juin 2005アーカイブ

1979年から1980年にTV アニメーションドラマとして放送された『機動戦士ガンダム』は日本のロボットアニメの代表的な作品。
1981年から1982年には TV 版を編集し新作カットを加えた映画版三部作が制作されている。

その『機動戦士ガンダム』(ファーストガンダム)の続編として制作されたのが『機動戦士Zガンダム』だ。
放送は1985年から1986年。
ちょうど私が7歳から8歳の頃合なのだが、観た記憶はない。
『ガンダム』シリーズは今も新作が TV 放送されるほど人気があるけれど、幼い頃からあまり関心がなかった。
とはいえ大人になってから断片的に映画版を観たり、各種作品に引用されたガンダムネタに触れたりしたお陰で、ファーストガンダムのキャラクターと粗筋は知っている。
その続編の『Zガンダム』が映画化されるというので、後学のために観に行くことにした。
『機動戦士Ζガンダム 星を継ぐ者』である。

前売り券を買ってから知ったのだが、これは完全リメイクではなく、ファーストガンダムの映画版同様、TV 版を再編集したものに新作カットを加えたものだ。
そして三部作の第一作目でもある。
20年前の TV 放送用のフィルムと現在のフィルムが混ざっているわけだが、TV 版部分は絵が荒くフィルムの粒状感が目立ち見苦しい。
制作費用の問題があるだろうが、どうせなら完全リメイクして欲しかったというのが正直なところ。

物語はファーストガンダムの7年後という設定。
TV 放送のダイジェスト版といった感じで、緩急無く戦闘シーンが展開していく。
展開が性急過ぎるため、どういう軍事作戦なのか登場人物の台詞をよく理解できない部分が多い。
説明無く誰だか分からない人物が現れて物語に加わっていくことも多い。
幸いファーストガンダムを観ていたお陰で、「ブライトはミライと結婚したのかー」「フラウ・ボウはアムロとくっつかなかったんだなー」「相変わらずカイは胡散臭いなあ」などといった風に、ファーストガンダムで見知ったキャラクターが続々と登場してくるのを楽しむことができた。
しかしファーストガンダムを観ていない人には誰が誰だかさっぱりわからない作りになっている。

『ガンダム』シリーズについての知識なしにこの映画を観るのはおすすめできない。
単体の映画作品としても苦しい。
昔『Zガンダム』の TV 放送を観たことがある人向けの余興というところだ。
観客の実感としては入場料は大人1000円から1300円程度が適切なラインではなかろうか。

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十二人の怒れる男

『十二人の怒れる男』( 12 angry men )は1957年に公開された映画。
名画の誉れ高く、有名すぎて今更何を語るのかといった感じだけど、やっと見る機会を得た。

舞台は裁判所の陪審員室。
作品のほとんどがこの室内シーンで進行する。
少年による父親殺害事件を評決すべく集まった12人の陪審員。
誰が見ても有罪という状況のなか、ただ1人、疑問を発する男がいた。
陪審員の意見が全員一致でないと有罪の評決は下せない。
彼の主張により凶器のナイフの証拠能力が疑わしくなり、話し合いを重ねるにつれ更に疑問点が浮上。
それに伴って陪審員たちは次々と有罪から無罪へと意見を翻していく。

最初は漠とした印象の陪審員たちだったが、ドラマが進行するにつれて一人一人の素性や性格が浮かび上がってくる。
その演技を行える俳優を揃えるのに殆ど予算をつぎ込みましたといった感じ。
室内という舞台のなか、陪審員が席を立ってあちらこちらと位置取りを変える演出には演劇を見るかのような心地がした。
作品内の時間と上映時間がほぼ同時進行であるというところも演劇的な臨場感、緊張感の一因だろうか。

「どうせ最後には全員無罪にひっくり返るんだろう?」と判ってても退屈せずに引き込まれてしまう。
さすが名画と呼ばれるだけのことはあるな、と実感した一作だ。

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blog を席巻している BATON シリーズの元祖、MUSICAL BATON を拝領。
同じネタばかりでうんざりかもしれないけど、「そんな時代もあったねと、いつか笑える日が来る」と中島みゆきも仰せです。

1. Total volume of music files on my computer

自分のコンピュータに入ってる音楽ファイルの総計。
インストールされたゲームの音楽ファイルを勘定から抜くと、およそ 10GB。
20GB クラスの HDD 型オーディオプレイヤーに全部入れるだけの余裕がある。

2. Song playing right now

今再生中の歌。
PC で作業を行いながら音楽を流すことはあまりしないので、今は何も聴いていません。
PC で音楽を聴くときは聴くことに注力。
同様に、列車の中で音楽を聴きながら読書というのも、読書への集中力を殺がれるのでやってません。

3. The last CD I bought

最後に買ったCD。

SNAIL RAMP 『 MIND YOUR STEP !』
SNAIL RAMP 『 MIND YOUR STEP !』

千葉ロッテマリーンズのサブロー外野手の応援歌の原曲となっている「 OFF WITH YOUR HAT ! 」が収録されている、というただそれだけの理由で買ったもの。
とてもインチキ臭い英語で歌うバンドのようですね、SNAIL RAMP というのは。

