルダ分けされた状態で認識・再生してくれるということだ。
店頭の説明書きや WEB サイトには載っていないけど、この機能があるのとないのとでは大違い。
おかげで、例えば「/アーティスト/アルバム/曲データ」という形で本体に収納し、フォルダごとに再生することができる。
ただしフォルダ分けは2階層までで、例えば「/ジャンル/アーティスト/アルバム/曲データ」というふうに3階層以上となるとダメ。

フォルダの移動も含めて、ほとんどの操作は本体のスライドスイッチで行う。
このスライドスイッチは左右2方向と押し込み1方向、計3つのパターンしかないが、意外とこれだけでもスムーズな操作ができる。
液晶画面を見ることが前提ではあるけれども、特に不満はない。
この液晶画面自体は文字2列分を表示するだけの小さなもので、日本語表示可能。
漢字・仮名のフォントは綺麗とは言いづらいが許容範囲内だ。
残りのボタンは電源のオン・オフを兼ねた再生・停止ボタンが1つと、ボリュームの上げ下げのボタンが1つずつである。

FM ラジオの受信機能とボイスレコーダー機能を備えているが、私は使わないので特に言うことはない。
付属のイヤホンについても、そもそもこの手のプレイヤーの付属のイヤホンはおまけ程度のものという認識なので試していない。
いずれも、ネット上の評判ではいい評価を受けてはいないようである。

本体の音質については、私自身にとって初めての MP3 再生専用プレイヤーなので PDA 上での MP3 再生しか比較対象がない。
あとはカセットテープのウォークマンとか、携帯用 CD プレイヤーくらいのもの。
その限りでは特に気になることはなかった。
そもそも私はオーディオマニアではないし、(音楽的センスという意味で)耳が悪いので、細かい違いなんて正直よくわからんです。
オーディオマニアの極論によれば「本体の音質よりもイヤホンごとの音質の違いの方が大きい」なんていうし。

不満点を挙げるとすれば、前述のデザイン。
それから、使える乾電池が単4なので再生時間が短い(公称15時間)ことだ。
どうせ無骨なバッテリーパックなんだから、少し大きくそして重くなってもいいから単3電池を使えるようにしてほしかった。
単3電池が使えれば、その分再生時間も大幅に伸びる。
実際、改造を施して単3電池を使用しているユーザも居るようだ。

今のところそれ以外に大した不満点はない。
乾電池式であることと、一般的な USB フラッシュメモリとして使えることにメリットを見出せる人にとっては、優れた製品だと言えるだろう。

ちなみに、PC の接続は USB ケーブルでもいい、という人には Samusung の YP-C1Z
乾電池式でなくてもいいけど本体に USB 端子つきでキャップなしがいい、という人には Rio の SU70 や iRiver の T20 あたりがいいんじゃないでしょうか。

投稿者 Dormeur : 11:55 PM | コメント (0) | トラックバック

juillet 19, 2005

『緑玉紳士』を観た

『緑玉紳士』は、大阪は高槻市出身の兄ちゃん、栗田安朗が作ったパペットアニメーション映画。
時間にして48分。
監督、脚本、美術、撮影、編集を一人でこなしたという作品である。

物語はグリーンピースのメガネ商人、緑玉紳士がメガネ好きの悪魔に盗まれた商売道具のトランクを追って悪魔の世界に迷い込み、悪魔と対決してトランクを取り返すというもの。

単純に「すごー」と思う。
パペットアニメーション制作というひたすら根気の要る作業を続けることができるってだけで尊敬に値する。
実際に出来上がった作品も見事だ。
セットは「こんなの一人で作ったのかよ」と目を見張るほど緻密で凝っている。
シーンごとにセットを組まなければならないはずだが、シーン数はケチられていない。
クライマックスとなる悪魔とのバトルシーンもアクション性たっぷりで格好いい。

ただ、台詞なしのパペットアニメーションで48分は少し間延びした感じを覚えたのも事実。
費やされた労力に対して、随分贅沢で失礼な感想かもしれないけれど。

ともあれ、方向性は全然違うけども新海誠に続いて優れた才能が現れたものである。
新海誠みたいにオタク方面には全く受けなさそうだし金儲けできなさそうだが、国際的な評価は栗田安朗の方が勝ち取れるような気がする。
今後が楽しみだ。