4. Five songs(tunes) I listen to a lot, or that mean a lot to me

よく聴く、または特別な思い入れのある5つの歌(曲)。
これは非常に難しい質問。

「そよ風のマーチ」(作曲:松尾善雄)

吹奏楽コンクール課題曲

1991年度全日本吹奏楽コンクール課題曲。
私は中学時代を吹奏楽部員として過ごしたのだけれど、この曲は1年生のときのもの。
所属していた部では1年生はコンクールに出場できなかったので、先輩たちの演奏を聴くだけ。
しかし聴いてるだけで満足できる、いい曲でした。
自分がコンクールで演奏した1992年度課題曲「ゆかいな仲間の行進曲」と1993年度課題曲「マーチ・エイプリル・メイ」はあまりよく覚えていないのに、「そよ風のマーチ」だけは最初から最後まで脳内再生できるくらい。
どのパートも演奏の腕が見えてしまうバランスのよい構成で、課題曲にはうってつけ。
終盤、ブラスパートの三連符が格好いい。

France Gall「 Poupée de cire, Poupée de son 」

フランス・ギャル『グレイテスト・ヒッツ』

フレンチ・ポップを代表するアイドル、France Gall が1965年度ユーロビジョン・ソング・コンテストに出場して歌いグランプリを取った曲。
日本では「夢見るシャンソン人形」の名で有名。
私が大学に入ってから初めて聴いたフランス語の歌、ということで掲出。
アイドルに「所詮私は男の子も知らないで恋の歌を歌っているお人形よ」と歌わせる作者のひねくれた根性がよいです。

「夏影」(作曲:麻枝准)

AIR オリジナルサウンドトラック

ノベルゲーム『 AIR 』の BGM の一曲。
夏の夜に漂うあのやさしさ、幻想の世界に連なっていきそうな匂いを感じさせ、郷愁の思いが湧き出て目が潤む。
いろんなアレンジのヴァージョンがあるけれど、ゲーム本編のヴァージョンが最も素晴らしい。

灰田勝彦「南海ホークスの歌」

かつて大阪にあったプロ野球団、南海ホークスの球団歌。
プロ野球に関係した曲を集めるのが趣味な私ですが、数ある球団歌の中ではこの歌がもっとも気に入ってます。
1951年の曲ということで古臭いですが、おかげでキーの低い私でも楽に歌える。
現代のポップス路線を狙った球団歌は私にとってはキーが高くて歌うのが大変。
超有名な「阪神タイガースの歌」(六甲おろし)は古臭い上に歌詞が文語・漢語調で判りづらいのに対して、「南海ホークスの歌」の歌詞は口語交じりで親しみやすい。
灰田勝彦は往年のハワイアン歌手で、「野球小僧」も歌っています。
『灰田勝彦 大全集』に収録。

「社会主義好」

中華人民共和国の愛国歌。
「社会主義は良いよ~」と訴える歌詞。
私は元々社会主義・共産主義プロパガンダの意匠が好きで、ロック歌手、張楚が歌うヴァージョンを使って制作された FLASH ムービーを見て気に入る。
北朝鮮の愛国歌、「金日成大元帥万万歳」もリズミカルでお気に入り。
念のため言っておくけど私は社会主義者じゃないです。
むしろファシストの類です。
野次馬根性で意匠を楽しんでいるだけ。


フォークソング、アニメソングあたりからも選びたかったけれど、絞りきれませんでした。

5. Five people to whom I'm passing the baton

バトンを渡す5名。
例によってこれにて打ち止めー。

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いわゆるチェーンメールの変形で、「 VIDEOGAME BATON 」なる質問集を受領。
折角なんで答えてみます。

1.Total volume of game files on my computer

自分のコンピュータに入ってるゲームファイルの総計。
ゲームをインストールしたディレクトリのサイズを調べたら 17.8GB だった。
何時の間にこんなにいっぱい……。

2.Game playing right now

今プレイ中のゲーム。

『スカッとゴルフ パンヤ 』

ネット対戦型のゴルフゲーム。
ちまちまと半年以上続けてます。

『ひぐらしのなく頃に 』

ゲーム本編の起動は終えたけれど、謎に取り組んでいるという意味でプレイ中。
そういえば最近 2ch BBS の VIP 板でブームが到来している様子。
http://oyasirovip.run.buttobi.net/
あと、『 To Heart2 』と組み合わせたパロディ作品を見つけたのでついでにここに書いておきます。
http://www.geocities.jp/konominaku/
http://www.geocities.jp/ryuoutan/

3.The last video game I bought

最後に買ったテレビゲーム。
SuperLite 2000シリーズ 恋愛アドベンチャー メモリーズオフ・デュエット
B00029RQME

感動ラブストーリーが詰まってるという評判に加え、数作分セットにも関わらず2000円という廉価版なんで買ってみた。

PC ゲームを入れるとすれば、『リトル・ウィッチパルフェ ~黒猫印の魔法屋さん~』
6年前に雑誌の付録で体験版をプレイしたことがあって、こないだ日本橋で製品版が1280円で売ってたもんだからつい買ってしまった。
Windows XP で動くのか判らないけど気にしない。
今調べてみたら6年の間に続編やらコンプリートパックやらが発売されてて隔世の感。

4.Five video games I play to a lot, or that mean a lot to me

よくプレイする、または特別な思い入れのある5つのテレビゲーム。

『 Ever17 ~the out of infinity~ 』(Playstation2, 2002年)

Ever17 ~the out of infinity~ Premium Edition

やはりコレ。
ゲーム史上に残る SF ミステリーの傑作。
ご都合主義展開もあるけれど、最後までプレイしてよかったと思わせる大団円のカタルシスはお見事。

『スナッチャー CD-Romantic 』(PC-Engine, 1992年)

コナミ制作の SF アドベンチャーゲーム。
『 METALGEAR 』シリーズで有名な小島秀夫監督作品。
練りこまれた設定は中学生の私には衝撃的でした。
当時はまだ珍しかった CD-ROM 媒体を生かし、台詞は音声つき。
これのおかげで、井上喜久子お姉さんのファンになりました。
『らんま1/2』や『ふしぎの海のナディア』に出てるとは全然知らずに。

『 serial experiments lain 』(Playstation, 1998年)

同名のアニメーションドラマは私の大のお気に入りだけど、内容は主人公の名前と姿が同じというだけで全然違う。
ゲーム作品としては、かなり異色。
岩倉玲音という少女にまつわる情報の断片(音声や映像)を再生していき、そのキャラクターや物語を考察していくというもの。
精神病理学あり、哲学あり。
狂気の果ての救いのない結末が重く切ない。
欠点は情報の断片の選択という肝心な部分で画像処理が重いために、操作性が非常に悪いこと。
Playstation2 のマシンパワーならもっとよくなると思うのだけれど。
流通量が少なくて、中古屋を探しまくってやっと見つけました。
今でもプレミアムがついて高価です。
久々にもう一度プレイしたくなってきたなあ。

『卒業 Graduation』(PC-Engine, 1993年)

女子高教師となって5人の女生徒を育成するゲーム。
現在のいわゆる「ギャルゲー」「育てげー」の元祖的作品です。
(更に遡ると1991年の作品『プリンセスメーカー』がある)
私としても生まれて初めてプレイした美少女ゲームもの。
リバイバルとして本作の女生徒の子供がヒロインとなる作品『卒業 Next Graduation』が今年発売されるそうで……もうそんな歳か。

『スパイ vs スパイ』(ファミリーコンピュータ, 1986年)

罠をしかけて相手を陥れつつ、アイテムを揃えて脱出した方が勝ちという対戦型ゲーム。
ファミコンソフト店のチラシを見て、買ってくれと母に猛烈にねだった一作です。
何が小学生の私の琴線に触れたのだろう?
ゲームの内容よりもむしろ、知らない街にあるそのソフト店に向かって知らない街を通っていったときの幻惑的な感覚の方が強く記憶されてます。
買ってもらった手前、ルールもよく理解せずにプレイしてたけど、コンピュータ相手に一人でプレイしても面白くないのよね、この作品。

5.Five people to whom I'm passing the baton

バトンを渡す5名。
いいや、これにて打ち切り。

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昨年に引き続き、今年もダメ人間どもによる修学旅行に行って参りました。
今年の目的地は奈良。
隣県だし私のルーツの土地でもありますんで、気楽に臨めます。

12時、JR 奈良駅にて名古屋・東京方面からの来訪組と落ち合い、近鉄奈良駅前にて今晩お世話になるお宿のご子息様と合流。
駅前商店街のイタリア料理店で昼飯をいただいたのち、東大寺方面に向かって歩き出します。

青芝には鹿、鹿、鹿。
動物を見ると心が和みます。

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季節柄、マジものの修学旅行に奈良を訪ねてきた女学生のセーラー服の白が眩しいこと眩しいこと。
お肌もツヤツヤぴちぴち。
お持ち帰りしようとは思わないけれど、若さってよろしいですね。
興福寺の五重塔よりも、女学生に目が向かってしまいます。
前にここに来たときは確か私も中学生でしたが、同級生に格別の思いを抱くことはなかったのに。
おっさんになってしまったものです。

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すっかり強くなった6月の日差しに汗かきつつ、東大寺に到着。
こちらも女学生で賑わいを見せておりました。

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東大寺からは奈良駅方面に踵を返し、国立奈良博物館に立ち寄ります。
周王朝時代の青銅器、日本の戦国時代の仏像、奈良時代の伎楽面などを堪能。

そこから近鉄線を乗り継いで榛原まで移動。
お迎えの車に乗せていただき、いよいよ今晩のお宿へ。
もうちょっとで三重県という山奥、自動車がなければ容易には辿り着けない東吉野村にある天好園であります。
川沿いの広大な敷地にあり、休憩所、食事処としても開かれています。
隣接地には最近建設されたと思われる村営の温泉施設があり、宿に到着した我々は早速入浴して汗を流しました。
備え付けの電動マッサージ椅子でふくらはぎを揉んでもらい、重かった足がすっかり軽やかに。

風呂を出て、宿と温泉施設の敷地を区切る川を横切るとそこにはちらちら舞う光が。
蛍!
生まれて初めて見ました。
蛍って実在したんだなあ。
ビッグフットやドードー鳥とは違うんだなあと感慨深し。