投稿者 Dormeur : 11:58 PM | コメント (0) | トラックバック

juillet 17, 2005

『逆境ナイン』を観た

『逆境ナイン』は1989年から1991年まで月刊少年キャプテンに連載されたマンガである。
弱小野球部であるがゆえに校長から廃部を宣告された野球部キャプテン不屈闘志が、克服不可能と思われるような逆境を跳ね返し、野球部を全国大会に導く物語となっている。
私が初めて読んだときはその強引なストーリー展開に、悶絶しながら爆笑し呼吸困難に陥ったものである。
これほど「腹がよじれるほど笑える」という比喩が似合う作品もそうそうないだろう。

その『逆境ナイン』が実写映画化された。
無謀である。
そもそも、マンガが実写映画化されて成功した例など殆どない。
大抵はチープな雰囲気の漂った別物になってしまう。
しかし原作は個人的に思い入れの深い作品であり、長らく時の流れに埋もれていた名作だ。
ファンとしてはそれを掘り起こし、敢えて映画化した蛮勇をこの目で見届けてやるべきであろう。
そんなわけで私は劇場に足を運んだのであった。

ギャグが空回りしている。
予想通りである。
どうも間がよくない。
笑えたのは主人公が「一緒にジャスコに行かないか」とデートに誘うシーンくらいだ。

制作資金が潤沢にあったとは思われないが、その割に CG が多用されている。
別にそこまで CG いらんやろ、というところまで CG が使われている。
原作の持つ、無闇な勢いを表現しようとの意図だろうか。

メインとなる野球のシーンはというと、迫力不足を感じる。
素人考えだけれど、ショットを刻んだ方がバカバカしい格好よさがより一層現れたのではないかと思う。

よかったところを挙げるとすれば、全力学園高校の女子用制服のデザイン。
これは可愛い。
あと、原作者島本和彦がマンガ家・炎尾燃役で出演していること。
「炎の転校生」での歌声と同じ声質が響き、有名人を間近で目撃したときのような、ささやかな喜びの気持ちを得ることができた。
不屈闘志役の玉山鉄二が見せる、原作さながらの表情芸も意外とよかった。

制作費を回収できるところまで観客動員できるか考えると微妙なところだ。
しかし、少なくとも『逆境ナイン』を実写映画化するという難事に挑戦したスタッフには、拍手を送りたいと思う。
お陰で原作も復刊されたことだし。

私もスタッフや作中の登場人物同様、阿呆になってみた。

PICT0497s.jpg

それはそれ、これはこれ。

蛇足だが、島本和彦の肉声。
http://www.geocities.jp/mes_chansons/simamoto.html
http://www.geocities.jp/mes_chansons/simamoto2.html

投稿者 Dormeur : 05:45 PM | コメント (0) | トラックバック

juillet 15, 2005

『メイドさんベスト!!』を入手した

PICT0492s.jpg

13,710円。
カッとなってやった。
今は反省している。

CD ケースの後ろにあるのは、発売当時の宣伝ビラ。

『メイドさんベスト!!』については「どこよりも詳しいメイドさんベスト!!の解説」が詳しい。

元々は1998年に発売されたアダルトゲーム『 MAID iN HEAVEN ~愛という名の欲望~ 』の初回生産版に付属した特典 CD に始まる。
ゲームのテーマソングである「メイドさん Rock'nRoll 」が、その卑猥な歌詞とそれを爽やかに歌い上げるボーカルのバカバカしさから話題となり、今でも「電波ソング」と呼ばれるコミックソングのジャンルでは伝説的な作品となっている。
何せゲームの内容よりも、「メイドさん Rock'nRoll 」の方が有名なくらいなのだ。
(歌詞を引用したいところですが、さすがに憚られるので「メイドさんロックンロール」で Web を検索してください)

また、Wikipedia の「メイド」の項によれば、「メイドさん Rock'nRoll 」は現在のサブカルチャーにおける「メイド萌え」嗜好を強調・確定付けたという。
すなわち、家事労働を行う女性使用人という意味に加えて、雇用者に隷属し、性行為を労働の一つとして行う存在としてのメイド像をより広範に流布させたというのである。

そんな歴史的な作品ではあるが、特典 CD に収められた曲だけに入手は困難であった。
ゲームソフトを中古として入手する以外には、コピーによる手渡しや、Internet 上に流れた音声ファイルのダウンロードに限られていた。
だが、2001年に2,000枚限定として単体 CD 作品として発売されることとなる。
それが『メイドさんベスト!!』である。