夕食の雉鍋、鮎の塩焼き、濁酒に舌鼓を打ち、電波ソングを唱和しつつ東吉野の夜は更けていくのでありました。
今もお土産に買い求めた濁酒を戴きながらこの文章を書いています。
ウマー。

さて、翌日。
山の朝は爽やか。

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朝食を戴いたあと、お昼前までダメ人間らしくダラダラと過ごしてから、東吉野村の名勝、投石の滝を訪ねます。
こじんまりしたお社だけの水分神社の奥に、その滝はあります。
実に清涼。
気持ちのよいひと時でした。

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そこからクネクネと山道を走り大宇陀を経由して、桜井の三輪明神、大神神社へ。
巨大な鳥居で有名な神社です。
祖父母の住んでいた土地なので、幼少の頃から鳥居の脇を何度も通っているため私にとっては見慣れた鳥居です。

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前に大神神社に参拝したときは正月で、私は小学生でした。
早く家に帰って TV の「ドラえもんスペシャル」を見たかったのに参拝に連れられて、鳥居からの参詣道が酷く長く感じられた記憶が強く残っています。
今大人になって歩いてみると 1km 程度の道で、そんなに長くは感じませんでした。
確かに地元の住吉大社でも、夏祭りで出店と参詣客がひしめいている境内を歩くと随分広大に感じるもの。
状況が変わると印象も変わります。
涼しかった東吉野村山中とは打って変わって、じっとり体にまとわりつく暑さに汗かきながら歩き、三輪山の麓にある社殿に到着。

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社殿ではいつものように、「悪質な債務者が四親等以内みんな近いうちに惨たらしい死に方をしますように」と祈願。
願っても全然叶えてもらえてないんで、今度こそお願いしますよ神様。
パブリック・エニミーに天誅を!

丁度、京ぽんのストラップがちぎれてしまっていたので、心づけにストラップ型のお守りを購入。
取り付けると無機質な電子機器が一変、典雅になりました。

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昼食には店内によしもとばなななどの著名人のサインが飾られた門前の食事処で、当地の名物、三輪素麺を堪能。
毎年親戚から送られてきて食べ慣れた品ではありますが、暑い中を歩いて店で食すそれはそれで格別です。

東京方面から来たメンバーのスケジュール上の都合もあり、桜井駅で解散。
楽しい小旅行でありました。

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今年に入ってデジタルガジェットには手を出していない私でありますが、それもこれも、どうも私の血をたぎらせるような商品が出てこないからであります。
余裕があれば買いたいな、と思いつつ踏ん切りがつかないでいる商品はいくつかあるのですけれども。

Creative MuVo TX FM 1GB [CNMVT1GF] (メモリープレイヤー)

以前から USB メモリを買おうかと思ってて、そんな中見つけたのが「 Creative MuVo TX FM 1GB 」。
実質価格14,800円というところ。
iPod Shuffle 発売効果か、シリコンオーディオも随分安くなったものですな。
これは USB メモリとバッテリーパックがセットになったような商品で、本体に端子がついているからデータのやりとりが楽そう。
乾電池式だから、年数が経っても充電池の寿命を心配しなくて済むのがよい。
ただ、外見が「私はプラスチックです」と主張しすぎでチープなのがいただけない。

VERTEX LINK iAUDIO X5 HDDプレーヤー 20GB 大容量バッテリータイプ [X5L-20-BL] [X5L-20-BL]


で、どうせ MP3 プレイヤーを買うなら HDD 内蔵タイプはどうかと迷いつつ、目をつけているのが「 iAUDIO X5 」。
カラー液晶を装備しており、変換ソフトを使うと MPEG4 形式の動画( 15fps )を楽しむことができます。
撮りだめしている TV 番組を見るのにいい感じっぽいけれど、先日ヨドバシカメラで現物を見たところ液晶画面が思ったよりも小さく感じてちょっとがっかり。
いや、これはこれで列車内の隣の人に覗かれにくいから悪くはないかもしれない。
動画を観るなら容量が 30GB あるといいのだけれど、日本では 30GB 版の発売予定はないそうです。
残念。

SONY とか Apple とかの、曲の転送に専用ソフトウェアを使う商品は面倒くさいので端から除外。
デザインはさすがに秀でてるとはいえ……。
iPod は iTunes Music Store と連携するのが決定的な優位なのに、日本で iTunes Music Store が開かれていないとあっては単なる流行のアイテムでしかない。
ブームに乗るのは嫌だという俗物根性も働いて、著作権管理が緩い韓国製品に目移りしてしまいます。

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秋桜の空に

1998年に発売されたアダルトノベルゲーム『 ONE ~輝く季節へ~ 』は、ヒット作『 Kanon 』『 AIR 』を制作したソフトブランド Key のスタッフが中心となって制作した作品で、後のアダルトノベルゲームに強い影響を与えたことでよく知られている。
プレイヤーを泣かせにかかるノベルゲーム、通称「泣きゲー」の元祖と言われ、その物語構成が恋愛ノベルゲームの定番スタイルとなっているのだ。