「メイドさん Rock'nRoll 」「メイドさん Blues 」に加えて、同じ会社の制作作品『 MAID iN HEAVEN 生乳版』『絶滅キング ~世紀末淫乱狂想曲~』『聖コスプレ学園 ~ゲーム分校~』の特典 CD の曲、ならびに新作2曲が収められている。

ロボットヒーローアニメの主題歌を模した一曲「せいしをかけろ」はコミックソングの秀作であろう。
「メイドさんパヤパヤ」は「メイドさん」シリーズの中では卑猥語が全くなく、ほのぼのとした作品で私のお気に入りだ。

願わくば、プレミアムがついた中古をわざわざ買わなくて済むよう、もう一度復刻して欲しいものである。
これらの名曲が埋もれてしまうのは、余りにも惜しい。

投稿者 Dormeur : 09:54 PM | コメント (0) | トラックバック

juillet 11, 2005

DVD『カレル・ゼーマン作品集』を観た

カレル・ゼーマン作品集

勢いでカレル・ゼマンの『カレル・ゼマン DVDコレクターズBOX 』『カレル・ゼマン DVDコレクターズBOX 2』を購入してしまった私だが、それらを開封する前に『カレル・ゼーマン作品集』から観ることにした。
コレクターズ BOX には収められていない作品、『水玉の幻想』と『盗まれた飛行船』を収録した DVD だ。

『水玉の幻想』

以前劇場で観た際に記したとおり、ガラス人形で作られたパペットアニメーションである。
これを観ることができるってだけでこの DVD は私の宝物だ。

『盗まれた飛行船』

1966年の作品。
実写に書割と切り絵アニメーションとパペットアニメーションを合成して作られている。
カラー作品だが、主にモノクロの映像にカラーのフィルターをかけて、部分的にあるいは全体的に着色したような絵づくりになっている。
カラーフィルムがない時代に、モノクロのスチル写真に絵の具を塗って作られた擬似カラー写真のような感じの映像だ。
これがジュール・ヴェルヌの作品世界をモチーフにした物語によくマッチしている。
さすがにカレル・ゼマン作品を観るのは2回目だから、びびりはしなかったけど感心するには充分だ。

物語は19世紀風のヨーロッパが舞台。
博覧会の会場で実演展示されていた新発明の飛行船を、5人の少年たちが盗んで飛び立ってしまう。
国家は新発明の飛行船の秘密を狙い工作員を暗躍させ、飛行船の行方を追う。
新聞記者もまた、飛行船の行方を追い取材を続ける。
飛行船に乗った当の少年たちは嵐に遭い、無人島に漂着する。
その無人島は、「ノーチラス号」の年老いたネモ船長の秘密基地のひとつだった。
その島の沖で、暴漢たちに乗っ取られた船が座礁する。
少年たちの運命は、そして飛行船を巡る騒動の行方はいかに……という筋書きだ。

古典的なギャグが多く盛り込まれており、牧歌的でユーモラスな冒険譚である。
子供に見せるのにも適した内容だと思うが、いかんせん吹き替え音声がないのは辛い。
大人だけが楽しむのは勿体無いのになあ。

投稿者 Dormeur : 01:11 AM | コメント (0) | トラックバック

juillet 10, 2005

2004年度・冬に読んだ本 (その3)

山田克哉『核兵器のしくみ』(講談社現代新書)

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原子の構造から始まって、核兵器、原子力発電、核融合までを読みやすい文章で丁寧に解説してくれている。
オススメできる一冊。

山辺健史『マンガ世界の歩き方』(岩波ジュニア新書)

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岩波ジュニア新書の本を読むのは中学校以来だ。
しかもその時読んだのが水玉螢之丞がイラストを描いている『ナウなヤング』なんだから、未来が決定されてたようなものである。
トホホ。
著者は映画学校を卒業後、映画の仕事を2年でやめて古本屋で働くフリーターの青年。
マンガマニアではない彼が駆け出しライターとして、路上マンガ販売、コミケ、週刊誌の編集長、貸本屋などを取材していく。
読者にとってそれは彼の成長過程を見守るものでもあって、だからこそ岩波ジュニア新書というシリーズから出版されてるといえる。

山田真哉『<女子大生会計士の事件簿>世界一やさしい会計の本です』(日本実業出版社)