面白おかしい学園生活を重ねながら、主人公が女生徒と親密になっていき、恋仲に至る。
それまでの恋愛ノベルゲームならば、それでめでたしめでたしという結末だ。
だが『 ONE 』では、そこから不可避的で絶望的な離別が主人公たちを襲うこととなる。
「これが結末なのか?」とプレイヤーが呆然としたところで、主人公たちは劇的な再会を遂げ、ハッピーエンド。
この一ひねりがプレイヤーに感動を呼ぶという仕掛けである。

『秋桜の空に』(こすもすのそらに)はその『 ONE 』の発売から3年後、2001年に制作されたアダルトノベルゲーム。
小説版が発売されたり、全7巻のドラマ CD が発売されたりと、なかなかの人気作らしい。
「ギャグが笑える」「『 ONE 』に匹敵」との高い評価を目にし、興味を持ったのでプレイしてみた。

プレイした感想。

「『 ONE 』の焼き直し」

悪く言えばエピゴーネン、良く言えば換骨奪胎。
主人公の遭遇する運命が『 ONE 』と逆、と言えば『 ONE 』をプレイしたことのある人には判るかもしれない。
『 ONE 』では主人公のことを周囲の人物が**ていくけれど、『秋桜の空に』では主人公が周囲の人物を**ていくのだ(ネタバレ防止のため伏字とさせていただきます)。
おまけに2001年の作品だったら大抵のアダルトゲームには音声がついているのが普通だと思うが、『秋桜の空に』は音声なしだし、主人公が破滅に至ったときに偽エンディングが流れるしで、どうしても『 ONE 』を思い出さざるをえない。
どのヒロインのシナリオに進んでも予定調和で、『 ONE 』を経験している私にとってはこれで感動するのは困難だった。
ギャグもつまらなくはないけど、巷のライトノベルにはもっと面白おかしいギャグを書く作家がゴロゴロいるんじゃないかと思う。

とはいえ、『 ONE 』との比較で考えると『秋桜の空に』にはなかなか捨てたものではないところもある。

『 ONE 』の主人公は奇行が多い上に、女性に対する態度はからかうことがベースになっているところが鼻につく。
何でこんな奴にヒロインは惚れるかな、と思う。
『秋桜の空に』の主人公も奇行が多くて女性に対してデリカシーのないところがあるけれど、他人への思いやりのある人物である。
物語の終盤近くで明かされる彼の過去は悲惨だ。
『 ONE 』の主人公は幼少期に*と**しているのが悲劇のきっかけだが、『秋桜の空に』の主人公は幼少期に**の**を失った上に**に*されかけている。
中学生の頃には心酔していた人物に自殺されてもいる。
そんな辛い過去を経験しているがゆえに備えたやさしさに、彼をとりまくヒロインたちが内面に抱えた傷を癒されて主人公に魅かれていくのは納得できる。

ヒロインたちのキャラクターも、口癖で特徴づけを行っているところは気になるがそこそこ印象に残る強さがある。
特にメインヒロインの涼香は主人公を弟のように異常に可愛がるお姉さんタイプで、「姉萌え」キャラクターの元祖、「姉萌え」キャラクターブームの火付け役と目されているらしい。
ヒロインの一人、若菜は「○○カナ?○○カナ?」と台詞を二度繰り返す癖があるが、これはノベルゲーム『ひぐらしのなく頃に』のヒロイン、竜宮レナの口癖の元ネタだと思われる。

そんなこんなで、『 ONE 』をプレイしたことのない人が『秋桜の空に』をプレイすると結構ハマるような気がする。
オタク向け作品のノリに馴染みのない人は、記号的にデフォルメされた登場人物に序盤でうんざりするだろうから、手を出すのはやめておいた方がよいだろう。

プレイして本作を気に入ったら、2002年に出版された小説『秋桜の空に―奈々坂の門』を読んでみるといい。
『秋桜の空に』のシナリオライター自ら執筆にあたっていて、涼香と結ばれた主人公の後日談を描いている。
ゲームの追加シナリオと言ってもよい感じだ。
「主人公と結ばれなかったヒロインは、心の傷を克服できないまま切ない人生を歩むのでは?」という疑問を晴らしてくれる、オールスター出演の気軽な読み物である。
絶版になっているので、入手困難なのが残念なところだが。

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八甲田山 特別愛蔵版

6月に入り大阪は蒸し暑く、エアコンのありがたみを感じるこの頃。
目にも涼感が欲しいなというところでこの一作。
映画『八甲田山』だ。

1902年(明治35年)1月、日露戦争の開戦の2年前。
ロシアとの交戦を想定し、陸軍青森歩兵第五聯隊第二大隊の210人は雪中行軍演習のため、北八甲田連峰(八甲田山)へと向かった。
しかし一行は暴風雪と大寒波に遭遇。
210人中199人が死亡する一大遭難事故となった。
八甲田山雪中行軍遭難事故である。
偶然同時期、弘前歩兵第三十一聯隊も、十和田湖を回って現在の十和田市から八甲田山、青森を通り弘前へ戻る雪中行軍演習を行っていた。
こちらは38人で出発し、1人も死者を出さずに演習を成功させていた。