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確かにやさしい会計の本。
資本、資産、費用、収益をそれぞれ水、木、火、金に喩えて会計を説明している。
何故か挿絵は萌えイラストで、収録されている小説「女子大生会計士の事件簿」とあいまって、ライトノベル的雰囲気が少々。

森村誠一『人間の証明』(角川文庫)

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西条八十の詩(「母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね?」のアレ)が有名なのって、この作品(と映画版)がヒットしたからなんだなあ。
謎解きは面白かったのだが、説明的な文体が素人っぽくて気になってしまう。

別役実『思いちがい辞典』(ちくま文庫)

[ ISBN:4480034471: bk1 - jbook - amazon ]

不条理なエッセイ。
どこからどこまで本気でどこからどこまでがジョークなのかよくわからん。

呉智英『現代マンガの全体像』(双葉文庫)

[ ISBN:4575710903: bk1 - jbook - amazon ]

現代って言っても元々は1986年に出版された本である。
前半は当時の的外れなマンガ評論に対する攻撃になっている。
攻撃対象となっている評論家は今となっては忘れられた存在で、出版当時は意味があったんだろうけど、今の読者としては「そこまで必死にならなくてもいいんじゃないの」と失笑してしまう。
マンガ評論の歴史を垣間見るという意味での価値はある。
後半はマンガ史の概説と作品論で、堂々、今でも有用な資料だ。

別役実『ことわざ悪魔の辞典』(ちくま文庫)

[ ISBN:4480035885: bk1 - jbook - amazon ]

最初から最後までボケっぱなしでツッコミ無し。
辛い。

バリー・ユアグロー『一人の男が飛行機から飛び降りる』(新潮文庫)

[ ISBN:4102209115: bk1 - jbook - amazon ]

悪夢のようなイメージを描いた短編を149本収めた作品集。
こんな発想を見せられては、私みたいな凡庸な人間は諸手を挙げて降参するしかない。

佐野正幸 『1988年10・19の真実―「近鉄‐ロッテ」川崎球場が燃えた日』(知恵の森文庫)

[ ISBN:4334783201: bk1 - jbook - amazon ]

著者は西本幸雄監督ファンが昂じて近鉄百貨店に入社し、近鉄バファローズの関東応援団長を務めたのち、現在スポーツライターをしている人。
日本プロ野球史上に残る伝説的ゲーム、1988年10月19日のオリオンズ対バファローズ戦のフィールド上の出来事を記した文章は世に数多くある。
この本の白眉なのは、著者が応援団長としてこのゲームを迎えた過程と、客席から見つめたゲームの模様を描いているところにある。
「1988.10.19」はフィールド上のみならず、フィールドの外にもまたドラマを作り出していたのだ。
プロ野球ファン必読の一冊である。
残念なのは、このゲームの初戦に先発したピッチャー、小川博が殺人犯になってしまったことだ。
折角の名勝負も、この汚点のせいで永久に封印されてしまうかもしれない……。

橋本治『宗教なんかこわくない!』(ちくま文庫)

[ ISBN:4480034951: bk1 - jbook - amazon ]

オウム真理教が摘発された数ヶ月後に出版された本。
オウム真理教を軸として宗教を論じている。
面白いんだけどこれはあくまで日本国内における個々の日本人に関する限りの論考。
イスラム世界相手に現実に対処する武器にはならない。

加藤寛一郎『エアバスの真実―ボーイングを超えたハイテク操縦』(講談社プラスアルファ文庫)

[ ISBN:4062566346: bk1 - jbook - amazon ]

エアバスというと、1994年に名古屋空港で中華航空のエアバス機が着陸時に墜落事故を起こして、その操縦設計がコンピュータ主導だと日本では随分非難を浴びたものである。
この本では航空機メーカー出身の研究者である著者がエアバス本社を取材する。
そしてその設計思想に感嘆するとともに誤解を恥じ、日本の航空界の貧しい現状を批判している。
エアバスは実にクールな会社だ。

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『わたしが幽霊だった時』(創元推理文庫)

[ ISBN:4488572014: bk1 - jbook - amazon ]

剣と魔法の世界じゃない方のファンタジー。
前半、主人公は自分が誰なのか分からないまま幽霊として彷徨う。
この部分が退屈で辛い。
後半に入るとドラマに緊張感が出て来るのだが……。
主人公の設定は新鮮だったけど、テンポの悪さのせいで全体としてはイマイチ。

投稿者 Dormeur : 01:49 AM | コメント (0) | トラックバック

juillet 07, 2005

2005年球界再編ドラフト

(*プロ野球マニアでない限り全く楽しめない記事です。)

毎年恒例、仲間内で行っている球界再編ドラフト会議に参加。
現実のプロ野球より遅れて、2005年シーズンを控えてのドラフト会議ということになる。
我がチーム、大阪メビウスは「もうすぐ球界再編ドラフト会議(2004年シーズン)」「球界再編ドラフト(2004年シーズン前)結果」の記事で示した布陣で2004年シーズンを戦い、優勝争いに加わりながらも力及ばず2位に終わっている。

2005年シーズンを控えてのチーム状況

先発ピッチャーのローテーションが組めないほど先発投手が足りなかったが、現実のプロ野球でラスとマレンが日本球界に復帰するという幸運に助けられ、先発投手は5人いる。
しかし外国人先発投手3人は現実のプロ野球で今シーズンずっと先発を維持できるかは疑わしいし、来シーズンは全員居なくなっている可能性が高い。
従って即戦力先発投手の獲得が必須。

そして先発投手陣よりも厳しい状態なのが外野手。
佐伯がファーストに回ったためレギュラー外野手が2人しかおらず、控えの外野手にも一軍レベルがいない。
一軍出場経験者を3人は確保しなければならない。
内野手は中村紀洋がメジャーリーグ挑戦のため退団してしまったが、今江敏晃の成長でその穴は埋まっている。
しかしレギュラーメンバーはベテランで占められ、層の薄さは否めないところだ。
抑え投手は佐々木主浩の故障により、調子のよい中継ぎ投手を当てるしかない苦しい状況。
こちらも高齢化が気になる。
優勝は無理としても、なんとか A クラスを確保できるだけのチーム整備を行いたい。

2005年ドラフト指名結果

1位 久保康友(マリーンズ) 投手
2位 矢野謙次(ジャイアンツ) 外野手
3位 代田建紀(マリーンズ) 外野手
4位 森跳二(カープ) 投手
5位 スペンサー(タイガース) 外野手
6位 松岡健一(スワローズ) 投手
7位 橋本義隆(ファイターズ) 投手
8位 鎌田圭司(ドラゴンズ) 内野手
9位 大松尚逸(マリーンズ) 外野手
10位 岸本秀樹(ベイスターズ) 投手

解雇

投手 吉田修司
捕手 原俊介
外野手 田村彰啓

感想

今年のドラフトの目玉、久保康友(マリーンズ)を抽選の末獲得に成功!
万歳!
これ以上ない1位指名ができた。
おかげで迷い無く即戦力外野手の獲得に走る。
本来は上位で獲得するようなプレイヤーではないけれど、自由契約となっていた矢野謙次(ジャイアンツ)と代田建紀(マリーンズ)を上位指名で確保する。
矢野謙次は現実のプロ野球で何とかしてジャイアンツを脱出して、他球団でレギュラーを獲得して欲しい。
外野のレギュラーは外国人野手でコンスタントに出場数のあるスペンサー(タイガース)を充てた。
来年は居ないだろうけど今年一年粘ってもらいたい。

久保以外の投手の補強では、現実のプロ野球で一軍登板を果たした森跳二(カープ)、橋本義隆(ファイターズ)、岸本秀樹(ベイスターズ)を獲得。
今後の成長を期待する。
肩の故障で二軍でも実戦登板がない松岡健一(スワローズ)だが、自由獲得枠入団に見合う力が甦ることを祈って獲得。

二軍といえば外野手で目下イースタン・リーグ首位打者の竹原直隆(マリーンズ)を獲得したかったのだけれど、よそにかっさらわれてしまったので止む無く大松尚逸(マリーンズ)を指名。
諸積引退後の後釜クラスになってくれれば儲けものだ。
内野手は球界最小の身長162cm(公称)という話題性と即戦力のショート守備力を備える鎌田圭司(ドラゴンズ)を指名。
井端の故障時、穴埋めに一軍に上がってきてほしい。

ともかく今回のドラフトは久保康友を獲得できただけで上出来だった。
A クラス争いがなんとか可能な範囲に収まったのではないだろうか。
谷と佐伯が復調してくれさえすれば……。