この史実を元に書かれヒットしたのが新田次郎の小説『八甲田山死の彷徨』。
そしてこの小説を元に制作され、1977年公開された映画が『八甲田山』である。

青森の聯隊と弘前の聯隊が八甲田ですれ違う形で雪中行軍演習を行うよう、軍の上層部から事実上の命令を受けるところから物語は始まる。
(史実では雪中行軍演習は別々の計画で、お互いに相手のことは知らなかったらしい。)高倉健の率いる弘前隊は少数精鋭での編成で、現地住民の道案内を活用し八甲田を目指す。
一方、北大路欣也率いる青森隊は少数編成を計画していたところ、直前に大隊本部が指揮に口は出さないという約束で随行することになり、210人の中隊編成で八甲田を目指す。
両隊を対比させる形で映画は進行していく。

弘前隊は悪天候に苦しみながらも、青森隊との約束を胸に、順調に行軍を進める。
しかし青森隊は八甲田山麓に入るところで、現地住民の道案内の申し出を大隊長が勝手に断ってしまう。
指揮系統の乱れと度重なる判断ミスで青森隊は迷走。
次々と兵士が雪の中に倒れていく。
八甲田に辿り着いた弘前隊が目にしたのは、雪に埋もれた兵士たちと、隊長北大路欣也の亡骸だった。

高倉健、北大路欣也、丹波哲郎、三国連太郎、加山雄三、藤原琢也、緒方拳、前田吟……とキャストは当時の日本映画のスターや実力派揃い。
時間も170分に渡る大作で、多くを雪中行軍のシーンが占める。
撮影は現地で本物の雪の中行われており、役者も演技でなく心底疲労していたことだろう。
行軍中に隊員が見た幻や回想として、冬以外の八甲田の美しい景色が所々に挿入され、雪景色で画面が単調になることを防いでいる。

気になったのは、所々字幕で物語を説明しているところと、隊がどういうルートで進んでいるのか判らないところ。
小説には隊の進んだルートの地図が付属しているので、見比べながら読み進めることができるのだが……。
第二次世界大戦の戦況ニュース映画みたいに進軍ルート図を挿入してくれればなと思った。

ところで、行軍中に発狂して褌一枚になり死ぬ兵士は大竹まことだ、という話を昔聞いたことがある。
有名なシーンでアップにもなるのだが、画面が暗い上に陰影が深く、顔がよく判別できなかった。

ともあれ、日本映画界が大作を作り得たギリギリ末期の時代、その最後っ屁を堪能できる作品である。

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Forest

PC 用ゲーム売り場の片隅、アダルトゲームコーナー。
あるいは、アダルトゲームソフトの専門店。
情欲を喚起せんとポルノグラフィーがひしめくなかに、ひっそりと『 Forest 』はあるだろう。
2004年、ライアーソフトが世に送り出した、ノベルゲームの秀作である。

『 Forest 』の物語は、「お話を聞かせて?」という少女の声とともに始まる。
何者かが、少女に物語を語っていく。
かつて彼女が体験したであろう出来事を、彼女に思い出させるかのように語っていく。
そう、物語とは、語られるもの。
語り手と、聞き手によって作られるもの。
物語をめぐる物語、それが『 Forest 』という作品にほかならない。

舞台は現代の新宿。
その新宿が突然「森」という存在に覆われ始める。
「森」は「ガーデン」という幻想空間に主人公たちを集め、「リドル」という謎かけ、遊戯、あるいは罠に彼らを巻き込む。
「ガーデン」はイギリスの児童文学から多数のイメージを引用している。
『不思議の国のアリス』、『鏡の国のアリス』、『ナルニア国ものがたり』、『くまのプーさん』、『ピーター・パン』、『メリー・ポピンズ』など。
それらは決してノスタルジックではなく、不気味であるといっていい。
「ガーデン」へと集められた主人公たち5人の男女は「リドル」に翻弄される。
彼らにはそれぞれ、新宿から離れられない事情がある。
「リドル」での敗北は新宿からの追放、あるいは死に繋がるため、彼らは「リドル」を突破しなければならない。
「ガーデン」に集められたときに与えられた「ギフト」という能力を使いながら、彼らは「リドル」に挑む。
度々「リドル」に巻き込まれるうち、彼らは奇妙な友情を築き、「森」の正体に迫っていく。
そんな彼らを誘惑するのは、冒頭で物語をせがんだ少女であり、「森」のしもべであるトリックスター、「黒いアリス」。
彼女は「リドル」を操るようでいて、彼女自身もまた「リドル」に翻弄されていく。

一般にノベルゲームでは物語は主人公の一人称で記され、登場人物の台詞が声優によって演じられることが多い。
それは括弧書きの台詞の単純な読み上げである。
『 Forest 』の場合、叙述者が主人公の青年だけではなく、様々なキャラクターがそのつど叙述者となる。
そして叙述者の叙述、つまり地の文にも音声がつく。
さらに画面に表示された叙述へ掛け合うように、台詞として表示されない台詞が音声で語られる。
その野心的な演出は幻想の世界とあいまって、さながら小劇場系の芝居を観るかのようだ。

『 Forest 』の物語が展開するにつれて、「ガーデン」は作中の人物が生み出した物語世界であることが明らかとなってくる。
物語というものがそもそも語り手と聞き手の間で生々流転するものであるがゆえに、『 Forest 』の物語はマルチエンディングである。
その構造を「開ける」あるいは「明ける」からこそ主人公は「アケル」と名づけられたのではないだろうか。