2005年予想オーダー

1 遊 井端弘和
2 二 荒木雅博
3 中 谷佳知
4 一 佐伯貴弘
5 D 清原和博
6 右 スペンサー (新入団)
7 左 柴原洋
8 三 今江敏晃
9 捕 日高剛

控え 橋本将
   G・G・佐藤
   万永貴司
   水田圭介
   川相昌弘
   矢野謙次 (新入団)
   代田建紀 (新入団)

予想投手起用

先発 黒田博樹
   新垣渚
   久保康友 (新入団)
   マレン 
   セドリック
   ラス (復帰)
中継 井場友和
   玉木重雄
   建山義紀
   立石尚行
   江草仁貴
抑え 木塚敦志

控え 高橋建
   加藤康介
   佐々木貴賀
   森跳二 (新入団)
   橋本義隆 (新入団)
   岸本秀樹 (新入団)

首脳陣

今年からお遊びにコーチも決定することに。
OBで固めた。

監督 山田久志
ヘッドコーチ 高代延博
打撃コーチ 山本和範
投手コーチ 佐藤義則
内野守備走塁コーチ 西村徳文
外野守備走塁コーチ 金森栄治
バッテリーコーチ 秦真司

投稿者 Dormeur : 12:06 AM | コメント (0) | トラックバック

juillet 06, 2005

EVERGREEN 「 EG-D2400AU 」を買った

先日、HDD のバックアップに使うべく IDE ドライブの USB 接続キット 「 DN-IDE3525 」を注文したときのこと。
誕生日を迎える母上様へのプレゼントに丁度よいと思い、 EVERGREEN の DVD プレイヤー「 EG-D2400AU 」を併せて注文。
製品の箱が丸ごとエアーキャップに包まれた状態で配達されて少し驚いたけど、さくっと開封し居間の ブラウン管 TV につないで設置した。

1万円弱という値段の割に外観には高級感がある。
2、3万円の安物 VHS ビデオデッキよりよっぽどいい。

試しに手持ちの DVD で再生を試してみたが、これまで PC 上でのみ再生してきたので TV 上で観る DVD の映像は新鮮だ。
PC 上だと DVD の画質の粗が丸わかりだけれど、ブラウン管TV(もちろん HD じゃなくて SD ) は輝度が高いので粗が目立たない。
DVD レベルでも充分綺麗に見える。

ところでこの「 EG-D2400AU 」は Xvid 形式で圧縮した MPEG4 ファイルも再生できると謳われている。
そこで DVD から Xvid で圧縮保存した『灰羽連盟』を使いテストしてみた。
ファイル名に漢字を使っているせいか、ファイル選択画面上ではファイル名が正しく表示されない。
しかしファイルは個別に認識されていて、選択することはできる。
DVD の『灰羽連盟』の本編はスクイーズ収録での16:9画面なので、横幅 860px という変則サイズで作ったファイルだったせいか、音声しか再生されなかった。
640px×480pxで作成したものはうまく再生できた。
さすがに TV 画面でも所々ブロックノイズが判ってしまうが、それでも TV 画面で MPEG4 ファイルが再生できているという事実を前にするとちょっと嬉しい。
IO・DATA の「 AVeL LinkPlayer 」が売れるのが理解できるような気がした。

残念なのは本体にディスク取り出しボタンがないことだ。
本体で出来るのは電源のオン・オフ程度で、操作は基本的にリモコンで行うものとなっている。
つい PC の光学ドライブや据え置き CD プレイヤーや LD プレイヤーの調子で本体に手を伸ばすとボタンがなくて、いちいちリモコンを手に取る羽目になりイライラする。
また、電源ボタンは電源オフの状態で通電していると青く光るのだが、明るすぎて非常に目立つ。
使用していないときに視界に青い光がチラチラ入るのが鬱陶しい。
上からテープで覆ってしまうのが精神衛生上よいだろう。
どうせディスクの取り出しすらリモコンで行うのだから、電源のオン・オフもリモコンに任せてしまえばよいのだ。

ちなみにこのプレイヤーは NTSC と PAL を自動変換するので、フランス仕様の DVD も再生できるようだ。
それどころかセットアップ画面の初期設定にて「1379」と入力するともっと幸せになれる。
安価だし画質に特筆すべき問題がないことを考えると、日本で発売されていない映画 DVD を観たいという映画ファンにはうってつけの一台といえるかもしれない。

投稿者 Dormeur : 01:34 AM | コメント (0) | トラックバック