では、「ガーデン」を支える「森」と「森」の意志とは一体何か?
それは『 Forest 』の作り手がプレイヤーに物語を語るという枠組みそのものだろう。
CD-ROM にプレスされたゲームソフトは――それはゲームに限らず、本や映画が語る物語も同様だけれど、人間の語りとは違って同じ操作を行えば寸分違わぬ物語を語る。
そこではもはや物語は固定的なものに見えるかもしれない。
だが「ガーデン」に用いられる文学作品の出典にプレイヤーが記憶を巡らせたり、物語に様々な解釈を加えたりすることによって、プレイヤーにとっての『 Forest 』というゲームの物語は様々な形をとっていく。
決して固定的ではない。
『 Forest 』はそこまで考慮に入れて構築されたメタフィクションだ。
多分そうだと思う。

一応アダルトゲームである。
濡れ場はある。
しかしそれは味付け程度のものであって、本質ではない。
『 Forest 』はティッシュ・ペーパーをお供に時間を過ごすゲームソフトではない。
プレイしながら使うのは下半身ではなく、脳味噌だ。

告白すると、私はイギリスの児童文学は殆ど読んだことがない。
『不思議の国のアリス』くらいは読んだことがあるけど、ディテールはほとんど忘れてしまっていた。
『ナルニア国ものがたり』は読もうと思って全巻セットを amazon.co.jp のショッピングカートに放り込んであるが、長らくそのままの状態になっている始末だ。
百科事典的な、一行豆知識的な知識しか持ちえずに『 Forest 』の物語をなぞったのだが、それでもニヤリと笑いながら楽しむことができた。
さすがにぐいぐい引き込まれて没頭するという訳には行かなかったけれど。
元ネタになっている作品を幼い頃に親しんだ人なら、恐らくもっと楽しむことができるだろう。
それに加えて、小難しい文学作品を好んで読み悦に入るインテリな人なら、さらにオススメできるだろう。

アダルトゲームというカテゴリーで流通しているだけに、書籍や映画とは違って名の知れた批評家がマスメディアで取り上げることは望み薄だ。
万人が楽しめるエンターテイメント作でもない。
恐らくは異色作としてゲームマニアの間でのみ語られ、そして忘れ去られていくに違いない。
だけども、もしあなたがこの文章を読んで『 Forest 』に興味を持ったなら。
アダルトゲーム云々は気にせずに、プレイしてみては如何だろうか。

あ、もちろん18歳未満の人はプレイしちゃダメですよ、一応。
元ネタの作品を読んで予習するに留めましょう。

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さすがに前日の疲れが残っていたようで、目が覚めたら14時。
ゲームが既に始まっていた。

これが大阪ドームのバファウェーブ対マリーンズの公式戦であれば、ゲーム途中からでも座れる席を見つけることができるだろうけど、甲子園球場じゃ前売り券を持っているといっても立ち見になる。
仕方なく TV 観戦とした。

しかし幸いなことに、ゲームは投手戦。
タイガース下柳、マリーンズ渡辺俊介両ピッチャーが好投する展開で、配球や球筋をよく観察できる TV 観戦にうってつけだった。
渡辺俊介は檜山以外にはほとんどタイミングを外すことに成功していただけに、檜山に二塁打を食らって同点に追いつかれる場面を招いたのは痛かった。

ところで、実はこの日に職場の人が外野席でタイガースを応援していたらしい。
チケット代に5000円を費やしたという。
ペナントレースの天王山だとか優勝が決定しそうなゲームだとかいう訳ではないのに。
なんとも信じがたい話だ。

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私のプロ野球ファン人生は阪神タイガースから始まった。
大阪に住み、一家揃ってタイガースファンで、物心ついた時期に1985年優勝時のタイガース・フィーバーを経験したのだから仕方ない。
その後タイガースが暗黒時代へと進むにつれてプロ野球熱は冷めていったが、1992年、タイガースが好調であわや優勝かというシーズンにプロ野球熱が再燃する。
額が増えた小遣いで「月刊タイガース」を購入するくらいだった。
大学に入り、アルバイトでパ・リーグ中心にゲームを観るようになってからはタイガースへの愛は薄れ、千葉ロッテマリーンズファンに鞍替えする。
そしてタイガース暗黒時代からお気に入りのプレイヤーだった和田豊が引退するに至って、タイガースからは完全に足を洗ったのだった。

とはいえ、長い間応援していたチームだ。
マリーンズが優勝したならば、日本一の覇権を争い真剣勝負をする相手はタイガースがいいな、という気持ちはあった。
だが、どちらも万年 B クラスのチーム。
そんな機会はそうそう訪れるはずはなかった。

しかし状況は一変した。
今年から始まった、セントラル・リーグとパシフィック・リーグの交流戦。
日本シリーズではないけれど、公式戦として、タイガースとマリーンズが真剣勝負を行う機会がついに訪れたのである。

そんなわけで、タイガース対マリーンズ戦である。
交流戦の、第5回戦。
舞台は学生時代のアルバイトで通いなれた甲子園球場だ。
3ヶ月前に予約して確保しておいたチケットで入場する。

京阪神のプロ野球ファンの8割はタイガースファンである。
一方、地道な営業努力で毎年ファンを増やしているとはいえ、マリーンズファンは圧倒的なマイノリティであるといっていい。
関西ではプロ野球ファンが100人居るとすれば、マリーンズファンは1人いるかいないかというところであろう。
甲子園球場の観客席は、ジャイアンツ戦以外がそうであるように、360度タイガースファンで埋まっていた。
マリーンズファンはレフト側上段の外野自由席、しかもその半分程度の部分に、追いやられるように固まっていた。
人数にして200人から300人といったところか。
サッカーの応援を取り入れた独特の外野応援は、普段パ・リーグのゲームを観に来ることなどほとんどないタイガースファンには物珍しいに違いない。
好奇に満ちた視線を浴び、携帯電話のカメラに撮られながら、私もその外野応援に加わった。

先発投手はタイガースがブラウン、マリーンズがセラフィニ。
ブラウンの投球を見るのは初めてだ。

ブラウンは制球がよくなかった。
初回、ヒットと二つのフォアボールで満塁として、サブローがセンター前ヒットを放ち2点を先取する。

何回も見たから織り込み済みだが、セラフィニも制球がよくないピッチャーである。
荒れ球で相手を翻弄することはするが、3、4点くらい取られることは覚悟しなければならない。
今日も初回、出塁させてはいけないトップバッターの赤星にいきなりフォアボールを与える。
送りバント失敗後の三振&盗塁失敗、いわゆる「三振ゲッツー」で2アウトランナーなしとするが、続く3番シーツにまたもフォアボールを与える。
4番金本はサードゴロに討ち取るが、サード今江がこれをファーストへ大暴投。
ボールが広いファウルゾーンを転々とする間に、ファーストランナーが生還し2対1。
さらに続く今岡が放った打球は完全に打ち損じのポップフライだったが、ファーストとライトの間、ファウルラインギリギリに落ちて同点とされてしまう。

両投手はなおも制球に苦しみ、2イニング目も四死球が絡んでランナーを二人背負う展開。
結局無得点に終わったが、2回裏終了時点でゲーム開始から1時間経過という重苦しいゲーム運びだ。

3回オモテにマリーンズは先頭バッターのベニーにホームランが飛び出して、3対2と勝ち越しに成功。
しかしセラフィニは味方の援護に応えることが出来ず、そのウラに先頭のシーツにあっさり2ベースヒットを打たれると、続く金本にはセンター前に抜けるヒットを打たれ3対3、またも同点に追いつかれてしまう。

4回オモテからタイガースは早々とブラウンに見切りをつけ、江草にスイッチ。
マリーンズはその変わりっぱなを攻め、先頭バッターの小坂がサード今岡のエラーで出塁するが盗塁失敗。
ゲームの展開としては明らかにマリーンズが敗退へ向かいそうな流れだ。
だが、フランコがやってくれた。
彼らしくレフト方向にスライスがかかって流れる飛球は、普通ならフェンス際のファウルゾーンに落ちるところ。
しかし甲子園球場特有のポール際の狭さのお陰で、レフトポールに付設された金網の一番下に直撃。
グラウンドレベルからは当たったのがポールの金網か外野の金網か判別しづらかったのだろう、サードの塁審は素早くジャッジできずもたついたが、判定はホームラン。
またも4対3とマリーンズが勝ち越す。

相変わらず制球が思わしくなくフォアボールを出すセラフィニだが、ボール球に手を出してしまうタイガース打線に助けられて、4回、5回は無得点に抑える。
マリーンズも5回以降は三者凡退を重ねる淡白な攻撃となった。

マリーンズはなんとか1点差を死守して逃げ切ろうと、防戦一方の投手リレーだ。
6回はセラフィニから代わった川井がタイガースを三者凡退に抑え、7回からはセットアップ・マンの薮田がマウンドに上がる。
しかし薮田は調子が今ひとつ。
ストライクとボールがはっきりしているのだろう、フォークボールを見切られてしまい、2アウトからヒットと2つのフォアボールで満塁としてしまう。
ここで迎えたスペンサーに代打檜山を出さないタイガースの作戦に助けられ、薮田は何とかこの回を乗り切る。
薮田は8回ウラも続投。
今度はタイガースを三者凡退に抑え、1点差のままクローザーの小林雅英へとマウンドを譲る。

余談だけどこの薮田の続投のお陰で、薮田が打席に立つところを見ることができた。
おそらくこれからの人生において二度と見ることはない光景だと思うから、敢えて記しておく。

小林雅英は1アウトから代打檜山にフォアボールを与えるが、奪ったアウトは全て空振り三振という力投で、見事に仕事を果たした。
マリーンズの勝利である。

炎天下、声を張り上げての応援は 500ml のペットボトルを三本飲み干してしまうほど。
正直なところ、休日だというのに疲れてしまったが、生観戦での久々の勝利。
これも心地よい疲れだ。
明日はお気に入りのピッチャー、渡辺俊介の登板が予想される。
潰れた喉が回復しているかどうか判らないが、明日も応援しに行くぞー。

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